◆ TAJI&HM の 兵庫の山めぐり <中播磨編> | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
白岩山 しらいわやま | 973m | 神河町 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1/2.5万地図 : 生野 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【2011年7月】 No.3 | 2011-69(TAJI&HM) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
杉地区にある大山小学校の近くより 2011 / 7 |
白岩山の登山を考えたとき、山頂付近に広がる岩と草地が作るのどかな風景に惹かれはするものの、登山道は多くは植林地を通るとあって、あまり楽しいとは言えない。また登山時間も幾分少ないのではと思える。それなら高畑山まで足を延ばせばよい訳だが、白岩山と高畑山とをピストンすることになるので、それも面白いとは言えない。どうも登山としてその標高を楽しむには、中途半端なように思ってしまう。その白岩山を梅雨のどんよりとした天気の日に訪れたくなった。それは2011年の7月に入って最初の土曜日のことで、少し標高がある山で、蒸し暑さの中でも無理なく登れる山はと考えたとき、白岩山が思い出されたものである。少し短いと思える距離も蒸し暑い季節なら適度な距離と思えたし、多少ガスのかかる天気であっても、山上の優しげな風景の中に身を置くのも悪くないと思えた。展望は過去2回の登山でおおよそ分かっているので、無ければ諦めるだけだった。 生野峠が近づいたとき、白岩山を見ると山頂はガス雲がかかっていた。但し晴れようとする気配はあった。猪篠集落に入り、集落をほぼ抜けかけたとき、西コースと東コースの分岐点に出た。そのそばに広いスペースがあったので、そこに駐車とした。車外に出ると気温は高くないものの、じとっとした空気がまつわりついてきた。梅雨の最中と言える空気感だった。この日は周回で歩く予定で、まずは東コースを歩き始める。始めは林道歩きだった。細いながらも舗装路として続いており、周囲は植林地だった。林道にしては少し傾斜がきつく、蒸し暑さもあってすぐに大汗になったが、特にだるさは感じず登って行く。林道のそばを細い沢が平行していた。30分ほど登って登山道の入口に着くと、そこは水場になっていたので、軽くのどを潤した。さほど冷たさは無かったものの、味は悪く無かった。登山道に入っても周囲はおおむね植林地で、マイナーな登山道と言えそうだった。登るうちに雑木林も現れたが、少し雑然とした感じだった。その登山道も一度林道に合流することになった。その林道は草むしており、廃道になっていた。すぐに登山道が分かれる。また薄暗い植林の中を登って行くが、20分ほど歩いたとき、また廃道となった林道に合流した。先ほどの林道の続きかも知れなかった。その林道はその先で終点となり、後は登山道のみとなった。一度木立が切れた所を通るも、植林地にまた入った。方向としては北西に向かっており、緩やかな登りだった。草地を登るようになると草は濡れており、ズボンの裾を濡らしながら登って行く。再び植林地に入ったとき、西尾根に合流した。その西尾根の道が下山コースとなる。後は東へと山頂を目指すのみ。その辺りから漸く白岩山らしさが出てきた。大きな岩が見られるようになり、木立もアセビが主体の低木が増えてきた。展望が現れてくるはずなのだが、周囲はガス雲のようで視界は閉ざされていた。僅かに南西の八幡山が見える程度だった。尾根の雰囲気を楽しみながらゆっくりと登る。ガスのおかげで、たいして暑さを感じないのは良かったと言える。大岩の間を抜けたりしながら登って行くと、前方が開けて山頂の森が見えてきた。その手前は草地と岩の点在する風景で、のどかさがあって悪くない。但し、今日は展望が無さそうだった。山頂に着くと、少し平らになった所で一休みとする。周囲はガスながらも足下のガスは薄いようで、麓の猪篠集落辺りがうっすら見えていた。展望を楽しめそうもないので、少し横になって体を休めることにした。山頂は少し風があり、涼しさもあって、そのためかうつらうつらと暫しまどろんでしまった。寝ていたのは30分ほどだったか、目が覚めてみると、周囲のガスが消えているのに気が付いた。そこで展望のある岩場に立ってみると、南東には飯森山から笠形山、正面には障子場の山並み、そして南西は入炭山から八幡山へと続く尾根だった。ガスの山頂で終わると諦めていたので、これはちょっとうれしいことだった。暫く佇むうちに西のガスも薄れて、平石山の尾根が見え出したが、そちらは稜線が見え隠れする状態から変化しなくなった。今少し休んでいても天気は変わらないと思えたので、1時間少々の山頂滞在で下山することにした。下山は西コースをとる。尾根道なりに西へと下って行くだけだった。曇り空ながら、登ってきたときとは違って周囲のガスが消えており、前方に八幡山が見えていた。始めは展望が良かったが、下るうちに植林帯へと入り、知らないうちに東コースとの分岐点を通り過ぎていた。その西尾根を下る途中でコース標識が現れて、尾根を南へと離れた。後は急斜面の植林地をひたすら下ることになった。道は緩むことがほとんど無いため、どんどんと下って行く。もうずっと植林地の中だった。どうも山頂一帯を除くと、白岩山は植林に占められていると言っても良さそうだった。急下りが続いたおかげで、尾根を離れてから20分も下れば、もう集落が近くなったのか害獣避けゲートが現れた。その通りで、ゲートを通ればその先で猪篠集落の道に出た。後はその舗装路を歩きながら駐車地点へと下って行く。もうすっかり蒸し暑い中となったが、次は雪の季節が面白いのではと思いながら駐車地点に近づいた。 (2011/7記)(2021/3改訂) |
<登山日> | 2011年7月2日 | 10:09東コース西コースの分岐点からスタート/10:18猪篠浄水場/10:42登山口/11:22林道の終点に着く/11:37〜12:46山頂/13:18西尾根を離れる/13:44登山口/13:47エンド。 | |
(天気) | 曇り空。スタート時の気温は22℃ながら、非常に蒸し暑かった。山頂に着いたときはガスが周囲を取り巻いていたが、休むうちにガスは上空に離れて、周囲が望めるようになった。山頂の気温は24℃。弱いながらも涼しい風があり、過ごし易かった。視界はガスに隠れていない所は、少し悪い程度だった。 | ||
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