兵庫の雪山として比較的簡単な山を考えたとき、黒尾山もその一つと言えそうだった。2014年2月1日は兵庫全域で晴れが予想された。そこで雪山を楽しみたい気持ちが起きたが、仕事疲れで体が少々重かったため、遠くまで出かける気は無かった。そこで近場で雪のある山を考えたとき、思い付いたのが黒尾山だった。コースとしては一番気楽と言える西安積側から登ることにした。その西安積の集落を抜けると、黒尾林道の入口ゲートが現れた。それを開けて車を進めた。雪が多ければ途中から歩き出すことにしていたのだが、林道上に雪は全く見られなかった。但し林道の荒れはひどく、何度か車の底を擦ってしまった。そこで歩くよりも少し速い程度のごくスローで車を走らせた。第一駐車場を過ぎて、何とか登山口まで車を進めることが出来た。この日歩いたコースは、往路は不動滝のそばを通る右コースで、下山は東尾根をずっと下る中央コースだった。これまでに何度か歩いているコースなので、そのハイキングの様子は下の写真帳に譲るとして、この季節としては本当に雪が少なかった。右コースに入って最初は雪はほとんど見ず、途中から現れ出したものの、積もると言えるほどでは無かった。但し落ち葉は押しつぶされたようになっていたので、一度積もった雪がこの数日の暖かさで溶けてしまったものと思われた。雪は山頂が間近になると20センチほど積もるようになっていたが、山頂は日当たりが良いためか、10センチ程度で、地表の現れている所も見られた。雪山を期待していたので少々拍子抜けする思いだったが、早春のような暖かさの中で過ごすのも悪くはなかった。好日だと言うのに山頂を訪れる人は他にはおらず、ひたすらのんびりと過ごした。この日の視界は少しモヤがかっていたものの、氷ノ山も望めたので悪いとは言えなかった。山頂はあまり風は無かったが、ときおり冷たい風が吹いてきて、季節がまだ冬であることを知らされた。山頂で過ごしたのは30分ほど。下山は東尾根をひたすら辿る中央コースを下ったが。こちらはほとんど雪は残っておらず、いっぱい積もった落ち葉を踏みながらの下りだった。
(2014/2記)(2020/12改訂) |