2020年は9月に入っても真夏の暑さが続いており、涼しい風を求めたくなった。そこで登山時間は短いながらもそこそこ標高があり、山頂では木陰で涼しい風に出会えそうな山を登ろうと考えた。そして思い付いたのは青倉山だった。
国道312号線を北上すると、青倉神社の大鳥居が建つ伊由市場交差点で国道を離れた。そこからは青倉山が見えるはずなのだが、ガス雲にすっぽりと隠されていた。ただそこまで走ってきて分かったことは、徐々に天気は良くなっていると言うことで、青倉山のガス雲は雲はいずれ消えるのではと思われた。川上集落に入ると林道の入口に青倉神社の標識を見たので、迷わずその林道に入った。林道は舗装されており、標高550m位置にある青倉神社まで350mほどを車で登ることになった。青倉神社のそばに来ると広い駐車場が現れたので、そこに駐車とした。他に車は見なかった。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。始めに長い石段を登って青倉神社を訪れた。登山道はその石段の途中から分かれており、本殿の前から引き返す形で登山道に入った。休み堂の前を通ると、山腹を巻くようにして東に進んだ。その先で谷筋が現れると、そこは横切って更に東へと山腹歩きを続けた。そして尾根へと近づいていたとき、指に小さな山ヒルが付いているのを見た。このとき思い出したのは但馬中部の山には山ヒルが多くいることだった。あわててズボンの裾をめくると、もう五匹も足に付いていた。どうやら先ほどのじめじめとした谷筋で付かれたようだった。慌てて引き剥がしたが、何の対策もしていなかったので以後は足下に気をつけながら歩くことになった。斜面を登りきると黒川ダム湖側からの黒川コースと合流して、そこで小休止とした。改めて足下を見ると、また一匹が張り付いていた。その合流点からは尾根歩きとなり、急坂も現れたがそこは階段道になっていた。急坂を登りきると、そこは770mピークだった。歩く方向は北となり、山頂が近づくと左手に奥乃院への小径が分かれた。奥乃院に立ち寄るのは帰路のことにして、山頂を目指した。前方に反射板が現れると、その先が山頂だった。山頂の佇まいは以前とあまり変わってはいなかったが、木々の生長で展望は悪くなっており、もう展望の良い山頂とは言えなくなっていた。良かったのは期待通りに涼しい風が吹いていたことで、木陰でその快さを楽しむことが出来た。山ヒルに関しては黒川コースとの合流点以降で見ることはなかった。その青倉山からの下山は黒川コースを歩くことにした。下山を始めると。まず奥乃院に立ち寄ることを忘れなかった。奥乃院は登山コースにごく近い所にあり、小さな祠だった。黒川コースに入ると植林地を下って行くのだが、分岐点から5分と歩かず林道に下り着いた。後はひたすら林道を歩いた。概ね下る方向だったので、気楽な林道歩きだった。林道は所々で展望があり、行者岳の尾根や生野高原が望めたのて、山頂展望よりもずっと良かった。ただ林道歩きは少々長く続き30分ほど歩いて漸く青倉神社の前に戻ってきた。
(2020/9記) |