暑かった2024年も11月の中旬となれば奥播州は紅葉シーズンになっているだろうと思え、どの山で紅葉を楽しもうかと考えた。易しく登ることを加味したとき思い付いたのが大段山だった。2年前に登っていたが、そのときと同じコースで登ろうと向かったのは12日のことだった。宍粟市に入っても雲一つ見ない快晴の空だった。前回と同じく未だ開通していない林道の入口に車を止めて、そこからスタートした。明るい上千町集落を歩いて登山口へ。集落の紅葉は見頃になっていた。登山口に入ると植林地を歩いて東尾根に出た。その尾根に着いた位置は好展望地で、北西方向に氷ノ山を見た。後は山頂へとひたすら東尾根を登って行く。周囲の木々は始めは植林地だったが、右手側が自然林に替わると紅葉の木々を見るようになった。急坂が続き、その急坂が緩んでくると左手も自然林となって、紅葉の木々の中を歩くようになった。足下は落ち葉が積もっており、すっかり落ち葉道だった。もう緩やかな尾根歩きとなっていたので、落ち葉に滑るようなことは無かった。期待通りに周囲はすっかり紅葉の木々だった。左手が疎らな松林になると、その木々の隙間から見えていたのは千町ヶ峰で、南から南西へと峰山高原の山並みも望めた。山頂に着いたのは登山口に入ってから50分後のこと。2年ぶりの山頂はほぼ変わって折らず、木々に囲まれて薄暗かった。そこで少し南に移って、陽射しが当たる位置で休憩とした。落ち葉の上にシートを敷くと、その上に横になって休んだ。全く静かな山頂だった。周囲は紅葉の木も見られたが、落葉は進んでおり盛りは過ぎている印象を受けた。その山頂で早めの昼食を済ませると、下山は往路を戻った。真っ直ぐ東尾根を登ってきたようでも、下山となると分岐する尾根に惑わされることもあり、地図とGPSとで確認しながら下った。迷い易い所には標識が付いていた。東尾根を離れる位置まで戻って来ると、そこは左手間近に林道を見る位置だった。その林道を歩こうと、尾根筋を更に東へと歩いた。そちらは登山コースで無いとあって、すっかり草ヤブになっていた。その草ヤブ道を無理やり下って林道に合流した。その林道を歩けば駐車地点に戻れるので、もう林道を辿るだけだった。前回に林道を歩いたときは、林道そばの木々は良い感じで色付いていたのだが、この日の色付きは良いとは言えなかった。それでも少しは紅葉を楽しめた。その林道歩きを20分ほど続けて林道入口に到着となった。そこが駐車地点だった。
(2024年12月記) |