三度目の高峰は急な思い付きで登ることになった。2015年7月の3連休は18日からだったが、最終日の20日は兵庫北部の雄峰を目指して車を走らせた。ところが空の様子がおかしかった。兵庫南部は晴れていたのに、北に向かうにつれて曇り空に変わってきた。しかも高い山にはガスがかかっていた。ガスの中を登りたくなく、そこで急きょ別の山を登ることにした。県道6号線を走っており、手頃な山として思い付いたのが高峰だった。地図もガイドブックも持っていなかったため、記憶にあった一宮町前川からのコースを登ることにした。中腹にあるNHKの中継局まで林道が通じているので、その林道の入口に注意して車を進めると、何のことはない、分岐点に高峰の登山口標識が立っていた。それを横目に林道へと入ると、少し進んだ所で堰堤が現れた。その先は急坂でもあったので、堰堤手前にあった駐車スペースに車を止めて、そこから歩き出すことにした。単純にピストン登山したことでもあり、そのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。前川林道の終点となるNHKの中継局は標高600m辺りに建っているとあって、そこまで300mほど登ることになった。時間にして40分近くの林道歩きは少々退屈さはあったが、所々で自然林の美しさを味わえた。中継局から先は山頂から西に延びている尾根を歩くことになった。一部は植林地になっていたが、おおむね自然林の中を登ることが出来た。山頂までにはコブのようなピークが幾つかあり、そこが山頂ではと思った先でまだ尾根が続いていたと思えたことが何度かあった。そのため少し蒸し暑かったこともあって次第にバテ気味になってきた。その登りで展望に出会えれば良かったのだが、なかなか展望は現れなかった。その展望が現れたのは山頂が近くなってからだった。山頂付近は南面側が伐採地になっていたためで、、南向かいの尾根がすっきりと眺められた。伐採地との間にはネットが張られており、そのネット沿いを歩くようになった。陽当たりが良くなったためか、周囲にアセビが増えてきた。そして右手の展望を見ながら山頂到着となった。そこまで来ると、南向かいだけでなく、南西遠くに黒尾山も眺められるようになっていた。その展望を楽しみたいところだが、バテ気味の体をとにかく休めたかった。有り難いことに山頂は涼しげな風が渡っており、何とも快かった。そこでさっそく横になって風の涼しさを楽しんだ。その後は昼食をとり、再び風を横たえると暫し昼寝も楽しんだ。一休みをした後に少し北東へと尾根を下ってみると、西から北にかけて少し展望が得られた。そこに見えていたのは藤無山や妙見山で、氷ノ山も見えるはずだったがガス雲に包まれていた。高峰はけっこう展望を楽しめる山だと認識を新たにした。高峰の山頂で過ごしたのは一時間半ほど。十分に休めた上に展望も楽しめて、高峰には好印象を持って下山の途についた。下山はすんなりと往路を引き返す。ほぼ下る一方だったこともあり、80分ほどで駐車地点に戻ってきた。この高峰に近くには「まほろばの湯」があるので、下山を終えるとさっそく向かった。そして露天風呂で涼しげな風を受けながら、高峰の姿を改めて眺めた。
(2015/8記)(2018/8写真改訂) |