杉ヶ沢高原に気になる三角点ピークが二つあり、一つは天滝に近い796mピーク(点名・轟野)で、こちらは1996年7月に天滝と共に訪れていた。車道に近い位置にあり、単なるピークハントだった。もう一つは高原の東部に位置する711mピークで、こちらの三角点は二等三角点(点名・夏梅)だった。こちらも車道からの距離は僅かで、簡単にピークに立てそうだった。そうなるといつでも登れるとの気持ちでいたところ、なぜかどんどん後回しにしてしまった。その711mピークに漸く向かったのは2025年8月のお盆休暇中のこと。前日に氷ノ山を登っていたためか、暑い盛りに易しい山を登りたい気持ちが強くなっており、三角点ハントとして登れる山はないかと考えて、この二等三角点ピークを思い付いたものである。大屋町加保から高原に出て国道9号線へと抜ける車道は県道714号線だった。ナビを711mピークに近い車道上にセットすると、県道を離れて枝道に入った。枝道も舗装路でいわゆる農道の役割を持っており、周囲に農地を見るようになった。電波塔に近づいたとき、その電波塔への管理道路が分岐していることを確認すると、分岐点に近い位置にあった広い路肩スペースに車を止めた。そこから管理道路の分岐点まで歩くと、その近くに立っていた電柱は「シンテンマ56」だった。管理道路を進むと車止めのクサリが現れて、その先へ車は進めないようになっていた。そこを越すとダート道となり、クサリの位置から5分で電波塔の前に出た。電波塔はNTT夏梅無線中継所だった。そのそばが一段高くなっており、適当に笹薮の斜面を登ると、ごく僅かな距離で山頂に着いて、そこにあっさりと二等三角点を見た。周囲は樹林が囲んで展望は無く、やはり単なるピークハントとなった。すぐに山頂を離れて北に向かうと、車道に出る手前で前方が開けて、そちらに妙見山を見た。後は管理道路を歩いて戻って行った。その管理道路では駐車地点へは回り道となるので、途中で車道を離れて南斜面に入った。そこには点々と赤テープがあり、その赤テープを追うように下ると、すぐに車道が見えてきた。車道に出ると、そこは駐車地点から西に200mほど離れた位置だった。ピークハントだったが、それでもけっこう汗をかいていた。
(2025/8記) |