青倉山へは青倉神社から登るのが一般的だが、地図を見ると黒川ダム湖が近くにあり、そちらからも無理なく登れそうだった。ただ距離として短過ぎるきらいがあるので、あまり長時間の登山をしたくない夏の盛りに登るのが良いののではと思えた。その考えで実行したのは2012年8月第一週の週末のことだった。車は伊由市場の交差点を東に折れて、青倉神社への道を走った。但し青倉神社までは行かず、途中から黒川ダム湖への道に入った。ダム湖を巡る車道に出ると、北へと向かった。そのまま進めば青倉山へ通じる尾根のごく近くまで行けるのだが、そこだと帰路の車道歩きが長くなる上に上り坂になるので、少し手前の平坦な位置に車を止めた。外に出ると、麓とは違ってほのかな涼しさがあった。その辺りで標高は630mなので、やはり麓ととは5℃近く低いように思われた。上空は快晴だった。そこからは小さな沢が見えたので、始めは沢に沿って北へと歩いた。沢には小径があって無理なく歩けたが、次第に不確かになってきた。そこで右手の尾根を目指して斜面に取り付いた。尾根との標高差は60mほどなので、10分とかからず尾根に着いた。そこからは北へと歩くが、右手に湖岸道路が見えており、10mほどの距離になることがあった。尾根は途中で西向きに変わって、緩やかな下り坂になった。前方が青倉山だが、その山頂の反射板が木立の隙間からちらりと見えていた。周囲は植林が多かったが、次第に自然林が増えてきた。その樹林のために展望はほとんど無かった。ただ雰囲気としては悪くなく、そこに少しながら風が抜けており、涼しさがあって良い感じで歩いて行けた。小さなピークを越して山頂手前の鞍部に着くと、その辺りは自然林となっており、足下には落ち葉が積もっていた。秋にはさぞかし紅葉がきれいなのではと思えた。もう青倉山の山頂がごく近くに見えていた。その山頂へと登りにかかる。尾根にははっきりした小径は無かったが、木立が疎らで下生えも少ないため、無理なく登って行けた。傾斜も特にきついと言うことも無く、適当なリズムをとってで登る。尾根の向きは最後は南西へと変わり、北からの尾根に合流した。もう山頂は目と鼻の先だった。林を抜けて大きな反射板の建つ山頂に出たが、そこは強く陽射しが降り注いでいたため、すぐに林の中に戻った。青倉山の良いところは、山頂からの展望を楽しめるだけでなく、そばの林の中で休めることだった。辺りは平らになっており、体を横にするには良い所だった。そこに快いばかりの風が渡っているとあって、手早く昼食を済ませると、後はゆっくりと昼寝を楽しんだ。風の涼しさに気温を見ると、24℃まで下がっていた。ここまで涼しいとは予想外だった。昼寝の後は暫し展望も楽しんで、十分にのんびりした後、漸く下山に向かった。下山は始めは主コースである青倉神社への道を下った。小さなピークを越えて急斜面に付いた階段道を南へと下ると、程なく道は二手に分かれた。右が青倉神社で、左が黒川方向だった。そこは黒川ダム湖に通じる黒川コースに入る。その道を暫く歩くものと思っていると、5分も歩けばもう林道に出た。その辺りは車も止められるので、そこを起点とすれば、片道30分で山頂に立てそうなので、何とも簡単な青倉山登山になりそうだった。後は林道を歩いてダム湖の湖岸道路に出ると、そこより北へと歩いて駐車地点へと戻って行った。真昼のダム湖は明るい緑色になっており、その水の色と湖岸風景を眺めながら歩くのも悪くなかった。
(2012/8記)(2020/9改訂) |