2018年に入って1月第2週は寒波到来となった。さぞや播州北部は雪が降ったのではと思えて、東山でスノーハイクを楽しもうと出かけたのは、おおよそ一週間後の第三土曜日のことだった。ところがフォレストステーションに着いてみると、雪はほとんど無かった。路面にも山の斜面にも雪は見られず、駐車場の片隅に除雪で積まれた雪を見るだけだった。どうやら寒波の後に暖かい日が続いたことで、雪はすっかり溶けてしまったようだった。そこで車を尾根コースの登山口まで進めて、そこから登り始めることにした。車をフォレストステーションに止めなかったのは、階段の道が長々と続く樹林コースを歩きたくなく、尾根コースをピストンしようとの考えからだった。靴は冬用を持ってきていたのでそれを履くことにしたが、スパッツは付けずほぼ夏山スタイルで歩き出した。曇り空のためか気温は6℃とさほど冷えておらず、風もほとんど無いとあって気楽な感じで登って行けた。足下の落ち葉はひしゃげていたので、やはり一度雪は積もったものの溶けてしまったようだった。おかげでしっとりとした踏み心地だった。929mピークに着くと、そこからは少し北の方向が眺められて、陽射しを受けた一山が眺められた。その北はガス雲が広がっていた。主尾根歩きとなっても雪はほとんど現れず、ごく僅かに残った雪をみる程度で気楽な登りに変わりなかった。易しい尾根歩きのあと上り坂となり、尾根を横切る林道を越した。もう山頂まで400mほどとなったが、依然雪は無し。山頂が近づくと雪は多くなるのではと思っていたのだが、それも無くアセビの木で青々とした山頂に着いた。登山道では誰にも会わなかったが、山頂も無人だった。上空を見ると相変わらず曇り空で、少し風が出てきたためか肌寒さを感じた。まずは展望台に上がって周囲を眺めた。曇り空の上にうっすらとした視界とあって、フラットな見え方になっていた。少しはっきり見えていたのは暁晴山と黒尾山ぐらいだった。展望台から下りると、展望台の下で早めの昼休憩とした。山頂で休んでいたのは20分ほど。次のハイカーが現れたのを潮時に下山とした。予定通り再び尾根コースに入って、往路と同じ道を戻った。天気は少しは良くなるだろうと思っていたのだが、空はときおり青空が覗く程度で、あまり変化は無かった。むしろ北部の空はガス雲が増えてきたように思えた。登山口に戻ってきたのは12時。山頂での休憩時間を除くと2時間も歩いていなかったので、1月の東山とは思えぬ気楽なハイキングになっていた。
(2018/1記)(2020/3改訂) |