TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
大甲    おおこうざん 1035.4m No.4 宍粟市
荒尾山    あらおやま 1108m No.6
 
 
1/2.5万地図 : 音水湖
 
【2014年10月】 2014-94(TAJI)
 
    《大甲山》 波賀町安賀より  2014 / 10

 何度か登っている大甲山だったが、山頂からの展望は楽しめても、植林地を歩くことが多くあってか、登山としては十分に楽しめたとは言えなかった。その大甲山は宍粟50山に選ばれており、ガイドブック「宍粟50名山」に紹介されている。その「宍粟50名山」を改めて眺めたところ、紹介されているコースをまだ歩いていないことに気付いた。そうなると一度は歩いてみたいと思うようになってきた。
 向かったのは2014年10月の最初の土曜日のこと。パートナーは用事があったため、単独で向かうことになった。播州南部の空は良く晴れていたのに、一宮町に入って東市場を過ぎた辺りより、上空に雲が増えてきた。そして大甲山が見えると、その頂は雲に隠されていた。ただ空全体としては徐々に良くなっているようで、波賀町に入ったときに安賀地区辺りから大甲山を眺めると、ガス雲は消えており、その山頂に陽射しが当たるまでになっていた。その大甲山の登山口までは、ごく簡単に行くことが出来た。前地カンカケ林道にある登山口へは国道429号線から齋木集落内を抜ける細い車道に入るのだが、その分岐点に大甲山登山口と書かれた大きな看板が立っていた。おかげで迷うこと無く枝道に入ることが出来た。集落を抜けると車道は林道へ変わったが、少し進むと害獣避けゲートが道を塞いでいた。ゲートを開けて更に進むと、別の林道に合流した。その位置に標識があり、そこから行者山に登って行けるようだった。こちらは大甲山が目的なので、左に折れた。林道は山襞なりに続いており、程なく大甲山の行者コース登山口が現れた。その辺りに駐車スペースは無かったものの、少し進むと路肩スペースが広くなった所が現れたので、そこに駐車とした。登山口に入ると、小さな沢に沿って細々とした登山道を登ることになったが、目印があってこそ登って行ける道だった。そんな感じで道が続くのかと思っていると、長くも歩かず作業道に合流した。どうやら登山口からの小径は、作業道に出るためのショートカットの小径だったと思えた。後は緩やかに続く作業道を歩いた。作業道は既に廃道になっているようで、すっかり草の伸びている箇所もあった。更に崩壊している所も現れた。その崩壊地の先で作業道は終点となり、そこより登山道が始まっていた。自然な感じの道で、程なく現れたのが行者堂だった。小さな祠で、登山コースからは僅かだが離れていた。コースに戻って登りを続ける。植林地の多いコースではと考えていたのだが、そのようなことは無く、自然林の中を登って行けるコースだった。上空は再び雲が広がったために、樹林は少し薄暗くなっていたものの、自然林の美しさを十分に味わえた。道としても適度な登り易さで、良い感じのハイキングだった。そのコースの途中で現れたのが、行者岩だった。岩を越えると展望地になっており、南の風景が一望出来た。深山の尾根の奥に黒尾山の頂が覗いていた。空はまだ雲が広がっていたものの、陽射しも漏れていた。行者岩を離れた後も自然林は続き、山頂が近づいて植林地に変わった。コースには案内標識が的確に立っていたが、植林地内にもそれはあり、気楽に登って行けた。植林地を抜けた所が山頂だった。その頃には天気は良くなってきており、山頂は陽射しを受けて明るかった。前回に登ったときと佇まいはあまり変わっておらず、適度に開けた山頂は展望もあって、休むには良い所だった。ただ時間はまだ9時過ぎだった。登山口からここまで70分ほどで来たこともあって、まだ歩き足りなさもあり、そこで大甲山は小休止にとどめて、荒尾山まで足を延ばすことにした。その荒尾山へと歩き始めたとき、右手より「お滝さんルート」が合流した。北側からのコースも整備されているようだった。再び自然林の中を歩くようになったが、少し雲が減ったために陽射しを受けることが多くなった。ごくゆったりと自然林の雰囲気を味わいながら歩いていると、一度右手に展望が現れて、三久安山から一山へと続く尾根が眺められた。少しずつ上り坂になり、荒尾山の北東尾根に合流する手前は、少し斜度が増した。北東尾根に出ると、そこから南へと歩いた。そして大甲山を離れてから40分で荒尾山に到着した。そこは雰囲気としては悪くなかったが、展望は植松山が少し見える程度だったので、北西尾根に入って今少し歩くことにした。荒尾山から距離にして200mほど離れた小ピークが好展望地だったはずなので、そこを目指した。緩く下って上り返すと、数分で小ピークに着いた。そこで目にしたのは四等三角点(点名・岩野辺)だった。前回来たときは、雪に埋もれて気付かなかったようである。さてその小ピークからの展望だが、けっこう木立が視界を妨げており、やはり雪の季節よりは劣るようだった。それでも北西の三室山から北東の段ヶ峰まで広く眺められた。ただ氷ノ山が山稜を雲に隠されていたのは残念だった。一通り展望を楽しむと、荒尾山に引き返した。このとき分かったことは、大甲山周辺よりも荒尾山の方が、僅かに紅葉が進んでいることだった。ほんのり色付きだした木立が、ちらほら見かけられた。荒尾山に戻ると、引き続き下山を続けた。往路コースをすんなり引き返すのだが、もう空は晴れと呼べるまでに回復しており、大甲山に戻って来ると、上空は青空が広がっていた。確か天気予報では午後は曇ってくるはずだったので、天気予報は外れたのかと思っていると、大甲山にいたときが天気のピークだったようで、その後は雲がまた増えてきた。そして登山口に戻ってきたときは、雲の広がる空に戻っていた。この日に歩いた行者コースは自然林の中を歩くことが多くあり、大甲山を登るのなら、このコースが一番ではと思えた。
(2014/10記)(2019/3写真改訂)
<登山日> 2014年10月4日 8:02行者登山口スタート/8:32行者堂/9:11〜25大甲山/9:50〜54荒尾山/9:58〜10:05点名・岩野辺/10:10荒尾山/10:33〜42大甲山/11:32エンド。
(天気) スタート時の空は、薄黒い雲が広がる中に青空が少し覗いていた。始め気温は16℃だったが、登るほどに下がってきた。大甲山では15℃、荒尾山では12℃まで下がっていた。大甲山ではあまり風を受けなかったが、荒尾山では少し強く風を受けた。雲は徐々に減ってきて、帰路の大甲山ではほぼ快晴と言える空になっていた。気温も18℃まで上がっていた。但し、一時的な晴れだったようで、登山口に戻ってきたときは、また曇り空に変わろうとしていた。視界はまずまず良かった。
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国道429号線を走っていると、大甲山、行者山と書
かれた大きな看板が現れた
大甲山登山口に通じる車道の入口には、行者山登山口
の標柱も立っていた
行者山まで三十丁となっていた

前地カンカケ林道
に入って西へと走
って行くと大甲山
の登山口が現れた

車は登山口の近く
に止めて、登山口
に入った
標識が的確にあって、それに従って登って行く 「行者道二十丁」の標柱を見る 斜面をトラバースするようにして登った
南東から南にかけての展望が現れた 左の写真に写る深山の尾根を大きく見る
廃道となった作業道に合流した 暫くは作業道を歩くことになった 東山が見えたとき、その頂には雲がかかっていた
作業道は歩き易い所もあった 斜面が崩れて通行不能の所もあった 土砂災害地の先で作業道は終わり登山道に入った
少し登ると左手に行者堂への道が分かれた 行者堂に立ち寄った 行者堂は小さな祠だった
登山コースに戻って登りを続ける 周囲の自然林は曇り空のため薄暗かった 行者岩への道が分かれた
行者岩にも立ち寄ることにした 行者岩を越えると、南西方向に展望が広がっていた

(←)
右上の写真に写る
一山を大きく見る

  (→)
  上の写真の右手と
  なる深山の尾根の
  背後に、黒尾山が
  頂を見せていた
分岐点に戻って大甲山を目指した 自然林の中を登って行く 一度、植林地の中を登るようになったが
また自然林が周囲に広がった 大甲山まで300mの標識を見る 山頂が近づいて、再び植林地の中を登った

(←)
山頂が目前になっ


 (→)
  大甲山の山頂に着
  くと、そこは陽射
  しを受けて明るか
  った
山頂からは、南に向かって風景が広がっていた 黒尾山を大きく見る

山頂の三等三角
点(点名・斉木)
を見る

これから向かう荒
尾山の方向を眺め

大甲山の山頂を離れて西へと歩き出すと、すぐに「お
滝さんルート」が分岐した
尾根は緩やかに続いた 概ね左手は植林で、右手は自
然林だった
ブナも見られるようになった

(←)
北東に展望の開
けることがあっ


 (→)
  阿舎利山を大き
  く見る
一山が陽射しを受けて明るかった 尾根歩きを続ける 周囲はすっかり自然林だった 荒尾山の北東尾根が近づいた
荒尾山の北東尾根に合流して山頂を目指した 陽射しを受けて、自然林が明るかった 荒尾山の山頂が目前になった
(←)
荒尾山の山頂に着
いた まずまず開
けていたが、展望
は良いとは言えな
かった

 (→)
  山頂から見えたの
  は植松山の尾根だ
  った
植松山を大きく見る 展望を求めて今少し北西方向へと歩くことにした 少し下ると、樹間から日名倉山が望めた
鞍部が見えてきた 登り返すと、すぐに1079mピークに着いた そこに四等三角点(点名・岩野辺)を見た
1079mピークで少し展望を楽しんだ ヒルガタワを見る 北から北東にかけてを眺める
須留ヶ峰を大きく見る 笠杉山を大きく見る 三室山がちらりと見えていた
振り返って荒尾山を見る 展望を楽しむと、荒尾山へ引き返した 荒尾山の手前で色付き始めた木立を見る
この木立は紅葉が進んでいた 荒尾山に戻ってきた 続けて大甲山へと戻って行く
東山が陽射しを受けていた 上空は青空が広がっており、木立が輝いていた 麓の野尻集落が見えることがあった
美しい自然林を愛でながら大甲山に近づいた 大甲山に戻ってきた 1時間半前よりも明るい山頂だった

(←)
荒尾山もすっか
り明るく眺めら
れた

 (→)
 日名倉山を大きく
 見る
雪彦山の方向を眺めた 左の写真の右手を見る
大甲山を離れて下山へと向かう 自然林が陽射しを受けて明るくなっていた 森林浴を楽しみながら下った
行者登山口へと向かう 作業道の終点まで戻ってきた 作業道を離れて登山口に向かった
南の空はまた雲が増えてきていた 登山口に戻ってきた