◆ TAJI&HM の 兵庫の山めぐり <北播磨編> | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
篠ヶ峰 ささがみね | 826.9m | 多可町・丹波市 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1/2.5万地図 : 丹波和田 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【2006年3月】 No.2 | 2006-17(TAJI&HM) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
西方の市原集落より 2006 / 3 |
多可町の北部、加美区には千ヶ峰、竜ヶ岳など魅力的な山が周囲を取り巻いて、山の好きな者にとっては心惹かれるエリアと思えるが、その中にあって篠ヶ峰も優美な山容で、周囲の山にひけをとっていない。ただ篠ヶ峰は車道が山頂の電波塔群まで通じていることもあって、登山として楽しむ山として考えると、少々ためらってしまう。そこで初めて訪れた1995年11月のときは、南西の尾根を少々ヤブコギをしながら登ったものである。ところが静かな尾根歩きの末に着いた山頂には車で来た人もおり、山頂の雰囲気は薄かった。展望こそ良かったが、どうも遠くから眺めるのが良い山ではと思ってしまった。この篠ヶ峰を2006年3月の第一週に再訪した。この日は兵庫県全域で朝から快晴となっており、そうなると雪山に出かけたいところだったが、このときは足の怪我(左足甲の捻挫)があって、無理の出来ない状態だった。幸いギブスは前日で外れており、登山靴が履ける状態になっていた。そこでリハビリを兼ねて無理なく登れる山を登ることにした。しかもほどほどの時間のかけられる山として選んだのが篠ヶ峰だった。車道歩きなので足への負担が少なく、また麓からなら適度な時間がかけられるとの考えだった。 篠ヶ峰へは姫路方面からだと高坂トンネル越えで多可町へと入った。姫路の空は幾分モヤがかかったように見られたが、播州北部まで来ると澄んだ青空が広がっていた。国道427号線を走って加美区の北部へと進み、丹治地区へと入るため国道を離れた。集落を抜ける道は真っ直ぐに篠ヶ峰に向かっており、集落を過ぎると自然と林道に変わった。その林道の入口と言える辺りに桜公園があり、そこを過ぎて少し進んだ所に広い駐車スペースを見た。そこに駐車をして歩き出すことにした。林道は舗装されており、道幅も4メートル以上はあって大型車も十分に通れるものだった。それに道の緩やかなこともあって、登山と言うよりも散歩の感じだった。但し、足は少し引きずりぎみだったが。すぐに支林道・2号丸山線の分岐点を通り、「文殊の水」のそばを通過した。まだ朝の時間なのか、道そばの草は霜を被っていた。道は緩やかなままに続いていたが、やがて舗装路は終わって土道となった。それでも道幅の広いことに変わり無し。支林道は幾つかあり、3号籠谷線、4号大釜線の分岐点を過ぎて行く。途中で前方に山頂の電波塔群の見えることがあったが、まだまだ遠かった。林道上には薄く雪が残っており、次第に増えて来た。ただどうやら最近のもののようで、多くても1センチと積もっていなかった。辺りの木々も冬姿だったが、その中にあってミツマタが白い花を付けているのが目を惹いた。登るほどに展望が現れて来た。始めは北の大井戸山が現れ出し、そして西の展望も開けて来た。笠形山から飯森山、千ヶ峰、深谷山と続く尾根は、いつ見ても良いものである。山頂に近づき出すと、道の傾斜が少し増して来た。もう路面はすっかり白くなっていたが、それでも2センチと積もっていなかった。そのまま白い山頂に着くのかと思っていると、山頂は陽当たりが良いようで、目前になりだすと逆にほとんど雪は消えていた。その陽射しの注ぐ中を山頂に着いた。12時を回っており、歩き始めてから2時間近くかかっていた。リハビリ登山にしては少々歩き過ぎのようで、やはり少し足に痛みを覚えた。山頂には大きな電波塔が3基あり、その山頂の最高点に三角点が置かれていた。二度目となるのだが、前回は三角点にはちょっと立ち寄っただけなので、あまり記憶に残っていなかった。初めてのような気持ちで辺りを見ると、その一帯はなだらかになっており、静かなこともあって少しは山頂らしい風情があった。ちょうど陽射しも降り注いで、良い雰囲気の中で昼時を過ごした。一息ついたところで、改めて展望を求めた。三角点のそばからは西の展望が良く、千ヶ峰のスカイラインが林道上よりも広く眺められた。北西遠くには白い氷ノ山もうっすら見えていた。ただ昼どきとあって、風景の陰影がやや薄くなっていた。場所を変えると、北には竜ヶ岳、そしてカヤマチ山の尾根を広く眺められた。北東には五台山の尾根、東には三岳も望まれ、改めて篠ヶ峰の展望の良さを再認識した。また雪の残る季節の方が、この篠ヶ峰に落ち着きが出て、良い雰囲気になっているとも感じた。この山頂で一時間ばかり、ひたすら静かなときを過ごすと、また長々と林道を歩いて麓へと戻って行った。往復で3時間半ほどの登山はいくら道が歩き易いと言っても、この日の足には厳しかったようで、最後は足の痛みを我慢しての歩きとなってしまった。 (2006/3記)(2021/11改訂) |
<登山日> | 2006年3月4日 | 10:20「文殊の水」の近くよりスタート/10:47林道4号大釜線分岐点/10:58林道3号籠谷線分岐点/12:11〜13:00山頂/14:06林道3号籠谷線分岐点/14:30林道2号丸山線分岐点/14:42エンド。 | |
(天気) | 快晴。スタート時の気温は2℃だったが、徐々に上がり山頂では10℃を越していた。風はほとんど無く、陽射しがあって十分に暖かかった。視界はまずまず良し。 | ||
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