5回目の生栖行者山は、2020年11月の最終日曜日だった。この日は午後から出張の移動があり、午前中で登山を済ませる必要があった。そこで手頃な山として生栖の行者山を選んだものである。短時間で山頂に立ちたく、コースとしては生栖コース五合目にあるお堂の前から登り始めて、そこからの生栖コースをピストンすることにした。そのお堂の前に着いたのは8時40分のこと。そのそばから登山道が始まっており、後は標識に従って登って行くだけだった。その登山コースを作業道が何度か寸断しており、ときに作業道を歩いたが、標識がしっかりあって登山コースを外れることは無かった。その作業道から離れると、概ね植林地の中を緩やかに登って行くことになった。上空は良くはれていたが北斜面を登るために、陽射しの無い中を登ることになり肌寒さがあった。その北斜面には礫帯がありそこは当然小石が多いのだが、登山道には相対に小石が多くあってけっこう歩き難さがあった。尾根に着いたのは歩き始めてから55分後だった。そこからは北東へと登って行くと、程なく行者道への小径が左手に分かれた。その行者道へと寄り道した。行者堂は老朽化が進んでおり、一見廃屋の姿になっていた。尾根に戻るとその先で急坂があり、そこを過ぎると宍粟50名山の山名標柱の前に出た。そのそばには原型をとどめない三等三角点(点名・生栖)を見た。そこは山頂ではなく、今少し進んで今少し高い位置が山頂だった。そちらは三角点の位置とは違って山頂らしさがあり、北に展望が広がっていた。見えていたのは藤無山から須留ヶ峰へと続く尾根で、以前よりもすっきりと見えているように思えた。最近になって木が伐られたようで、その伐られた木が辺りに残されていた。山頂の木陰は6℃と冷えていたが、開けた所は陽射しが当たっており、程良い暖かさを感じながら休めた。その山頂で30分ほどの休憩を済ませると、すんありと往路を戻って下山とした。そして予定通りに昼前に登山口に戻って来ることが出来た。
(2020/12記) |