TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編
 
阪水  さかみずやま 915.7m
  No.2
黒滝    くろたき 977m
  No.4
 
1/2.5万地図 : 長谷 宍粟市・姫路市
 
【2015年11月】 2015-107(TAJI&HM)
 
    《阪水山》  黒滝より  2015 / 11 《黒滝》  阪水山より  2015 / 11

 阪水山は900メートル峰でもあるし三等三角点を持つピークでもあるので、当然登山対象として気になるもので、初めて登ったのは1994年12月のことだった。その頃は三辻山の名で呼ばれており、雪彦山から足を延ばして登ったものだった。その後、三辻山の名は実際に三国(宍粟市、姫路市、神河町)の境にある四等三角点ピーク(点名・小原)に奪われてしまったが、代わりにこちらの916mピークは阪水山の名で呼ばれるようになったようである。その阪水山を久しぶりに登ってみようと思ったのは2015年11月のことで、林道を利用してアプローチすることにした。但し林道で間近まで行ってのアプローチでは味気ないので、周回コースとして歩いてみることにした。そこで姫路市の最高峰となる黒滝と組み合わせることにした。向かったのは11月21日のことで、三連休の初日だった。天気予報では晴れとなっていたが、それは瀬戸内側だけのようで、車を北に進めるほどに雲は増えて、旧一宮町に入ると、ほぼ曇天の空になっていた。国道29号線から県道8号線に入り、坂の辻峠へと進んだ。坂の辻峠が間近になったとき右手に雪彦峰山林道が分かれたので、そちらに入った。駐車地点は黒滝の近くにと考えていたため、雪彦峰山林道から阪水林道が分岐すると、阪水林道に車を進めた。林道はナビに表示されないため現在地が掴みにくかったが、送電線の下を通ったことで現在地が分かった。そこより少し進むと右手に林道が分かれ、その分岐点の先で見たのが三辻山の登山口だった。三辻山と書かれていたが、三辻山までの縦走コースの西側登山口で、黒滝の登山口とするのが正しいと言えそうだった。その登山口の少し手前が広くなっていたので、そこに駐車とした。ところで周囲を眺めて分かったことは、三辻山登山口のそばを通って尾根を越えている林道は地図に載っていないことだった。少し手前で右手に分かれた林道が阪水林道の続きで、尾根を越す林道は新しい林道のようだった。予定では阪水山を先に登ることにしていたため、まずは阪水林道を歩いて阪水山に近づくことにした。少し戻って阪水林道の続きに入った。緩い下り坂だった。林道からは展望があり、黒滝の姿が間近に大きく眺められた。また北の方向が見えることもあり、行者山と東山を目に出来た。阪水林道は雪彦峰山林道との分岐点からずっとダート道だったが、普通車でも無理なく走れそうな感じで続いていた。それが下り坂の途中より悪路になってきた。抉れている所もあり、普通車では通行困難ではと思えた。歩くうちに前方に送電塔が見えてきた。その送電塔が間近になると下り坂が上り坂に変わったが、その辺りから阪水山に近づくことにした。地図を見ると阪水山の北側に884mピークがあり、まずはそれを目指す予定だった。その884mピークには北側から登山道がありそうだったが、早く着こうとその位置から取り付くことにしたものだった。急斜面のため、木に掴まりながら登って行くことになった。始めは灌木ヤブを登る感じで、アセビの木が多いようだった。登るうちに少し歩き易くなったと思うと登山道に合流することになった。後は登山道を辿って、程なく884mピークに着いた。そこからは阪水山が見えていたので、その姿を見ながら一休みとした。阪水山へは一度鞍部へと下ったが、鞍部辺りにはまだ紅葉が残っており、その紅葉に暫し目を止めた。鞍部からは姫路市と宍粟市との境界尾根となり、ネット沿いを登って近づくことになった。阪水山の山頂に着いたのは12時。林道を離れてから40分後だった。そこには三等三角点(点名・皆河)があり、反射板が建っていた。反射板は平成19年に建てられたもので、安富反射板の名が付いていた。阪水山は遠くから見ると草地の広がる山頂として見えていたが、その草地はススキの原で、それを前景にして黒滝が正面に見えていた。その風景を見ながら昼食をとった。残念だったのは空が晴れて来ないことで、相変わらず曇りから薄曇りと言った感じの空だった。ときにうっすらと明るくなることがあり、陽射しが現れるのかと思っていると、すぐに雲が厚くなってしまった。20分ばかりの休憩を終えると、次は黒滝に向かうことにした。その黒滝へはずっと境界尾根を歩いて行くことにした。その尾根は相変わらずネットがあり、ネット沿いに小径が続いていた。そのため地図を確かめずに安心して歩いてしまった。アセビ帯を抜けたりして小さなアップダウンの尾根を歩いていると、黒滝の姿がどんどん大きくなり、そして阪水林道へと下っていることに気付いた。予定では地図の破線路を歩くことにしていたのだが、その破線路が描かれている境界尾根は南に見えていた。そのまま阪水林道に下りれば早く黒滝に向かえるのだが、あくまでも境界尾根を歩こうと、一度阪水山の方向に戻った。そして南東へと向かう小径に入った。それが境界尾根のコースで、植林地や雑木林を抜けて行くと、雪彦峰山縦走コースに合流した。後ははっきりとした尾根道を北へと歩いた。その縦走コースが下り坂になると、林道に出ることになった。以前ならずっと尾根歩きだったはずだが、新しい林道が尾根を横切っていた。そのため縦走路はすっかり消えていた。そうなると林道を歩くだけだった。林道を東へと歩いて現れたのは、この日のスタート地点とした三辻山コースの登山口だった。そこから今度は黒滝を目指した。何だか阪水山を周回で歩いた後に黒滝を単にピストンで登山する形となった。登山口から黒滝までの標高差は150mでしかなかった。登山道ははっきりしており、植林帯では二つのネットを越えることになった。ネットにはゲートは無く、ネットの一部をずらして通るようになっていた。二つ目のネットを通ると周囲は伐採地となり、展望が広がってきた。前方に大きな送電塔が見えていた。その送電塔が間近になると、山頂方向へはまたネットを通ることになった。そのネットの先で一番高い所が山頂だったが、三角点は無く単に尾根道が先へと続くだけだった。その黒滝で一番展望が良いのは送電塔の辺りで、少し戻って送電塔のそばに立った。そこからは南から西にかけてが一望だった。ただ空は相変わらず曇り空で、薄暗い風景だった。何度か訪れている黒滝だったので長居はせず、10分ほど休憩すると後は往路を戻って登山口へと下りて行った。黒滝は千メートルに近い山ながら林道からだと30分ほどで往復出来るので、登るにはけっこう簡単な山と言えそうだった。
(2016/1記)(2020/9改訂)
<登山日> 2015年11月21日 10:52スタート/11:22斜面に取り付く/11:41〜45[884m]ピーク/12:01〜22阪水山/13:26林道に出る/13:35三辻山コース登山口/13:52〜14:03黒滝/14:18エンド。
(天気) 薄晴れとも薄曇りとも言える空で、たまに陽射しが現れた。林道の気温は14℃ほど。阪水山では15℃だった。阪水山では冷たい風を受けた。午後に入ると気温は一時11℃まで下がってきた。黒滝では12℃だった。視界はうっすらとしていた。
<< Photo Album 2015/11/21 >>
県道8号線を走って坂の辻峠に向かっていると左
手に切り株で作った彫刻が見られるようになった
東河内地区で作られたようで、可愛らしい木彫
りが幾つも見られた
雪彦峰山林道に入って少し進むと、右手に阪水
林道が分かれたので、そちらに入った
(←)
阪水林道をどんどん
進むと、三辻山の東
側登山口が現れた
その近くに駐車して
歩き始めた
(→)
 車で来た方向に歩く
 と、すぐに林道が分
 
かれた そちらが阪
 水林道の続きだった

 林道は緩やかな下
 り坂だった 西方
 向へと歩いて行く


   北の方向に端正な
   山が見えた

 その姿から行者山
 と思われた

 東を見ると黒滝が
 間近に見上げるよ
 うにして眺められ
 た
林道は次第に荒れて、普通車では厳しそうだった 前方に送電塔が見えてきた その送電塔が間近になってきた
振り返ると、阪水山が見えていた 送電線を頭上に見る位置まで来た その辺りで適当に斜面に取り付いた
灌木ヤブに入ってしまったが 徐々に歩き易くなった 周囲は自然林とあって、紅葉が見られた
周囲は植林に替わってきた 植林に低木の常緑樹が混じるようにあった ミヤマシキミが赤い実を付けていた
北からの尾根に合流すると、そこに送電塔が建っていた 左の写真に写る夜鷹山を大きく見る
その送電塔の位置で巡視路に合流した 易しい尾根道歩きだった 阪水山の手前にある884mピークに着いた

 884mピークで
 一休みとした

 884mピークか
 らは間近に阪水山
 が望めた
阪水山に向かって鞍部へと下った 鞍部に着くと左手にきれいな紅葉を見つけた 近寄ってその色合いを暫し眺めた
ネットに沿って阪水山に向かって行く 左手にススキの原が広がってきた 山頂が近づくと、尾根はごくゆるやかになった

 阪水山の山頂に
 着いた 一隅に
 は反射板が建っ
 ていた

 山頂の三等三角
 点(点名・皆河)
 を見る
山頂からは東に向かって展望が広がっていた 山頂からは西への展望があって、そちらには黒尾山が眺められた
右上の写真に写る黒尾山を大きく見る 南の方向に三角点雪彦山が見えていた ススキの原を眺めた

 阪水山の山頂を別
 の角度から眺めた

   境界尾根を歩いて
   黒滝を目指したへ
   ネット沿いの道を
   歩いて行く

 左手にススキの
 原を見ながらだ
 った 黒滝へと
 近づいて行く

 小さなアップダウ
 ンを繰り返して境
 界尾根を歩いてい
 ると思っていたが
黒滝が近くなりすぎたことを疑問に思って地図を
確かめると、境界尾根を外れて北東に歩いていた
そのまま進めば早く黒滝に着けるが、あくまで
境界尾根を歩こうと一度阪水山方向に戻った
少し戻った後、南の方向へと植林地を抜けて境
界尾根に向かった
境界尾根に着いたようで、目印テープを見るよ
うになった
尾根を進むとアセビの茂る所も現れたが、道は
続いていた
易しく歩ける所もあった
雪彦峰山縦走コースに合流した 尾根を北東へと歩いて行くと、下り坂になった 右手に真新しい林道が見えてきた

 林道に近づくと、
 東の方向に展望を
 得た

   左の写真に写る高
   場山を大きく見る

 林道へ下り着くこ
 とになった


   林道を歩いて黒滝
   の方向に向かった
林道は尾根を寸断していた 三辻山の東側登山口に戻ってきた そこは黒滝
の登山口でもあった
登り始めるとプラ階段が現れた 山上にある送
電塔への巡視路でもあるようだった
途中に植林地がありネットを通ることになった  二度ネットを抜けると、前方が見通せるように
なった
後方に風景が広がってきた
後方に見えたのは尾根続きとなる鉾立山だった 左の写真に写る七種山の尾根を少し大きく見る
前方に見えてきた林が黒滝の山頂だった 山頂が目前となった 山頂へはネットを通ることになった

 黒滝の山頂に着く
 もあまり山頂らし
 さは無かった

   山頂辺りを別の方
   向から見る
展望の悪い山頂だったが、木々の隙間から暁晴山が望めた 立つ位置を変えると暁晴山の右手には夜鷹山も見えていた 少し戻って送電塔の位置に立った

 その送電塔の位置
 からは南から西に
 かけてが一望だっ
 た
下山は登ってきた坂水林道への道を下った 前方に広がる風景を見ながら下った 林道が足下に見えてきた