TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
銅山    どうやま 953.8m 宍粟市・養父市
 
1/2.5万地図 : 大屋市場
 
【2022年11月】 No.3 2022-154(TAJI&HM)
 
    大段山の尾根より  2022 / 11

 宍粟50名山に選ばれている銅山は静かな尾根歩きが楽しめる良い山なのだが、欠点は展望の少なさだった。近くに氷ノ山もあることなので、その氷ノ山がすっきりと眺められるようであれば、もっと人気が出てもおかしくない山ではと思っている。そのこともあって2008年に登ってからは足が遠のいていた。その銅山を再訪したくなったのは2022年の紅葉の季節だった。銅山なら紅葉を楽しめそうだと思えてのことだった。宍粟50名山のガイド本では周回で歩くコースが紹介されており、今回はその紹介コース通りに歩くことにした。ガイド本では作業道大路線が始まる位置を駐車ポイントとしていたが、そこに着いてみると数台の車が止まっており間近で木材の搬出作業が行われていた。その作業の妨げとならない位置に車を止めた。ガイド本では周回コースを時計回りで歩いていたので、こちらもそれに倣ってまずは西へと倉床川沿いの林道を歩き出した。すぐに広い空き地が現れると、その先の林道には鎖が張られていた。一般車はその先には進めないようだった。周回で歩くのなら車はそこの広い空き地に止めるのが良いのではと思われた。その鎖のそばに登山口標識があり、鉱山跡登山口となっていたが、まだ林道を暫く歩くことになるので、登山口はまだ先であることを示す標識もあった。鎖を越えて林道歩きを続けた。林道はほぼ平坦で道幅は十分にあった。その林道の周りでは紅葉が見られるようになった。カエデの木が多いようで、鮮やかに赤く色付いた木も見られた。歩くうちに右手に鉄条網が現れて、「危険・立入禁止」の標識を見た。その辺りは大身谷鉱山があったようなので、その関係かと思われた。そこより少し歩いた所で銅山の鉱山跡登山口の標識が現れた。そこまで駐車地点から30分かかっていた。鉱山跡コースは林道を離れて作業道を歩くことになった。その作業道も標識に従ってすぐに離れて斜面を登るようになった。植林地の斜面だったが、赤テープがあり標識もあって、地図を見なくてもスムーズに登って行けた。途中で何度か作業道に接したが、赤テープに従うと横切ることもあればあくまでも植林地内を歩くこともあった。750mピークを過ぎると作業道と出会うことは無くなり、植林地の尾根を登った。尾根はやや急斜面となっていたため、しっかり登ることになった。そして登山口に入ってから1時間で宍粟市と養父市との境界尾根に出た。そこは940mピークの間近だったが、940mmピークには立たずに東へと堂山の山頂を目指した。境界尾根歩きに入って漸く自然林の中を歩くことになった。紅葉の木も多くあったが、落葉は進んでおりその落ち葉で尾根は覆われていた。その落ち葉の踏み心地を楽しみながら歩いた。尾根はあくまでも緩やかで、散策する感じで歩いて行けた。但し展望の無い尾根歩きでもあった。その緩やかな尾根歩きのまま銅山の山頂に着いた。そこも展望はほぼ無かった。無理に探っても木々の隙間から鉢伏山や氷ノ山をちらりと見るにとどまった。山頂には陽射しが当たっていなかったので、陽射しを受ける場所を探してそちらで昼休憩とした。休んでいたのは30分ほど。時計回りを続けるべく下山は東へと向かった。大路峠まで250mほどの下りだった。下山の尾根の方が紅葉は多く残っており、西尾根よりもずっと楽しめることになった。当然落ち葉を踏みながらだった。この東尾根も展望は良いとは言えなかったが、木々の切れ目から妙見山や御祓山を見ることがあった。そして857mピークに着くと、その一帯も紅葉を楽しめた。展望も少しあって東に須留ヶ峰を、西には藤無山を見た。その857mピークからはやや急坂が続いて大路峠に着いた。標識があり、スムーズに大路谷に入って行けた。その大路谷は揖保川の源流地点の一つで、源流モニュメントが立っていた。谷筋歩きを暫く続けると作業道大路線の終点位置に合流した。後は作業道を歩いて駐車地点に戻るだけだったが、その作業道では色々なことがあった。作業道は既に廃道状態になっており、草ヤブになっているだけでなく崩壊地もあってそこは広い範囲で作業道は消えていた。下るうちにスムーズに歩けるようになると、この日一番ではと思える鮮やかな紅葉が現れた。まさに燃えるような紅葉を楽しめることになった。これで十分な思いとなって駐車地点に向かっていたのだが、最後に災難が待っていた。別の作業道と合流すると、そこからは重機の通る道となっており、その重機によるものか作業道がすっかり泥道になっていた。そのため登山靴は一歩一歩数センチほど潜ることになった。駐車地点まで300mほど歩いただろうか、すっかり靴は泥だらけになってしまった。車に戻るとそばの沢に下りて靴を洗ったのは言うまでもない。
(2022/12記)
<登山日> 2022年11月3日 9:48作業道大路線の起点よりスタート/9:53鎖止め/10:20西コース登山口/11:21境界尾根に出る/11:45〜12:12山頂/13:08〜17[857m]ピーク/13:34大路峠/13:51作業道に出る/14:27作業道合流点(泥道に入る)/14:37駐車地点エンド。
(天気) 快晴。山頂の気温は13℃。少し冷たさのある風を受けた。視界は少しうっすらとしていた。
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第9号橋の先となる駐車ポイントに近づくと、木材の搬出作業が行われていた そこは作業道大路線の起点となる位置で、銅山の登山口標識があった 大路コースの名が付いていた 作業の邪魔にならない位置に車を止めると、大路コースには入らず林道を西へと歩いた
林道は倉床川に沿っており、遡行する形で歩いた 広々とした所が現れた そこも駐車可能と思われた 空き地を越すと、その先の林道は進入禁止だった
鎖のそばには登山口の標識が立っていた 倉床川に沿うコースは鉱山跡コースと呼んでいるようだった まだ林道歩きが続くので、実際の登山口はまだ先であることを示す標識もあった 鎖を越して林道歩きを続けると、鮮やかに色付いた木々を見るようになった

倉床川は清流だっ


沢が二手に分かれ
た 右手が倉床川
源流の方向であり
登山口の方向だっ

倉床川を右手に見る 林道は落ち葉で覆われていた 周囲の紅葉を楽しみながら歩いた
空は快晴だった 林道は緩やかな道として続いた 立入禁止の場所が現れた 鉱山跡のようだった
登山口標柱が現れた 銅山の鉱山跡コースの登山口だった 始めに小橋を渡った
小橋の先は作業道のような道を歩いた 「登山ルート」の標識を見た 標識に従って作業道を離れた
植林地を登るようになったが、その中に紅葉を見た 作業道が現れるも、標識に従うと横切ることになった また標識に従って作業道を横切った
ほぼ植林地の中を登って行く 銅山の標識を見てコースを外していないことを確認した 植林地の登りながら、やや急坂の登りが続いた
展望はほぼ無く、木々の隙間から近くの尾根を見るだけだった 標高750m辺りまで登ってもまだ作業道に出会うことがあり、そこも横切って尾根歩きを続けた 標高800mまで登ると作業道に出会うことは無く、
940mピークに向かってひたすら尾根を登った
940mピークが近づくと、ピークより少し東寄りに向かうようになった 宍粟市と養父市との境界尾根に出た そこまで登山口から1時間かかっていた 標識を見る 間近に940mピークがあったが、そちらには立ち寄らず銅山を目指すことにした
境界尾根はごく緩やかで、落ち葉に覆われていた 自然林の尾根には、まだ紅葉が残っていた 木々の色付きを楽しみながら歩いた
尾根の雰囲気は良かった 真っ赤なカエデも残っていた 銅山の山頂が近づいても、易しい尾根歩きだった

(←)
銅山の山頂に着い
た 樹林に囲まれ
た山頂だった

 (→)
  三等三角点(点名
  ・筏)を見る
山頂の展望はほぼ無く、木々の隙間からかろうじて鉢伏山を見た 氷ノ山もかろうじて見えたが、葉の茂る季節なら見えていないと思えた 山頂は木陰になっていたので、少し戻って陽射しを受けられる場所で休憩した 頭上を見上げる
下山は順回りを続けるべく、東の尾根に入った 標識は下る方向を「大路峠」としていた また植林地を歩くようになった
左手が自然林に替わると、落ち葉が増えてきた 周囲は自然林となって、再び紅葉を楽しむことになった 鮮やかなカエデの紅葉を見る
木々の隙間から南東に見えていたのは千町ヶ峰だった 北に見えたのは妙見山だった 北東に見えたのは御祓山だった
ごく緩やかな下り坂だった 天気も穏やかで、歩くのが楽しくなる尾根歩きだった 857mピークが近づいて、緩やかな上り坂となった
857mピークの手前は、紅葉の壁紙となっていた 頭上も紅葉の世界だった 黄色の世界になることもあった
857mピークが間近になった 857mピークに着いて、一休みとした 紅葉の木々の背後に銅山の山頂を見る

銅山の左手後方に
藤無山が望めた

藤無山を大きく見


東の方向も少し望
めた 須留ヶ峰の
尾根を見る

須留ヶ峰を大きく
見る
大路峠へと下山を再開した 前方に見るのは大路峠の先となる大路山だった 尾根はやや急坂となってきた
大路峠が間近になった 大路峠に着いて、そこに立つ標識を見る 大路谷に向かった
源流モニュメントが立っていた 沢に沿って歩くようになった 小橋を渡った
沢の先が作業道大路線の終点位置だった 作業道に上がると、登山口の標識が立っていた 作業道歩きに移ったが、路上は草ヤブになっていた
次第に歩き易くなってきたと思ったのだが 崩壊箇所が現れて、すっかり作業道がなくなっていた 崩壊地を迂回しているとき、棚田跡を見た
作業道に戻ると、後はスムーズだった 周囲は植林地で続いていたが 車道が左岸側に移ると、自然林を見るようになった
目の覚めるような紅葉が左手の斜面に現れた この日一番の美しさではと思われた 沢の方向の紅葉も美しかった 北東側から来ている作業道と合流することになったが、そこからの路面がひどかった
重機によるものか路面が泥道になっており、一歩歩くごとに靴が数センチ潜った 泥道は途切れることはなく、ずっと続いた 靴はすっかり泥だらけになって作業道の入口に戻ってきた