雪彦山の大天井岳はよく登った山の一つだが、過去にどれだけ登ったかを調べてみたところ、30回は登っているようだった。その大天井岳に2010年以降登っていないことに気付いて、久々に登ってみようと向かったのは2017年12月の快晴の日だった。
坂根登山口の駐車場が有料であることを嫌って、このところ賀野神社に車を止めているが、この日もそのつもりで坂根登山口まで来てみると、有料の標識を見なかった。それでも予定通り賀野神社まで走って神社前に駐車とした。そこから坂根登山口までいつもは林道をひたすら歩くのだが、この日は林道の途中から分かれる遊歩道に入ってみた。遊歩道を歩く人は少ないのか、倒木が多くあり荒れが目立った。遊歩道から再び林道に入って坂根登山口に着いたときは、賀野神社を離れてから35分が経っていた。登山口の辺りはキャンプ場として整備されており、そこで一休みした後、登山コースへと入った。コースの気温は概ね11℃と登山をするには悪くはなく、適度な汗をかきながら登って行けた。但し急坂が続くこのコースは、年々体力が衰えるこちらとしては少々きつく感じられ、ゆっくり登るだけでなく展望岩で一休み、出雲岩で一休み、セリ岩で一休みとけっこう休憩を挟んで登った。登山日和だったが平日とあって出会う人は無く、パートナーと二人きりの静かな登山だった。コースも整備されたようで、赤い矢印のペンキは新しかった。馬ノ背を過ぎるとようやく山頂は近くなったのだが、岩肌を登って行くのは疲れるもので、最後は少々バテ気味になっての山頂到着だった。山頂にも人影は無く、新たに見る不動さんの前で昼休憩とした。この日の視界は少しうっすらとしていたので瀬戸の島は見えなかったが、七種山の山並みがシルエット状で眺められて、その雰囲気は悪くなかった。その山頂に着くまでも日陰ではちらほら雪を見ていたが、山頂の北面側は少し多くあり白くなっていた。30分ほど山頂で過ごすと、下山は北に向かった。虹ノ滝へは旧道コースと新道コースがあったが、この日はパートナーの希望もあって旧道コースを下ることにした。緩やかな上り坂になったとき右手にその旧道コースが分かれた。久々に太い鎖を下るものと思っていたところ、鎖場に来てみると鎖は危険との注意書きを見た。替わりに迂回ルートがあるようだった。その迂回路も急坂だったが鎖場よりは楽だった。そして鎖コースとの合流点に着いて鎖場を見上げたのだが、危険な感じには見えなかった。後は目印のままに下って行く。その旧コースは歩く人が少ないのか、倒木があったり落石が溜まっていたりと少々荒れが目立った。ただロープ等は増やされているように思えた。その旧道コースは地蔵岳のそばを通るので、久々に登ってみることにした。地蔵岳への目印は無かったが、確実にホールド出来る岩に掴まりながら登ると、特に厳しくもなくピークに立てた。そこからは大天井岳、不行岳の鋭い姿が見上げる形で眺められた。地蔵岳を離れると、コースに戻って下山を続けた。まだ鎖やロープを伝っての下りがあり、虹ヶ滝に着くまで続いた。虹ヶ滝を越すと上り返しとなり沢沿いコースが左手から合流した。その先は下り坂だった。植林地に入るともうごく普通の山歩きだった。坂根登山口へと向かえるコースとの分岐点ではそちらに入らず直進すると、雪彦峰山林道に合流した。そこから10分ほど歩いて賀野神社に到着となった。
(2018/1記)(2018/11写真改訂) |