TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨
 
東山    ひがしやま 1015.9m 宍粟市
 
1/2.5万地図 : 音水湖
 
【2011年5月】 No.11 2011-59(TAJI&HM)
 
    黒尾山より  2009 / 3

 東山をフォレストステーション波賀から登るコースは、緩やかな遊歩道を登るとあって、ファミリー登山には最適なのだが、しっかりと登りたいときはどうしても雪の季節に訪れることになる。その東山の同コースを無雪期に登ることを考えたとき、梅雨の季節が面白いのではと思えた。風さえなければ傘を差しながら自然林の中をのんびりと登れそうに思えた。2011年の梅雨入りは早かった。5月の後半に入ると曇り空が多くなり、26日に梅雨に入った。その最初の週末も雨の予想だった。そこで28日の土曜日は、雨の中でも気軽に登れる山を訪れようと考えた。そして思いついたのが東山だった。新緑もまだ楽しめそうなので、最適ではと思えた。
 小雨の降る中、フォレストステーション波賀の駐車場に着いたのは10時前。ここから歩き始めるのが基本なのだが、遊歩道歩きに専念したかったことと、尾根コースをピストンするルートを考えていたことで、車を更に奥へと進めた。そしてメイプルロード2号線に入り、登山口のそばにある作業小屋の脇に車を止めた。この天気で登る人は他にいないだろうと思えて、じゃまにならないとの判断でもあった。そして小雨の中を傘を差しながら歩き始めた。無雪期を歩くのは久々だった。ウッドチップの遊歩道は足裏に優しく、登山コースが緩やかと言うこともあって、何とものんびりと登って行けた。雨は尾根に出たときに一時的に雨脚が少し強くなったが、おおむね小雨で続いた。それと良かったのは風が僅かだったことで、傘を差しながらの登りは無理がなかった。ただ雨の東山は雲に包まれているようで、周囲はガスの視界だった。遊歩道にもうっすらガスが漂っていた。展望は楽しめないものの、新緑はかえって落ち着きある色を見せており、これも悪くなかった。雰囲気が良かったのは歩道1号線が合流する地点までで、その先は植林地が混ざり出して、落ち着き感は少し落ちてきた。その尾根の様子が山頂が近づいて以前と少し違ってきた。それは山頂手前の少し坂になった所を登ってきたときで、林道が尾根を横切っていた。どうやら開発が進んでいるようだった。登山道は尾根の上を続くが、林道は少し離れて東側を続いていた。また周囲は自然林が広がって雰囲気は良くなってきた。ただ少しずつ樹相は変わっているようで、アセビがかなり増えてきているのが分かった。そのアセビを見ているうちに山頂に着いた。その山頂がまた変わってきていた。東に広がっていた樹林が間伐されており、すっきりとした林に変わっていた。そのそばを林道が走っている。どうも東山の山頂はどんどん公園化が進んでいるようだった。その山頂だが、うれしいことに雨は止もうとしており、また周囲にガスは無く近くの尾根が見えていた。そうなると展望台の上に上がるのみ。西から北はガスに包まれていたが、南西には黒尾山が、東は木が切られたおかげで千町ヶ峰から暁晴山が雲海の上に姿を見せていた。てっきりガスの山頂かと思っていただけに、この展望にはちょっと特をした気分になれた。雲海は刻々と変化しており、ときに千町ヶ峰はすっかりガスに包まれたりしていた。その風景を見ながら少し早い昼食をとった。晴れてすっきと展望を楽しむのも良かったが、雲海に浮かぶ山並みを見るのも悪くなかった。山頂で過ごしたのは40分ほど。再び小雨が降り出したのをしおに下山とする。その小雨も降ったり止んだりで、止んでいるときの方が長かった。おかげで下山中は傘を差すことは少なくて済んだが、登山口に着く少し前より再び小雨が続くようになった。
 下山を終えればフォレストステション波賀に立ち寄って、東山温泉で一汗を流した。まだ昼を回ったばかりの時間とあって、温泉は他に人影を見なかった。雨の東山を十分に楽しめたことに満足しながら、ゆっくりと湯に浸かっていた。
(2011/6記)(2020/9改訂)
<登山日> 2011年5月28日 10:05尾根コース登山口スタート/10:25点名・上東山/10:31歩道1号線が合流する/10:52林道が登山コースを横切る/11:02〜45山頂/12:17点名・上東山/12:34エンド。
(天気) 往路はずっと小雨が降っていた。ときに雨脚が強くなったが、おおむね小雨だった。その雨も山頂に着いた頃より小止みとなる。その後は小康状態で、小雨は降ったり止んだりしるものの、止んでいるときの方が多かった。登山口に着く頃より小雨は続くようになった。スタート時の気温は18℃、山頂では16℃まで下がっていた。風は弱く吹く程度で、適度な涼しさだった。視界は山頂に着くまでは雨雲の中を登っていたようで、周囲は全く見えなかったが、山頂は雨雲から抜け出ており、雲海風景が眺められた。そして下山中はまたガスが漂う中を歩くことになった。
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メイプルロード2号線の終点から歩き始める 登山口を通る 歩道1号線と分かれて尾根コースが始まる
登山コースは遊歩道として続いた 新緑が雨に濡れて落ち着いた色を見せていた アセビが増えてきているようだった
新緑を愛でながらウッドチップの道を歩く 929mピークに着いて一休み 新しい三角点(点名・上東山)を見る
すっかり展望はガスに隠されていた 尾根は南に向きを変えてなだらかに続く 歩道1号線が合流すると、植林の尾根となった
間伐された木が放置されている 尾根の東側はおおむね自然林だった 植林地が続く
山頂が近づいた頃、尾根を林道が横切った 尾根の伐採地を歩く
周りに萌え出ているのはイワヒメワラビのよう
だった
林道が少し離れて山頂方向に向かっている フォレストステーションからの直登コースが合
流する

 山頂が間近になる
 とアセビが登山道
 を囲んだ

 山頂に着く 曇り
 空だったが、そこ
 にガスは無かった
展望台に上がると雲海の風景が広がっていた 西の風景を見る 黒尾山を大きく見る

 東の方向を眺める
 と、ガスは刻々と
 変化して、峰を隠
 したり現したりし
 ていた
千町ヶ峰がガス雲に包まれようとしている 千町ヶ峰の左手前に大段山が現れた 暁晴山を大きく見る

 千町ヶ峰の右手に
 平石山の尾根を見
 る

  暫しガスが流れる様
  を眺めていた
いっとき山頂にガスが流れてきた 山頂の三角点を見る 山頂の東側は間伐が広く行われていた
山頂から東の方向に少し離れて林道が走る 下山を始めたとき、山頂を振り返る 新緑の中を戻って行く
新緑の鮮やかさに足を止める 植林地はガスが漂っていた 下山は雨の止んでいるときが多かった
雨に濡れた新緑が目に優しかった 登山口が近づく頃にはまた小雨が続くようにな
った
登山口の作業小屋が見えてきた