TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
黒尾山    くろおざん 1024.6m 宍粟市
 
1/2.5万地図 : 安積
 
【2022年9月】 No.15 2022-124(TAJI)
 
    小野コースより  2022 / 9

 2015年に黒尾山を野々隅原側から登ったときに波賀町小野からのコースがあることを知り、そのときは野々隅原に戻るとき、小野コースの一部を歩いていた。それだけではどこから小野コースが始まっているのか分からず、ずっと小野コースが気になっていた。その小野コースを急な思い付きで登ることになった。2022年9月16日は単独で千種町の山を目指して国道29号線を北上していたのだが、宍粟市に入って分かったことは、上空から東は晴れているのだが、北から西の空は黒い雲が尾根を隠していた。どうしたものかと思いながらも一宮町を抜けて波賀町に入ったとき、黒尾山の文字を見た。それは左手に分岐した車道の入口に着いていた。その道はサンバレー上城へ通じる道で、その辺りは黒尾山から見ると北東に位置しており、どうやら小野コースを示す標識ではと直感した。そうなると千種町に向かいたい気持ちよりも黒尾山の小野コースを登りたい気持ちが一気に強くなった。問題は地図を持っていないことだったが、GPSは持っていたのでGPS画面の地図で何とかなるだろうと思えて、黒尾山を急きょ目指すことにした。左折するとその車道は県道546号線で、旧しそう自立の家の前を通った。その先は林道の雰囲気となり上り坂となった。その上り坂の途中で左手に未舗装の林道が分岐した。その分岐点に黒尾山登山口の標識を見た。林道を走って登山道の起点まで進もうとしたところ、すぐに林道は悪路になってきた。そこで林道走行は諦めて林道を入口辺りから歩くことにした。近くに砂防ダムが見えておりその前に駐車スペースがあったのでそこに駐車とした。林道を歩き出すと多少悪路だったが、四駆車なら問題無い程度の荒れ方だった。それも進むうちに悪路の感じは少なくなってきた。但しあまり使われていない林道なのか、草の茂る所があったり落石も多かった。その林道をひたすら進んで行く。ほぼなだらかな林道で、道の傾斜が増すと舗装部分も現れて、車の通行に何ら問題ないまでになってきた。問題はどれほど歩けば登山口に着けるかだった。1時間以上歩いても登山口が現れないことに少し不安を感じだしたとき、左手に山頂方向に向かえそうな作業道が分かれた。何となくその作業道でも山頂に近づけそうに思えて歩いてみることにした。山頂方向へとスムーズに進めていたのだが、作業道は突然のように終点になってしまった。その先はGPSを見ながら尾根なりに進んでもよかったが、地図を持たぬことはやはり自重すべきだと思えて引き返すことにした。再び林道歩きに戻ったが、30分近くロスをしてしまった。その林道歩きに戻って5分も歩かぬうちに黒尾山の標識が現れた。少々無駄な動きをしてしまったと反省した。登山道に入ると始めはイワヒメワラビの群落地を通ることになり、イワヒメワラビがすっかり登山道を隠していた。いかにもマイナーな登山道の雰囲気だった。これではそのまま登山道は消えてしまうのではと心配されもしたが、目印を追って進むとまた標識が現れて、急斜面をネットに沿って登った。その急斜面を登りきった先からははっきりとしたコースとなり、しかも易しく歩けるようになった。目印テープも点々と付いており、所々で標識を見た。おかげで地図が無くとも迷わず歩いて行けた。コースは自然林もあれば植林地を歩くこともあり、雰囲気は悪くなかった。またヤブになるようなことも無かった。展望も現れることがあり、東の山並みが眺められた。山頂が近づくと、一度作業道に接することがあった。野々隅原から来ている作業道で、そこからは2015年に歩いた道だった。すぐに作業道を離れるとやや急坂があり、それを越すと山頂は間近となって黒尾山山頂に建つ廃墟となった電波塔が見えてきた。ずっと目印と標識が続いていたおかげで、山頂に着くまで地図の必要性は感じずに来られた。山頂に着いたときは林道を歩き始めてから3時間が経っていた。但し道草と言うか余計な作業道歩きをしなければ2時間半ほどだったようである。登山道に入ってからなら1時間半だった。山頂には誰もおらず、静けさの中で休めることになった。何度も来ている黒尾山でもあるので、いっとき山頂からの展望を楽しむと、陽射しを避けるため樹林の中に入って休憩とした。風はほとんど無かったが、それでも十分に涼しく良い感じで休むことが出来た。山頂で休んでいたのは45分ほど。下山は忠実に往路コースを戻ることにした。下るとなれば尾根筋を間違わないように注意が必要だが、ひたすら目印テープを追うだけだった。林道に戻って来ると、また長々と林道歩きだった。ほぼ緩やかな下り坂のため歩くのは問題無かったが、やはり退屈になるのは否めなかった。結局林道歩きは75分だった。この日はトータルで5時間半ほど歩いていたようだった。ところで帰宅後に改めて地図を眺めてみると、小野コースを登るのであれば野々隅原側からアプローチする方が、ずっと時間を短縮出来たようだった。それでも小野コースは黒尾山登山としてけっこう良いコースだったと思えたのは収穫だった。
(2022/10記)
<登山日> 2022年9月16日 8:30砂防ダム前スタート/9:46〜10:10作業道に入るも戻って来る/10:15登山口/11:31〜12:15山頂/13:21〜29登山口/14:44砂防ダム前エンド。
(天気) 始めは晴れていたが、次第に雲が増えてきた。山頂に着いたときはほぼ曇り空だった。但し東の空には青空が見えていた。山頂の気温は22℃。ときおり涼しい風を受けるが、木陰では風が無くとも十分に涼しかった。視界は少しうっすらとしている程度だった。山頂で休むうちに薄晴れとなり、陽射しも見られるようになった。下山の林道歩きでは、快晴の空となった。
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波賀町の小野集落に入ると、黒尾山の標識を見た 「大栃ノ木」に通じる林道が分かれた その林道入口が小野コースの登山口だった
林道は悪路と思えたので、林道の起点近くにあった砂防ダムそばに駐車とした 林道歩きをスタートした 未舗装路ながらごく緩やかな道だった 悪路部分を通るが、四駆車なら何ら問題の無い程度の荒れ方だった
歩くうちに悪路の感じは無くなってきた 前方が開けて尾根を見ることがあった 雑草が道を塞ぐ所があったが、距離としては短かった
未舗装路ながら、易しい道が続く 作業道が分岐することがあった 大栃ノ木への道が分かれるも、深山林道歩きを続けた

急坂部など一部で
コンクリート舗装
がされていた

林道は沢に沿って
続くこともあった
自然林に囲まれた中を歩くこともあった 前方に長閑な尾根を見た 右手に広い空き地を見た
山頂方向に向かえそうな作業道を見たので、歩いてみることにした 順調に山頂方向へと向かっていたのだが 十数分歩いたとき、作業道は突然終点となった 地図を持たないため、尾根に向かわず引き返すことにした
林道に戻ってきた 5分と歩かぬうちに黒尾山の標識が現れた 要らぬ作業道歩きをしたと反省した 登山道が始まっていたが、イワヒメワラビの群落が道を隠していた
すぐにイワヒメワラビの群落を抜けると、植林地の目印を追った またイワヒメワラビの群落の中を歩くことになった 群落を抜けると、黒尾山の標識を見た そちらは斜面の方向だった 直進は林道経由のルートだった
急斜面をネットに沿って登って行く 急斜面を登りきると、緩やかな尾根歩きとなった 的確に標識が付いていた
930mピークが近づくと、展望地が現れた 東に向かっての展望だったが、少しうっすらとした視界だった
標識に従って歩いて行く 山頂を眺めることがあった 植林地の中を歩いた

作業道に接するこ
とがあった

一度作業道に下り
たが、すぐに離れ
ることになった
作業道を離れると、そこからは7年前に歩いた道だった やや急坂を登りきると、前方に廃墟の電波塔が見えてきた 廃墟の電波塔のそばにでてきた
陽射しを浴びて明るい山頂を見る 二等三角点(点名・黒尾山)を見る
東の方向を眺める 尾根の途中で見たときよりも、視界は幾分良くなっていた
上の写真の右半分を大きく見る

この日の氷ノ山は
ガス雲に隠されて
いた
三辻山と黒滝の並ぶ姿を見る 山頂に建つ廃墟の電波塔を見る 山頂で茂るアセビを見る
下山は往路を戻るため、小野登山口に向かう 左は野々隅原へのコースだった すぐにもう一つの標識を見た 赤テープを見ながら下って行く

作業道と接する位
置まで戻ってきた

作業道には下りず
に登山コースを辿
った

展望地に戻ってく
ると、東の空は青
空が広がろうとし
ていた
目印を追って展望の無い下りを続けた 林道手前でイワヒメワラビの群落をかき分ける 深山林道に戻ってきた
林道を挟んで北側の丘が展望が良さそうに見えたので立ち寄ってみた 丘の上に立って眺められたのは西の方向で、そこに見えていたのは近くのピークだった 林道に戻って長い林道歩きに入った
歩くうちに上空はすっかり快晴となった 落石もあるので車で来るときは注意が必要と思われた 前方に無線塔を持つ山を見ることがあった
その方向からしてゴソロ山のようだった 下山の林道歩きも1時間を越すことになった 駐車地点となる砂防ダムが見えてきた