TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬
 
東床尾山    ひがしとこのおさん 838.9m 朝来市・豊岡市
 
1/2.5万地図 : 直見/出石
 
【2012年5月】 No.5 2012-50(TAJI&HM)
 
    鉄鈷山の尾根より  2012 / 5

 2012年の新緑の季節に入ったとき、東床尾山から鉄鈷山までを歩こうと考えた。どうせ歩くのなら周回でと考えて、次のルートで計画した。糸井の大カツラへの道が分岐する地点を起点に、糸井の大カツラコースで東床尾山へと登り、後は尾根を南へと辿って鉄鈷山へ、そして鉄鈷山の支尾根を下って戻ってくるというものだった。その実行日を5月26日と決めていたところ、その日の夕方に用事が出来てしまった。そこでこの計画を別の日にしてもよかったのだが、どうも東床尾山と鉄鈷山の両山を登りたい気持ちが消えず、別のコースで登ることにした。いわゆる短時間で登ってしまおうと言うもので、変更したコースは林道床尾線を市境尾根の峠の位置まで車で行き、そこより二つの山をピストンすると言う、どちらの山も最短距離となるコースだった。そして最初に向かったのが東床尾山だった。その尾根歩きの様子は下の写真帳で見ていただくのが分かり易いので、ここでは詳しくは記さないが、尾根の一部で少しヤブっぽい所があったものの、ごくスムーズな登りだった。そして新緑の美しさを十分に楽しむことが出来た。その尾根歩きで気になったのは、全くクマザサが見えないことだった。他の山でも起きている変化が、ここでも着実に起きていた。まずクマザサが鹿の食害にあって枯れ、次に裸地になる。その後は鹿の嫌う植物が生育するというもので、アセビをよく目にするだけで無く、至る所にウリハダカエデのヒコバエを見た。またイワヒメワラビが育とうとしており、イワカガミの艶やかな葉が辺り一面に広がっている所もあった。どうやらイワカガミも鹿の食べない植物のようだった。ゆっくりと登ったのだが、やはり峠からの尾根コースは一番速い東床尾山へのコースのようで、1時間きっかりで山頂に到着した。まだ10時を回ったばかりとあって、山頂には人影は無かった。おかげでパートナーと二人きりの静かな山頂だった。山頂の佇まいは以前とあまり変わっていないものの、一帯に広がるキンシバイは生育範囲が前よりも広がっているのではと思えた。この日の空気は湿気を十分に含んでいるのか、白っぽい視界になっており、周囲の山並みはうっすらとした見え方だった。また西の空は雲が多く、高い峰はその雲に隠されていた。それでも三岳山や粟鹿山も眺められて、山頂展望としてはまずまず楽しめた。ピストン登山とあって、下山は登ってきたコースをごくあっさりと引き返して、11時台には登山終了となった。歩く時間としては物足りないと言えるが、新緑の尾根は十分に楽しめた。
(2012/6記)(2020/6改訂)
<登山日> 2012年5月26日 9:08峠の広場スタート/10:08〜28山頂/11:21エンド。
(天気) 薄い青空も見られたが、薄晴れと言えそうな空だった。周辺はガス雲が多くあり、その雲に隠されている山もあった。気温は17℃ほど。山頂は陽射しを受けて22℃ほどあったが、下山で再び林に入ると、また17℃まで下がった。風は弱いながらも終始吹いており、十分な涼しさだった。視界は全体にうっすらとして、平板な見え方になっていた。
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 床尾林道を峠の位
 置まで走って、峠
 の広場に駐車する

     広場からは但東町
     の山並みが眺めら
     れた
     
広場から峠の方向を眺める 法面を登って尾根を目指す 尾根は自然林が広がっていた
   

 尾根からは足下
 に床尾林道が見
 えていた

 害獣避けネット
 に沿って尾根を
 歩いた
   
一部でヤブっぽい所があった 一面、イワカガミの広がる所もあった 緑濃い自然林を眺める
   
クマザサが消えて裸地になった尾根を歩く アセビが青々としていた 新緑の様を愛でながら歩いた
   
尾根の途中で振り返ると、鉄鈷山が望めた 新緑の尾根歩きが続く
    
北に展望が現れるときがあった イワヒメワラビの若芽を一面に見る 山頂が近づいて植林地を通った
    

 山頂の手前もイワヒ
 メワラビが生え始め
 ていた


  一等三角点の置かれ
  た山頂に着いた
    
山頂に立って南東から南西にかけてを眺める 遠方は雲が広がって、うっすらとしていた
    
上の写真の深山を大きく見る 上の写真の鉄鈷山を大きく見る 上の写真の西床尾山を大きく見る
   

 山頂から北の尾根を
 眺める
    
上の写真の東里ヶ岳を大きく見る 東に三岳山を見る 南に粟鹿山を見る
   

 西の空は雲が多く残
 っており、氷ノ山は
 見えていなかった


     左の写真の妙見山を大
     きく見る
    
下山は登ってきた尾根を引き返す 下山でも新緑をゆっくり楽しんだ コバノガマズミを見かけた
   

 峠が近くなったと
 き、足下に林道が
 眺められた
  

 峠の広場が見えて
 きた