TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
日名倉山    ひなくらさん 1047.1m 宍粟市・佐用町
美作市(岡山県)
 
1/2.5万地図 : 千草
 
【2014年2月】 No.7 2014-16(TAJI)
 
    千種町岩野辺より  2014 / 2

 後山から駒ノ尾山へと続く尾根は、冬は白くなって播州南部の沿岸部からも眺められるが、その姿を間近に眺めたくなった。そうなると一番相応しい山は日名倉山となるので、その目的で日名倉山に向かったのは2014年2月の最終日曜日だった。この日は兵庫全域で晴れが予想されて、雪山にはもってこいの日だった。どのルートで登るかだったが、あまり時間をかけずに登りたく、そうなると一番早く登れるのは日名倉山の北面にあるベルピール自然公園からとなるので、志引峠を目指した。国道429号線を走って千種町に入り、千種川に架かる室橋を渡ると、後は道なりに走って志引峠に向かった。標高が上がってくると道そばの雪は増えてきたが、路面に雪は全く無かった。峠を越えた先で、左手にベルピール自然公園への道が分かれた。そちらに入ると、除雪はされているものの路面に雪が残っていた。速度を落として車を進めると、程なく左手に林道が分岐して、そこに「日名倉山登山口」の標識が立っていた。ベルピール自然公園から日名倉山を登るのはどうも簡単過ぎるように思えていたので、その登山口から登って行くことにした。近くに「武蔵山牢跡」があり、十分な駐車スペースもあったので、そこに駐車とした。その後のハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただくとして、結果としてその志引峠コースと呼べそうな登山道を歩いたことは、この日の積雪の具合からして適度なハイキングとなって良かったようである。支林道を登って行くのだが、始めは5センチほどの積雪だったので、スノーシューを履かずに歩いた。林道が終わって山道を歩くようになっても、まだつぼ足で無理なく歩けた。その登山道の雪も徐々に増えて、途中からようやくスノーシューを履いた。雪は30〜40センチほどになってきて、登山道のはっきりしない所も現れたが、樹林が切れると陽当たりが良いためか、雪はまた少なくなった。そして広々とした所を登るようになり、そろそろ山頂が近いのではと思え始めたとき、前方が望めるようになり、そこに見えていたのは山頂に置かれた祠だった。もう数十メートルの距離だった。志引峠の近くから登りだしたのだが、歩き始めてから70分で山頂到着となったので、やはり北面側から登るのは易しいと言えそうだった。その山頂には誰もおらず、山頂からの展望を独り占めすることになった。その展望は期待通りのもので、後山から駒ノ尾山へと続く尾根は白くなって、間近にすっきりと眺めることが出来た。ときおり受ける風は冷たかったが、陽射しの快さが相殺してくれた。その静かな山頂で20分余り過ごすと、山頂を離れることにした。下山はベルピール自然公園を目指して下って行く。そちらにはトレースがあったのでそのトレースを辿ったのだが、少し下った所でトレースは登山コースでは無く、真っ直ぐ北西へと下っていた。どうやら雪上歩きの気楽さから、急斜面を登り下りしたようだった。その方がどう見てもベルピール自然公園には早く着けそうだったので、こちらもそれに習うことにした。そのトレースが付いている辺りは樹林帯から外れている上に草地になっていたので、陽当たりの良さから地表の現れている所が多くあった。急斜面とあってどんどん下ると、ごく短時間で車道に下り着いた。そこはベルピール自然公園から見ると西側の位置で、後は車道を歩いてベルピール自然公園に入った。公園の駐車場には車は見えず、辺りはひっそりとしていた。公園までの道は一応除雪されていたので、スタッドレスタイヤさえ履いておれば来られるはずだった。それが一台も来ていないとは意外だった。その公園からも後山の尾根がすっきりと眺められた。公園で休むことはせず、すぐに車道歩きに移った。志引峠近くの駐車地点まで歩くのだが、これがそこそこ距離があり、30分ほどかかることになった。
 この日のハイキングを終えて、日名倉山を北面側からスノーハイクをするのなら、ベルピール自然公園まで車を進めることはせず、この日歩いたネイチャートレイルで登る方が適度な歩行時間となって良いのではと思えた。
(2014/3記)(2019/2写真改訂)
<登山日> 2014年2月23日 9:24スタート/9:27ネイチャートレイル入口/10:33〜50山頂/11:07ベルピール自然公園/11:39エンド。
(天気) 快晴。空の色は少し淡かった。気温は樹林帯では0℃だったが、山頂は陽射しもあって2℃だった。風は無風かと思えば、ときおり北西から冷たい風を受けた。但し弱かった。視界は悪くなかった。
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ベルピール自然公園に通じる車道に入ると、「武蔵山牢跡」が現れた そこに駐車とした ベルピール自然公園に通じる車道を歩いて行く 除雪はされていたが、路面に雪は残っていた 左手に林道が分岐した その入口に日名倉山登山口の標識を見た
林道コースに入った ネイチャートレイルの名が付いていた 林道は植林地の中を続いた 雪は5センチ程度のため、普通に歩けた 雪面に点々と動物の足跡を見た シカのようだった
倒木が林道を塞いでいた 林道とは別に尾根の道もあった いつのまにか林道は終わって、登山道を歩いていた

陽当たりの良い
所では地表が現
れていた

樹林が切れたとき
後山の尾根が間近
に眺められた
靴が潜るようになったのでスノーシューを履いた 目印を追って登山コースを辿った 雪が増えて、コースの分かり難い所もあった
樹林から抜け出ることになった 雪面が広がる中を登るようになった もう山頂が近いのではと思いながら登った

前方が望めたと
思えたら、山頂
は目の前だった

山頂に着いた登山
口から一時間少々
での到着だった

山頂は陽当たり
が良いため、地
表が広く現れて
いた

一等三角点(点名
・雛倉山)を見る
山頂からは期待通りに後山の尾根をすっきりと眺められた
那岐連山を大きく見る 白くなった後山の尾根を大きく見る
大倉山の尾根を大きく見る 駒の尾山の山頂は真っ白だった 後山の山頂を大きく見る

(←)
三室山を大きく
見る

 (→)
  氷ノ山は少しうっ
  すらとした見え方
  だったが真っ白だ
  った

(←)
植松山の方向を
見る

  (→)
   荒尾山を大きく
   見る

(←)
南東に黒尾山と
水剣山の並ぶ姿
を見る

 (→)
  黒尾山を大きく見
  る
南の方向は、うっすらとした視界だった 山頂の雪面は少しシュカブラが見られた 東側から山頂の風景を見る
下山はベルピール公園を目指した そちらにはトレースがあった 少し下ったとき、山頂方向を振り返った 標識が現れて、公園方向は右手に向かうとなっていた 但しトレースは北西方向に真っ直ぐ付いていた
こちらも北西方向へと下ることにした 陽当たりが良いためか、地表が広く現れていた 右手前方にベルピール公園の建物が見えていた
行く手に那岐山が望まれた 前方に地表が現れた車道が見えている 車道に着くと、後は車道歩きで公園に向かった

ベルピール自然
公園は陽射しに
包まれていた

公園から山頂方向
を眺めた
駐車場の近くから鐘楼とベルピールホールを見る 公園は後山の好展望地でもあった
公園からは車道歩きで駐車地点を目指した 車道は除雪されているものの、新しい雪で白かった 道そばに現れたのはヴィーナスの像だった
そのヴィーナスの像が氷に包まれていた 車道からも後山が眺められた 駐車地点が見えてきた