2019年のゴールデンウィークは5月1日に元号が変わることもあって10連休が世間一般となった。そうなると有名な山は大賑わいが予想されたので、県内でハイキングを楽しむことにした。そこで新緑の季節となっていたので但馬の新緑を楽しもうと蘇武岳登山を計画した。その蘇武岳を登るに当たって先に蘇武岳を眺められる山に登ってみたくなり、ネットで調べて分かったのが、おじろスキー場にハイキングコースが作られていたことだった。スキー場なので展望は良いはずで、すっきりと蘇武岳が眺められそうだった。そのハイキングコースは二つのピークを含んでおり、一つは三角点ピークの谷山で、もう一つはハイキングコースの名にもなっている二連寺山だった。
向かったのは新元号の令和となって三日目の5月3日で、兵庫全域で快晴が予想されていた。国道9号線を長坂交差点で離れると、小代区中心部に向かう国道482号線を走った。城山集落まで来たとき念願寺の標識が現れるとそちらに向かう車道に入った。その道を進めば林道となっておじろスキー場のゲレンデに行けるはずだった。その通りで細い車道は城山集落を抜けると林道となり、どんどん高度を稼いだ。周囲はすっかり新緑の世界だった。そして標高600mまで上がると前方がぽっかり開いておじろスキー場のゲレンデに着いた。上空は快晴だった。特に駐車場は無かったが、シーズンオフとあってスキー場に車は無く、どこでも止められそうだった。そこでレストハウスの「ぱれっと」の前に駐車とした。近くに二連寺ハイキングコースの案内板があり、そこをスタート地点としていたのでそれに倣うことにした。ちょうど軽トラで里人が通りかかったので聞いてみると、ゲレンデ内の車道を進めば稜線近くまで行けるとのこと。それではハイキングにならないので、レストハウス前からハイキング開始とした。そのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。ゲレンデの道を始めに歩いて行くが、道幅が車一台分と細いながらコンクリート舗装されていた。ゲレンデを歩くとあって登るほどに背景に風景が広がって、期待通りに蘇武岳から妙見山へと続く尾根が眺められるようになった。標高で800m近くまで来たとき、車道から草地の道に入って尾根に近づいた。草地の道がハイキングコースのようで、標識を見るようになった。その草地の道は緩やかで、車が走れそうだった。前方に見える木々でこんもりとした山が谷山のようだった。幅広の道を歩いて尾根に出ると、そこは谷山と二連寺山との鞍部で東屋が建っていた。スタートが遅かったこともあり正午を回っていたので、その東屋で昼食とした。そこは展望台でもあって三川山から瀞川山までが一望出来た。昼食を済ませて次に向かったのは谷山だった。東屋のそばが谷山の登山口で、入るとすぐにブナ林に包まれた。新緑のブナ林はまさに森林浴だった。ただ植林地になることもあってずっと良い雰囲気でもなかった。ハイキング道らしく登山道は良く整備されており、易しいままに歩けて登山口から10分も歩けば山頂だった。そこは展望こそ少ないもののベンチがあって落ち着ける所だった。地表ではオオイワカガミの花がよく咲いていた。谷山から東屋に戻ると次は二連寺山だったが、そちらへの尾根道は無く、草地の道を戻ってゲレンデからの道の合流点に戻った。そこを通り過ぎて北へと歩くと「散策コース入口」が現れて、尾根筋より少し低い位置を歩いて二連寺山に向かった。そして二連寺山の標識が現れて山頂への道が分かれた。その道に入ると南に回り込んでから山頂に近づいた。二連寺山の山頂に着くとそこは谷山と違って好展望地で、東屋に負けないほどの展望を楽しめた。ところで山頂の標識では標高は922mと書かれていたが、地図では少し西よりの地点に923mの標高点が記されていた。その二連寺山を後にすると、ハイキングコースに下りて更に北へと歩いた。尾根上を歩くようになり、二連寺山コース分岐点から360m歩いて着いた所が標高890m地点で、ハイキングコースの北端だった。後は駐車地点に戻るだけだった。その帰路だが散策コース入口までの道は尾根筋コース以外に中腹コースがあり、中腹コースを歩いて散策コース入口に戻った。そして幅広の草地の歩道に出ると、今度は前方にパノラマの風景を見ながらゲレンデを下って行った。
(2019/5記) |