TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
上ノ746mピーク 746m 宍粟市
 
1/2.5万地図 : 安積
 
【2004年11月】 2004-71(TAJI&HM)
 
   山崎町上ノより  2004 / 11

 2004年は2月に、山崎町上ノ(かみの)の西に連なる700m台の尾根歩きを楽しんだが、この下山時に黒尾山の西にあって、まとまった小振りな姿の山を目にした。独立峰のようにも見えていた。地図を見ると三角点も無い無名のピークだったが、登りたい気持ちを起こされてしまった。その気持ちを思い出して訪れることにしたのは9ヶ月後の11月13日だった。この日の空は姫路市内こそ快晴だったが、安富町に近づくともう雲の多い空となっており、山崎町内ではすっかり曇り空に変わっていた。但し雨雲では無く、陽射しが現れるのを隠す程度の雲だった。上ノ地区へと向かう県道429号線を宮ノ北集落で外れて、大国農場へ通じる県道546号線に入った。そしてこの746mピークから南に延びる尾根の、尾根端に近い位置にあった空き地に駐車とした。適当に尾根端に取り付いて登りを開始した。尾根は急傾斜で、植林地になっていた。尾根道は無かったが、かまわず登って行く。久々に木の幹に掴まったり枝を掴んでの登りで、体がほぐれる思いだった。急尾根は暫く続き、200mほど登って漸く緩くなると、辺りは植林から雑木へと変わった。尾根も空いて歩き易くなった。それは長くは続かず、やがて若木の植林地に入ると、灌木のブッシュも現れて歩き難くなった。ただ植林がまだ3,4メートルほどの高さなので、その空いた所からはまずまず西の展望が望まれた。遠くに日名倉山が頂だけを見せていた。その日名倉山も登るうちに、徐々に姿を現してきた。標高も600mを越えるとまた尾根はきつくなったが、涼しい空気のおかげで、さほど汗をかかずに登れたのは助かった。そして746mピークへ。登り始めてから1時間半での到達だった。予想していたが、山頂はごく狭く、植林にモミなどが混じって、少々雑然とした雰囲気だった。その中にカエデも多く見られ赤く色付いていた。ただカエデは色付きの途中で枯れたような葉が多く、鮮やかとは言えなかった。これらの木が周囲を取り巻き、当然展望は無かった。この日の目的は特にこの746mピークにこだわらず、北にある752mピークまでの静かな尾根歩きを楽しむことでもあったので、すぐに北へと向かった。752mピークまでは小さなアップダウンが有るだけだった。尾根道も現れて歩き易くなった。少し歩くと植林地が広がった。枝打ちがされ間伐もされており、手入れの行き届いた植林地だった。また雑木林も現れたりした。幾つかのピークを過ぎて行くと、752mピークの手前で俄然展望が広がった。そこには巨大な送電塔が建っており、21番鉄塔だった。周囲の山並みが一望で、南東には水剣山、その尾根は黒尾山へと続くのだが、黒尾山は近過ぎて手前の尾根に隠されていた。また日名倉山もここでは住山の尾根に隠されていた。上空はまだ曇り空で気温は12℃と低かったが、風が無いおかげでけっこう過ごし易かった。送電塔そばの芝地で休憩としたのだが、その間にいっとき雲が薄れて、青空の広がるときがあった。その後は下山に向かった。まず尾根道を辿って北へと下り、鞍部に出た。そこからは地図上の破線路で大国農場へと方向を変えたが、道は獣道程度のものだった。そこで適当に薄暗い植林地を下って行くと、河原川に下り着いた。そして飛び石伝いに対岸に渡って車道に上がった。そこは大国農場の入口の位置だった。農場の事務所は何十年来変わらない佇まいで建っていた。後は河原川沿いの県道をひたすら戻るだけだった。河原川は渓谷になっており、途中には延ヶ滝もあって、それを眺めながら歩くのも悪くなかった。紅葉の季節でもあり、一時間ばかりの車道歩きを退屈せずに歩き通すことが出来た。
(2004/12記)(2025/8写真改訂)
<登山日> 2004年11月13日 9:09スタート/10:38〜50[746m]ピーク/11:36〜12:23[21番]鉄塔/12:46大国農場前/13:46エンド。
(天気) 姫路南部の空は快晴だったが、安富町から以北は曇りの領域だった。山崎町上ノの空も、全て雲に隠されていた。ただ雨の心配は無く、陽射しが現れそうになることもあった。風は無く、少しひんやりとしている程度だった。昼どきに青空が一時的に現れた。視界は良く澄んでいたが、遠方の展望は良くなかった。
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(←)
南尾根を登って行
くと、植林地が現
れた そこは西に
展望があった

  (→)
  登るほどに日名倉
  山が姿を現した
746mピークは少々雑然としていた 色付いたカエデを見た 木々の隙間から日名倉山を見る 746mピークを過ぎると優しげな風景の中を歩いた
752mピークの手前で送電塔に出会った 送電塔の位置はこの日一番の展望地だった 東の風景を眺める

右上の写真の水剣
山を大きく見る

送電塔の位置より
北西の風景を眺め