船越山と言えば名刹瑠璃寺の山号として、また南光町の最高峰として兵庫の山の中では知名度は高いとあって興味があった。初めてこの山を訪れたのは1994年1月初旬の快晴の日のこと。自宅を7時25分に離れると、瑠璃寺の駐車場には8時半を過ぎての到着となった。駐車場は有料で400円だった。この日はけっこう冷え込んでおり、麓の草地は一面霜で真っ白になっていた。コースとしては、瑠璃寺がある谷の一つ北側となる芦谷を遡って行くことにした。一度県道72号線に出て、芦谷口バス停のそばから芦谷林道に入った。林道が終わっても谷を億詰めまで歩いて、そこより北へと急斜面を登って尾根筋に出た。その尾根を西へと歩いて、740mピーク(四等三角点・点名西谷)経由で千合地峠方向に向かった。740mピークを越した先で日名倉山のよく見える所が現れたが、概ね植林や雑木林が茂る尾根だった。千合地峠まで歩かず、船越山に通じる尾根が分かれるとそちらに入って船越山を目指した。船越山に着くとそこはすっかり樹林に囲まれており、展望は全く無かった。陽射しの中ではまずまずの暖かさがあったが、木陰は肌寒く早々に山頂を離れた。地図の破線路を目指して西へと支尾根を下ると林道に出た。破線路は林道のようだった。先に北へと歩いて千合地峠に立ち寄ってみると、そこは少し展望があって植松山方向が望めた。後は林道を引き返して南へと歩いた。林道を辿ると瑠璃寺に入って行くことになった。このコースだと拝観料を払わずに瑠璃寺に入ることになるので、本来は通行禁止ではと思えた。この日は歩く距離としてはそこそこあったのだが、どうも今一つ船越山を掴みきれずに終わったという印象が強かった。
(2003/4記)(2018/12改訂) |