TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
高峰    たかみね 844.7m 宍粟市
 
1/2.5万地図 : 神子畑
 
【2018年8月】 No.4 2018-119(TAJI&HM)
 
    「まほろばの湯」の駐車場より  2018 / 8

 この日の昼に仕事先より戻ってくると、播州の空はきれいに晴れていた。しかも空気に蒸し暑さは感じられなかった。これは朝から登りたかったと思う天気だった。そこで昼からでも出かけることにしたが、近場に拘らず下山後に温泉にも入りたいと考えたとき、「まほろばの湯」のそばに立つ高峰が思い浮かんだ。登山としては林道歩きと単純な尾根歩きなので、午後のみでも無理な登山でも無さそうだった。そこで素早く支度を済ませると、すぐに自宅を離れて宍粟市へとひた走った。一宮町に入ると県道6号線に入って北へと向かった。「まほろばの湯」が近づいたとき、右手の細い林道の入口に高峰の標識を見た。その前川林道を出来るだけ奥へと走りたかったが、林道入口から600mほど進むと林道は悪路となって進めなくなった。仕方なくその近くの路肩スペースに駐車とした。時刻は14時になっていた。後はNHKの基地局が建つ標高600mの位置までひたすら林道歩きだった。悪路と言ってもオフロード車なら問題なく走れそうで、悪路部分も一部だった。林道は傾斜も緩やかとあって、歩く分には気楽だった。数日前なら午後の登山は考えられなかったが、この日の林道の気温は27℃と高くはなく、空気もからっとして秋の気配を感じさせた。やはりお盆を過ぎると季節は変わるようだった。林道の周囲は緑の濃い自然林で、林道歩きは森林浴でもあった。最初のポイントとなる二つの無線塔が建つ位置まで26分、更に18分歩いてNHKのFM中継放送所が建つ位置に来た。その先から尾根筋の登山道歩きとなるが、別の作業道が右手に平行していた。その作業道に下りる必要は無く、作業道は尾根筋からすぐに離れた。尾根は緩やかで、林道歩きの続きのような気楽さで歩けた。また尾根歩きとなって絶えず風を受けるようになっており、その快い風のおかげで足どりの鈍ることは無かった。周囲は植林だったり自然林だったりで、ときに左手が植林で右手が自然林となることもあった。尾根は途中でごく小さなピークを越すぐらいで、ほぼ上り坂だった。山頂が近づくと尾根はごく緩やかになり、右手となる南の方向が開けてきた。その開けた所は伐採後の荒れ地で、ほぼススキの原になっていた。
ススキは以前よりも茂ってきているようで、登山道の一部がススキに隠されていた。そこかき分けるとまた歩き易くなり、伐採地との境にネットを見るようになった。但しネットは倒れている所もあって役にたっていないようだった。程なく最高点の位置に着いて、そこに三等三角点(点名・高峰)と山名標柱を見た。その佇まいは以前とあまり変わっておらず、休むには手頃な所だった。山頂は一段と涼しい風があり、暫しその風に身を任せた。一息つけたところで、展望に目を向けた。最高点の位置からは南から西への展望が得られて、南には暁晴山の北に広がる尾根が対峙していた。南西には黒尾山を、西には東山も眺められた。この日の視界は澄んでおり、どの山もくっきりとした姿だった。尾根筋を少し北東へと下ると木々の切れ目があり、北側の展望が現れた。三久安山に氷ノ山、藤無山など兵庫の高峰群が眺められた。そのように山頂で40分ばかり過ごすと時刻は16時半になっていた。下山はただ往路を戻るのみ。なだらかな尾根は下山となると不注意でコースを外れ易くなるが、目印テープが点々と付くので、それに注意を払っていると尾根筋を逸れることはなかった。林道を歩くようになるともう光は夕方のもので、その斜光線が照らす自然林は往路で見たときよりも美しさを増してきたように思われた。駐車地点に戻ってきたときは18時が近い時間になっていた。後は予定通り「まほろばの湯」に向かい、涼しい風の中で露天風呂を楽しんだ。
(2018/8記)
<登山日> 2018年8月18日 14:13県道から600mほど林道に入った位置よりりスタート/14:39KDDI無線塔/14:57NHK基地局/15:47〜16:30山頂/17:24KDDI無線塔/17:48エンド。
(天気) 午後の登山となったが、空はほぼ快晴だった。青空の色は少し薄く、一部で薄雲が広がっていた。スタート時の気温は27℃ながら、空気はからっとしていた。NHKの基地局を過ぎる辺りより常に涼しい風を受けるようになった。山頂の気温は始め24℃。山頂でも絶えず涼しい風が通っていた。休むうちに気温は23℃まで下がっていた。視界はくっきりとしていた。夕方となっても少し薄雲が増えた程度で、快晴は続いていた。
<< Photo Album 2018/08/18 >>

林道を出来るだ
け車で進みたか
ったが、林道入
口から600m
ほど走ると悪路
となってしまっ
たので、そこか
らハイキング開
始とした

林道が抉れている
所を通過する

悪路と言ってもオ
フロード車なら通
るのは十分可能だ
った
林道は終始緩やかで、周囲は自然林だった 緑の茂る様を眺めながら歩いた 道そばでよく茂っていたのはイワヒメワラビだった
この日の空気感は爽やかさがあり無理なく歩けた 通行する車は無く、静かな林道歩きだった 林道を30分近く歩くと、二つの無線塔が現れた
無線塔の位置からは西に東山が望めた 無線塔の先も林道は続いた 自然林に囲まれての林道歩きが続く
石ころが増えて歩き難い所を通った なぜか道幅が広くなることがあった 木々の隙間から麓の集落が眺められた
林道は二手に分かれて、左手の道はすぐ先が終点だった 右手の道は作業道として東に向かっていた 左手の道に高峰の標識を見た 左手の道を進むと、終点にはNHKの一宮三方FM中継放送所が建っていた
放送所のそばからは南西に行者山を見た 放送所の先から山道が始まっていた 山道を歩くと言っても始めは作業道を間近に見た
作業道はすぐに離れ、後は植林地の尾根を登った 周囲の木々は自然林になることもあった 尾根は緩やかなまま東の方向に続いた
少し傾斜がきつくなっても、無理なく登れた 山頂が近づいて岩の多い所を通った 尾根がほぼ平坦となって山頂が近いことが分かった

(←)
一度、南側が開け
て峰山高原を囲む
尾根が眺められた

 (→)
  また樹林の中に入
  って山頂に近づい
  た
左手に伐採地を常に見るようになった 登山道にまでススキが蔓延る所があった ネットはもう役割を果たしていなかった

山頂に着いた

以前と比べて少
しアセビが茂っ
てきているよう
だった

そのアセビの茂る
様を眺めた
山頂の三等三角点(点名・高峰)を見る 山頂から南向かいの山並みを眺めた

(←)
上の写真に写る出
石山を中心に岡ノ
上三山を見る


 (→)
  山頂からも行者山
  を眺めた
南西に黒尾山を見る 立つ位置を変えると、深山の尾根も望めた
黒尾山を大きく見る 上の写真の右手には東山が望めた 北の展望を求めて尾根なりに北東方向に歩いてみた

始めに北北東の
方向が望めて、
そこに見えたの
は須留ヶ峰だっ


須留ヶ峰を中心に
眺めた

(←)
北の方向も望め
るようになって
そちらに妙見山
を見た

 (→)
  妙見山を大きく見
   る

(←)
上の写真の左も
見えると、そこ
に氷ノ山を見た

 (→)
  氷ノ山の山頂に建
  つ避難小屋が見え
  ていた
上の写真に写る三久安山を大きく見る 藤無山を大きく見る 立つ位置を変えて三久安山の左手を見た
高峰の北東向かいとなる大段山も見えていた 山頂で40分ほど過ごすと下山に移った 往路を戻る 17時が近くなって、光は斜光線になってきた
作業道が見えてきた NHKのFM中継放送所は寄らずに作業道を歩いた この作業道は一般車は通行禁止となっていた
林道歩きとなって17時を大きく回ってきた 無線塔まで戻って来た 斜光線が自然林をいっそう美しくしていた
どんどん夕方の雰囲気となった 周囲の木立が壁紙のように眺められた 少し薄暗さの出てきた中で駐車地点に到着となった