TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨編 
 
笠形山    かさがたやま 939.2m 神河町・多可町
 
1/2.5万地図 : 粟賀町
 
【2014年4月】 No.11 2014-35(TAJI&HM)
 
    市川町下牛尾より  2014 / 4

 2014年4月の最終土曜日は北神戸で用事があり、それを済ませたのが11時前だった。その後は北神戸の山を登る予定にしていたのだが、快晴の空を見て、展望の山を楽しみたくなった。そのときに何となく思い浮かんだのが笠形山だった。移動は山陽道、播但道と走れば楽なのだが、一般道でと県道38号線、国道175号線、県道145号線と走り、釜坂峠を越えて市川町の下牛尾地区へと入った。その先の上牛尾地区に入った所に駐車場があり、着いたときは12時30分を回っていた。駐車場はほぼ満車状態だった。どうやら快晴の笠形山を楽しんでいる人は多いようだった。手早く準備を済ませて歩き出した。昼の気温は22℃ほどで、湿度が低いとあって爽やかな空気の中を歩いて行った。うれしいのは今が新緑の盛りだったことで、淡い緑が目に優しかった。集落を抜けると笠形神社の鳥居が現れ、その先が登山口だった。そのそばにも数台分の駐車スペースがあったが、満車状態だった。登山道の入口には害獣避けフェンスがあり、ゲートを通ることになったが、そこに付けられた看板を見ると、この先で堰堤工事が行われているようだった。そのため登山道と平行する林道は通行止めになっていたが、登山コースは確保されているようだった。ゲートを通って登山道に入ると、ぽつぽつと下山してくる人とすれ違った。程なく堰堤工事の現場が近くなると、なぜか一帯の植林が伐採されており、広々と周囲を眺めることが出来た。堰堤工事現場を横に見て伐採地を過ぎると、その先は林道の通行止めは無いようで、登山道を歩いたり林道を歩いたりと、コース案内のままに登った。その道中でも新緑が楽しめた。笠形神社が近づくと、ずっと林道を歩くようになり、そして笠形神社に着いた。神社一帯は陽射しを受けて明るくなっており、一組のファミリーが憩っていた。笠形神社では休憩をとらず先へと進んだ。神社を離れると薄暗い谷筋を暫く歩くことになり、そこを過ぎて一登りすると開けた広場に出た。ベンチが置かれており、そこで一休みすることにした。広場からは南に向かって展望が広がっていたが、この日の視界は薄ぼんやりとしており、遠くは判然としていなかった。広場を離れると、その先よりずっと丸太の階段道を登って行くことになった。笠形神社コースで一番しっかりと登る所だった。そこでも何人かのハイカーとすれ違った。階段を登りきると、そこが笠ノ丸と名付けられた883mピークで、東屋が建っており、数人が休んでいた。その辺りではアセビの白い花とミツバツツジの紫の花が目に付いたが、少し離れて見える山頂は、ピンク色の花が多く咲いていた。そのときはミツバツツジが薄い色で咲いていると思ったものだった。笠ノ丸を離れると緩やかに下り坂となり、程なく左手からグリーンエコー笠形コースが合流した。その先はほぼ平坦路となった上に歩き易いとあって、散歩をしているような雰囲気だった。山頂が近づいて最後の登りにかかった。足下に滑り易い所もあり、注意しながら登っていると、明るいピンクのツツジを見るようになった。近くで見て分かったことは、それはミツバツツジでは無くアケボノツツジのようだった。但し四国の山中で良く見かけるアケボノツツジと比べると、花の形に丸みが少ないようだった。そのときはアケボノツツジと思いながら眺めていたが、帰宅後に調べると、よく似たツツジの一種であるアカヤシオが正しいようだった。急坂を登りきって山頂へ。もう時刻は14時半が近くになっていたので、山頂に人影は無くひっそりとしており、ただ陽射しを受けてあっけらかんと明るい山頂だった。その山頂では、一段と多くのアカヤシオが咲いていた。四月の後半になると笠形山がアカヤシオの花で彩られることを知らなかっただけに、うれしくなる驚きだった。うっすらとした視界により展望はあまり楽しめなかったため、アカヤシオの美しさをひたすら眺めて過ごした。また山頂を渡る風が快かった。湿度が低い季節とあって、その爽やかな風に吹かれていると、今が一番良い季節ではと思えた。他に人はいないとあって、ベンチの上に寝ころんで、風の涼しさを楽しんだ。山頂では20分ばかりを過ごして下山とした。下山は仙人滝コースには回らず、すんなりと往路を引き返した。その下山の途中で、まだ山頂へ向かって登って来る人と二度ほどすれ違った。この季節は涼しい上に18時を過ぎても明るいとあって、笠形山を午後の半日で楽しむ人も多いようだった。
(2014/5記)(2020/12改訂)(2023/4写真改訂)
<登山日> 2014年4月26日 12:42駐車場スタート/12:52登山口/13:36笠形神社/14:07笠ノ丸/14:29〜50山頂/15:08笠ノ丸/15:33笠形神社/16:12登山口/16:20エンド。
(天気) 良く晴れた空で、雲は少なかった。樹林帯の気温は始め22℃ほどあったが、登るほどに下がって、途中では17℃ほどになっていた。山頂は陽当たりが良く、22℃まで上がっていた。山頂では弱く吹く風があり、快いばかりの涼しさだった。視界は少しうっすらとしており、遠方は薄ぼやけていた。空は次第に薄雲が広がって、薄晴れの空に変わってきた。
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駐車場を離れたときは12時40分を回っていた 季節柄、集落内でも色とりどりの花が咲いていた 登るコースは笠形神社コースで登山口へと向かった
笠形神社の鳥居が現れた その先が登山口だった 登山口には害獣避けゲートがあった 登山道に入ると、ときおり石仏を見かけた
その石仏を眺める 林道と交差した 林道は通行止めだった 前方に見えてきたのは笠形寺だった
笠形寺の先に現れたのは蔵王堂だった 蔵王堂のそばで新緑のカエデが輝いていた 植林地の先に伐採地が現れた

伐採地のど真ん中
を歩いて行く

左端で堰堤工事が
行われていた

伐採地の先で林道
を歩くようになる
と、そばに建って
いたのは休み堂だ
った
周囲が雑木林となって新緑が見られるようになった 新緑の輝きがまぶしかった 若葉と共に薄緑の花を付けるのはカナクギノキか
こちらはコショウノキの花のようだった 小さな休憩舎を見た 木漏れ日の中を歩く

前方に笠形神社
が見えてきた

笠形神社は陽射
しを受けて明る
かった
神社を離れると、枯れ沢に沿って歩いた 枯れ沢を過ぎると岩の多い所を登った 広場になった所に出て、ベンチで一休みとした

広場からは南に向
かって展望が広が
っていたが、この
日はうっすらとし
た視界だった

広場を離れて登山
道歩きを再開する
登山道の傾斜が増してきた 丸太の階段道を登るようになった 一度道は緩やかになるも、その先はまた階段だった
階段道はずっと続いた 道そばで白い花を咲かせていたのはアセビだった 階段道が終わって着いた所は笠ノ丸だった

(←)
笠ノ丸で鮮やかに
咲くコバノミツバ
ツツジを見た

  (→)
  笠ノ丸をすぐに離
  れて山頂へと向か
  った
樹間を通して笠形山の山頂を見る 左手からグリーンエコー笠形コースが合流した 鞍部辺りは、ほぼ平坦になっており気楽に歩けた
山頂へと傾斜が増してきた 一ヶ所、倒木が登山道を塞いでいた 足下で咲いていたのはスミレだった
山頂が近づいてアカヤシオを見るようになった 急坂登りが続いて、山頂が間近になってきた 山頂の壊れた休憩舎が見えてきた
山頂に着いたのは14時半となっていたので、他に人影は無かった 三角点は一等三角点(点名・笠形山)だった

展望は良かった
が、この日はう
っすらとした視
界だった
北に広がる風景
を見る

(←)
うっすらとした視
界ながら展望も楽
しんだ

 (→)
  うっすらとした千
  ヶ峰を見る

(←)
妙見山を大きく見


 (→)
  南の方向はいっそ
  う視界が悪かった
あちらこちらで咲くアカヤシオに目を奪われた 淡いピンクのアカヤシオを見る 今が盛りと咲くアカヤシオは美しかった
下山は往路を戻って行く アカヤシオの先に笠ノ丸が覗いていた 笠ノ丸への登りにかかった
笠ノ丸に戻ってきた 長い階段を下って行く 下るうちに前方に展望が開けた
笠形神社まで下りてきた 神社のそばでミツマタの花を見る 植林地の中で、カエデが木漏れ日を受けていた
通行止めの林道を渡れば、その先が伐採地だった 伐採地の中を歩いて行く 蔵王堂のそばで石仏が並んでいるのを見る
淡い新緑には、やまり目が向いてしまう 鳥居まで戻ってきた 後は集落の道を歩いて駐車場へと近づいた