2014年の正月は天気に恵まれた。特に3日は兵庫全域で晴れの予想だったので、雪山を登ることにした。まずは雪に体を慣らしたく、そこで兵庫の雪山では初級コースと言える東山に向かうことにした。
メイプルプラザ東山温泉の前に着いたのは10時前。予想以上に天気は良く、上空は澄んだ青空が広がっていた。ただ雪は少ないようで、山肌には雪は見られたものの、道路上は除雪された雪を少し見る程度だった。そこでスノーシューはザックに括りつけて歩き出すことにした。いつもは東尾根コースを登るのだが、この日は山頂に早く近づける東山登山コースを登って行くことにした。路上に雪はほとんど見られないものの、朝の冷え込みで氷になっている所があり、滑らないようにと慎重に歩いた。登山口までは20分少々で着くと、山頂まで2kmと書かれた標識を見た。登山コースに入ると階段の道を登るようになった。周囲は植林でもありコース上の雪も少なく、無雪期と変わらず登って行けた。雪は次第に増えてきたが、トレースがはっきりと付いていたので、相変わらず普通に登って行けた。植林地内では雪は10センチ程度だったが、植林地を抜けて自然林に変わると、さすがに雪は増えて30センチほどになってきた。辺りは雪景色となって、漸く雪山を登っている雰囲気となった。ただ雪は増えてはきたものの、はっきりとしたトレースと締まった雪のおかげで、スノーシューの必要性は感じなかった。尾根に出て尾根コースと合流すると、山頂までは200mとなった。二つのコースが合流したことでトレースはいっそうはっきりおり、また登山道の傾斜も緩くなって、楽々と山頂に近づいた。山頂に着いたのは11時半過ぎ。歩き始めてからちょうど一時間半経っていた。山頂も積雪は40センチ程度で、多いとは言えなかった。山頂展望台は陽射しをたっぷり受けており、その上で休もうと早速展望台に上がった。それまでは風はほとんど受けていなかったのだが、展望台の上では弱いながらも北西の風を受けるようになった。さすがに冬の風は陽射しを受けていると言っても、けっこうな冷たさがあって、冬山に来ていることを実感させられた。その風を我慢しながら昼休憩とした。そして山上からの展望に目を移した。この日良かったのは視界が澄んでいたことで、氷ノ山が白い姿をはっきりと見せていた。その氷ノ山を含めて360度の眺望を暫し楽しんだ。ただ山上で過ごすうちに、薄雲がどんどん広がってきて、陽射しを隠すようになってきた。そうなると薄ら寒さが増してきた。どうやらこのまま薄曇りになる気配が見えたので、20分ばかりの山頂滞在で下山することにした。下山は東山尾根コースを下って行くことにした。分岐点から尾根コースに入ると、そちらもはっきりとしたトレースがあったが、往路のコースよりも雪が多い上に昼となって雪が緩くなってきていたので、ツボ足では少し潜るようになってきた。そこでスノーシューを履くことにした。但しパートナーは体重が軽いこともあってあまり潜らないようで、ツボ足で歩くとのことだった。スノーシューを履けばトレース上を歩くのは逆に煩わしいので、トレースのそばを適当に歩いた。雪は植林帯で一度減ったものの、そこを抜けると再び多くなり、スノーシューを履いているだけの効果はあった。尾根コースが次第に高度を下げてきても雪はさほど減らず、結局登山口までスノーシューを履いたまま歩いた。登山口に着いてもメイプルロード2号線は除雪されておらず、積雪は10センチ程度ながら、除雪されているメイン道路に合流するまで、とうとうスノーシューで歩き通した。その頃には上空は再び青空が広がっており、ほぼ快晴になっていた。メイプルプラザに戻ってきたのは13時半過ぎ。山頂での20分ほどの休憩を挟んで3時間半時間程度と、雪山としては手軽なハイキングとなり、改めて東山は初級の雪山として十分に楽しめる山だと思った。
(2014/1記)(2020/9改訂) |