2021年は前年とは違って雪の多い状態で新年を迎えた。新年となっても新たに兵庫北部は大雪となり、その雪は晩秋北部にもおよんでいたので、播州の雪山を楽しみたくなった。但し兵庫県は14日にコロナ禍による緊急事態宣言が出ていたので、外出自粛となっていた。外出自粛と言っても人との接触が無ければ問題ないと考えて、人の訪れがまず無さそうな雪山を登ることにした。その考えで向かったのが夜鷹山で、峰山高原側から訪れるのではなく、神河町の上小田地区からのコースを登ることにした。
この日の天気は快晴と予想されていたのだが、播州北部の空は薄雲が広がっていた。それでも青空も見えており、曇り空ではなかった。国道29号線を東市場交差点で県道8号線に入ると、坂の辻峠へと向かった。国道では雪は全く見なかったが、上野田集落に入る頃より道そばに少しずつ見るようになった。坂の辻峠へと上り坂が始まると、車道の脇に除雪された雪を多く見るようになった。坂の辻峠が近づくと路面にも雪を見た。坂の辻峠を越して下り坂に入り、上小田集落まで来たとき、登山コースに繋がる作業道が左手に分かれた。その作業道に入って小橋が現れると、その手前にあった一台分の駐車スペースに車を止めた。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。小橋を渡って登山道に入ると、コースは二手に分かれた。右が太田池コースで、左が黒岩の滝コースだった。そこは夜鷹山に早く近づける黒岩の滝コースを選んだ。登山道の雪は5センチ程度で、歩く妨げにはならなかったが、雪の下は小石が多くあり、けっこう歩き難さがあった。登山道の傾斜が増してくると、雪のために登山道がはっきりしなくなった。そこでコースを追うことは止めて、目の前の急斜面を登って行くことにした。この判断は良かったのか悪かったのか、距離としては最短コースだったが、ずっと雪の急斜面を登るとあって、これはなかなかきつかった。ときおりずり落ちることもあり、漸く水路の位置まで来たときは、急斜面に入ってから一時間ほど経っていた。その先もまだ急斜面があったが、尾根上に出ると緩斜面となった。それと共に雪が増えてきたので、スノーシューを履くことになった。その緩い尾根上の小さなピークを越すと林道に出会った。それは峰山高原から来ている林道で、すっかり除雪されていた。どうやら夜鷹山を簡単に登るのであれば林道を走って来ても良かったようだったが、始めからしっかり登る気でいたので、がっかりすることは無かった。林道を横切ると、1010mピークへと登って行く。積雪は15センチ程度でスノーシューは要るか要らないかと言った感じだったが、1010mピークを越すとずっと増えて、スノーシューでも一歩一歩が潜るようになった。それでもスノーシューのおかげでさほど歩度が鈍らず歩いて行けた。緩やかに下って夜鷹山へと登り返す。山頂が近くなるとアセビが増えてきた。そのアセビ帯を抜けて山頂到着となった。展望台が建つ山頂には予想通り誰もいなかった。その展望台に上がると一気に強い風を受けることになったので、パートナーは展望台の下に退散してしまった。こちらは冷たい風を我慢しながら展望を楽しんだ。西の暁晴山の方向は以前のままに広く眺められたが、東の方向も冬とあって視界を妨げる木々は葉を落としており、おかげで比較的良く見えていた。太田池の姿も認められた。山頂で過ごしていたのは30分ほど。下山はすんなりと往路を戻るつもりだったのだが、水路の位置まで戻ってきたときそこから急斜面を下って行くのは危険と判断した。そこで水路沿いを東へと右手の急斜面が比較的緩斜面となる位置まで歩いた。そして斜面下りに移った。そのまま順調に下って行ければ良かったのだが、その斜面も急斜面になってきたので沢筋に下りてきた。GPSを見ると太田池コースに近いの沢だった。その沢筋は急坂になることは無かったが、小径がないとあって歩き難さがある上に何度か沢を横切った。漸くと言った感じで太田池コースに合流するも、太田池コースも道こそはっきりしていたが、小石が多くありけっこう歩き難かった。その歩き難さは黒岩の滝コースとの合流点まで続いた。駐車地点に戻ってきたのは15時半過ぎのこと。何とか明るいうちに戻って来られたと言うのが、正直な感想だった。
(2021/1記)(2021/1改訂) |