TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨
 
小畑      おばたやま 957m No.2 神河町・朝来市
桧和田山   ひわだやま 902.8m No.3 神河町
 
1/2.5万地図 : 生野
 
【2013年11月】 2013-93(TAJI&HM)
 
    《小畑山》 西方にある900mピークより 2013 / 11

 小畑山を高畑山から眺めたとき、その端正な姿に久々に登ってみようかと思ったのは2013年11月9日のことだった。その小畑山の右手を見ると、播但尾根近くまで新しい林道が作られていた。神河町の猪篠集落から始まる林道と思えたが、その林道を歩いて山頂に立ってみようと考えた。そこで翌週の16日に早速の実行とした。猪篠集落に入ると最奥に進み、そこから始まる林道に入った。その林道は白岩山への登山コースでもあった。その白岩山の登山口そばまで車を進めてもよかったが、林道歩きで体を慣らしたいと考えて、少し手前の急坂が始まる位置に駐車とした。そばに猪篠沈澱池があり、その前に数台分の駐車スペースがあった。まずは急坂を登って行く。両側には神崎杉がずらりと並んでいた。手入れの行き届いた美林だった。20分ほど歩くと、白岩山登山口が現れた。それを横目に林道歩きを続けた。周囲は雑木も見られるようになり、すっかり紅葉の姿だった。進む方向が東となり、そして南となったとき、伐採現場に出会った。重機が動いており、林道は泥田のようになっていた。その位置で支林道が分かれていたが、播但尾根に出られる支林道はまだ先ではと思えて、林道をそのまま進んでしまった。伐採現場から10分ほど進んだときに林道が突然終点となったことで、先ほど見た支林道に入るべきだったと分かり引き返した。伐採現場に戻ってそこで働いていた作業員に確認すると、やはりその支林道が播但尾根に通じているようだった。北の方向へと支林道を登って行く。伐採現場を離れると、再び静かな林道歩きとなった。登るうちに左手に白岩山の姿が望めるようにもなった。やがて前方から再び作業の音が聞こえてきた。また伐採地が現れ、作業する人の姿も見えた。歩くうちに周囲はすっかり伐採地となり、遮るものが無いとあって白岩山が一望になった。その伐採地を抜けて今少し進んだ所で支林道は終点となった。地図を開いて現在地を推定すると、小畑山も近かったが、桧和田山のピークはごく近くだった。そこで予定していなかったことだが、桧和田山のピークに立つことにした。植林地の急尾根を登って行く。整然とした植林地を休まず登ると、10分ほどでピークに出た。そこが桧和田山の山頂で、相変わらず一帯はすっかり植林地だった。すぐに引き返した。このとき少し右寄りを下ってしまい、方向の違うことを途中で気付いた。そこで山頂に戻らず、トラバースで正しい尾根を目指していたところ、杉の切り株にものすごいヌメリのあるキノコを見た。どうやら天然のエノキダケのようだった。林道終点に戻ると、向かいの尾根へと入った。その尾根を登ると播但尾根に合流して、そこより小畑山へと境界尾根を歩く訳だが、前回も桧和田山から同じコースを歩いていたので、特に問題もなく歩いて行けるはずだった。ところが播但尾根に出た辺りよりアセビが繁茂しだした。始めはそれを避けるようにして歩いていたのだが、途中から尾根上をびっしりとアセビが占めるようになった。しかも前日の雨で濡れていた。これはかなり厳しい状況と思えたが、ここで断念するのもどうかと思われて、暫くアセビのヤブコギをすることにした。枝の隙間をねらったり、体全体で枝を押し退けたりして何とか頑張っていると、長くも歩かずアセビ帯から抜け出した。ほっとする思いだった。後は楽だった。程良く空いた雑木林の中を進むのだが、足下は落ち葉が積もっており、ふわふわとした踏み心地は悪くなかった。紅葉としては終わりかけだったものの、ときに鮮やかな紅葉を愛でることが出来た。小畑山はきれいな三角錐の姿だけに、間近になると傾斜が増してきた。そこを一歩一歩踏み締めるようにして登って行った。山頂が目前になると大きな木は減って、空が広くなってきた。その感じで小畑山の山頂に着いた。三角点も山名標識も無かったが、適度に開けており、落ち着きが感じられて好感の持てる山頂だった。展望も悪くなかった。ちょうど昼どきになっていたので、まずは昼食とした。着いたときは雲が広がっていたが、休むうちに青空が広がって陽射しを受けるようになった。陰っていたときは気温は10℃と低めだったが、陽射しを受け出すと15℃まで上がってきて、ぽかぽかとしてきたのは有り難かった。一段落したところで、展望を楽しむことにした。西から南にかけてが良く、千ヶ峰から笠形山までがすっきりと見えていた。他の方向は木に遮られていたが、登るに手頃な木があり、それに登ってみると一気に展望が広がって、西も北も眺められた。ただ遠方はモヤがかっており、ごくうっすらとしか見えていなかった。山頂で一時間ばかり過ごすと、下山に移った。当初は東隣りの937mピークまで足を延ばそうかとも考えていたのだが、小畑山での展望に満足したこともあって、その考えは消えていた。林道歩きが長かったこともあって往路を引き返す考えは無く、最短距離で戻ることにした。それは白岩山方向へと播但尾根を歩き、900mピークの先で南の方向に下って林道を目指すと言うものだった。ただ心配なのは再びアセビ帯を通ることだったが、それもいざ下り出すと杞憂となった。途中でケモノ道を見たので、それを辿って行くと尾根筋を迂回することになり、アセビ帯を避けることになった。一カ所でアセビのヤブがあったが、数メートルだけのことだった。尾根上に戻ると、次は900mピークへの登りにかかった。このとき振り返ると小畑山がすっきりと眺められて、改めて端正な山だと思った。900mピークは最高点付近でアセビが繁茂していたが、樹高は高くなかった。その中に立ってみると、小畑山を中心に東の方向が広く眺められた。900mピークを越して70mほど下ると鞍部に出た。そこより予定通り左手の斜面に入った。一帯は植林地で、下るうちにネットに沿うようになり、谷筋を歩くようになった。沢を横切る所があって左岸側から右岸側に移ると、少し沢から離れることになった。そこで方向を定めて下って行くと、最後は古い林道に出会った。そこを左手に歩くと、朝に歩いた主林道に合流した。その合流点は白岩山登山口からごく近い位置だった。無事に最短で戻って来られたようだった。後は林道を20分余り歩くと、駐車地点が見えてきた。
(2013/12記)(2021/3改訂)
<登山日> 2013年11月16日 9:15猪篠沈澱池前スタート/9:37白岩山登山口/10:00林道終点/10:08引き返して支林道に入る/10:40支林道終点/10:52〜56桧和田山/11:09支林道終点/12:00〜58小畑山/13:41〜54[900m]ピーク/14:00鞍部/14:21支林道に出る/14:28主林道に合流する/14:51エンド。
(天気) 雲の多い晴れで、あまり陽射しを受けなかった。気温は始め林道を歩いているときは8℃ほどだったが、尾根に出た頃は10℃になっていた。小畑山山頂の気温も10℃だった。風はほとんど無し。視界は遠方がうっすらとしていた。山頂で休むうちに青空が広がってきた。陽射しも受けるようになり、気温も15℃まで上がってきた。下山でまた林道を歩くようになると、気温は10℃と朝と変わらなかった。
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 猪篠集落を抜けて
 林道に入り、猪篠
 沈澱池のそばから
 歩き始めた

   林道の両側はびっし
   りと神崎杉だった
杉の根元にミツマタの群落を見ることがあった 杉林の中、林道は急坂で続いた 杉林の中に紅葉した木を見ることがあった

 杉林が終わりか
 けた頃、左手に
 堰堤が現れた

 そちらの紅葉が
 きれいだった

 白岩山登山口の
 そばを通過した
鮮やかな紅葉を見るようになった ススキの茂るそばを通る 伐採現場に遭遇した
伐採現場から分かれる支林道を見たが、まだ先
に支林道があるのではと思えて、先に進んだ
伐採現場から10分ほど歩いたとき、突然のよ
うに林道は終わってしまった
伐採現場に戻ると、そこから分かれる支林道を
登って行くことにした

 支林道に入って、
 足下の作業風景を
 眺める

   少し進むと、再び
   静かな林道歩きと
   なった
左手に白岩山が眺められるようになった 前方からまた伐採音が聞こえるようになった 一帯が皆伐されている風景を眺めるようになった

 その皆伐地帯に近
 づいて行った

   皆伐地の真っただ
   中を歩く
視界を遮る木立が無いとあって、展望は良かった 支林道の終点に着いた
間近のピークが桧和田山だったので、先に桧和
田山に向かった
急坂の尾根を登って行く 周囲は植林地だった 倒木にものすごいヌメリを持ったキノコを見た
どうやらエノキタケのようだった

 桧和田山の山頂
 に着いた すっ
 かり落ち葉に覆
 われていた

 山頂の三等三角点
 (点名・不動野)
 を見る
山頂から南の方向を見る 尾根道が続いている すぐに引き返して林道終点に戻ってきた 向かいの尾根に入って、北へと登って行った
こちらの斜面は伐採地が広がっていた 植林が進められており、広葉樹が植えられていた 播但尾根に着くと、行く手にちらりと小畑山が望めた
登って来た方向を振り返った 南の空は雲が広がっていた 小畑山に向かい出すとアセビが増えてきた
始めはアセビを少しかき分ける程度で歩けて、
頭上の紅葉を眺める余裕もあったが
すぐにアセビは密集しだして、体全体で押し除け
ながら進むことになった かなりの手強さだった
これは進むのは困難ではと思えだしたとき、あ
っさりとアセビ帯を抜け出した
一気に優しい尾根歩きとなった 小畑山の手前の鞍部へと緩く下る 左手に高畑山が見えるようになった
小畑山の山頂へと登りにかかると、南に展望が開けた 笠形山を大きく見る
自然林を登って行く アセビは疎らだった 小畑山の山頂が目前になった 山頂に着いた 三角点も山名標識も無かった

 小畑山の山頂は東か
 ら南にかけてが開け
 ていた
千ヶ峰を大きく見る 上の写真の中央に写る越知集落を大きく見る 桧和田山を大きく見る

 山頂で休むうちに
 天気は良くなり、
 陽射しを受けるよ
 うになった

   山頂の紅葉を見る

 高畑山をすっきり
 と眺めたく、山頂
 の手頃な木に登っ
 てみた

 北の方向もすっき
 りと見たくなり木
 に登ってみたが、
 そちらはうっすら
 とした視界だった

 上の写真の婆々山
 辺りを大きく見る

   上の写真の行者岳
   を大きく見る
下山を始める まずは登って来た道を引き返した 陽射しを受けて、紅葉が明るく眺められた 頭上の紅葉を眺める
足下は落ち葉でふかふかだった 落ち葉の踏み心地を味わいながら下った アセビ帯が目前になった
ケモノ道を見たので、それを辿ることにした 尾根から離れて歩くことになり、アセビ帯を免
れた
右手前方に高畑山が眺められた
尾根の先に900mピークを見る その900mピークへと登った 振り返ると小畑山が端正な姿を見せていた
900mピークに着くと、アセビが広がっていた アセビは大きくは無く、そのブッシュに入って見ると、東に向かって好展望が広がっていた
900mピークから高畑山を望む 900mピークを離れて鞍部へと下って行った すぐに鞍部に着いた
鞍部から南の方向を眺めた 鞍部からは南の斜面を適当に下ることにした 植林地の急斜面を木に掴まりながら下った
ときに沢筋を下ることもあった 使われていない林道に下りてきた その廃林道を南へと歩いた
そばの沢できれいな紅葉を見た 朝に歩いた林道が足下に見えてきた ショートカットで林道に下り着いた
後は林道を猪篠集落の方向へと歩くだけだった 杉林から木漏れ日が林道に落ちていた 前方に駐車地点が見えてきた