1996年1月の新年登山として弥十郎ヶ嶽を登った。往路のコースとして竹谷コースを選ぶ。始めに林道を歩くのだが、林道は雪で覆われているため林道の入口に車を止めて歩き出した。登山口に着いたもののその先のコースはすっかり雪に覆われており、登山道ははっきりしなかった。そこで地図とコンパスを頼りに登って行った。谷筋は倒木がやや多いようだった。適当に支尾根を登り詰めて山稜に出ると、漸くはっきりとした登山道に出会った。また視界が開けてきた。その辺りで30センチほどの積雪あり。その程度の積雪はさほど足の負担にはならず、誰も歩いていない尾根道にトレースを付けながらゆっくりと山頂に向かった。程なく着いた山頂は、ガイド本では展望が良いとなっていたが、伐採後に木が成長しており、南と東は展望は無かった。ただ西から北にかけては展望が良く、多紀アルプスが快晴の下でくっきりと眺められた。三嶽が堂々とした姿で眺められた。遠くには粟鹿山、千ヶ峰、氷ノ山まで見えていた。また麓の篠山盆地の雪化粧も美しかった。頂上より少し
移動すると、隣の大野山も見えていた。展望を楽しんだ後は雪上にシートを敷いて、暫しの休憩とした。この後の下山は始めは篭坊コースを歩いたが、途中からは竹谷林道と平行して走る尾根を下って駐車地点の方向に向かった。この帰路も登山道は雪で覆われていたので、地図とコンパスを頼りの歩行となった。この日はやたらとハンターの銃声音が谷にこだましていた。
(2002/5記)(2011/5改訂)(2021/7写真改訂) |