TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編
 
藤無山    ふじなしやま 1139.4m 宍粟市・養父市
 
1/2.5万地図 : 戸倉峠
 
【2015年6月】 No.6 2015-52(TAJI&HM)
 
    ガスの漂う山頂を見る  2015 / 6

 2015年の梅雨入りは6月に入ってすぐだったが、その週末は晴れの予想となった。そこで久々に藤無山を一宮町側から登ろうと出かけた。播州南部の空は晴れており、安心して北へと向かった。宍粟市山崎に入っても雲は少し増えた程度だった。ところが一宮町に入ると雲が空に広がってきて、北の山並みにはガスがかかっていた。それでもそのうちに晴れて来るのではと、楽観的に考えていた。県道6号線を三方で離れて、公文への細い車道に入った。千年水の前を過ぎて北へ北へと走ると車道は二手に分かれた。左手の車道は道谷地区に向かう道だったので、そこは直進した。車道は林道になっており、志倉山荘の先で現れた空き地に駐車とした。林道はまだ先に進めたが、ダート道の上に悪路となっていたので、その位置から林道を歩くことにしたものである。空は雲が広がっているものの青空も見られたので、次第に晴れ間が広がってくるのではと思えた。林道を歩き出すと悪路に見えた所はすぐに終わり、ごく普通の林道となってきた。今少し車を進めても良かったかも知れない。それでも長くも歩かず 通行禁止のロープが現れたので、先ほどの駐車地点に車を止めて正解だったと思い直した。歩き始めて30分近く経ったとき、コースは二手に分かれた。標識があり右手は尾根コースに通じる林道で、直進が谷コースに通じるようだった。右回りで歩こうと直進する。空は相変わらず雲が広がっており、もう青空は見られなかった。そのうちに霧雨が降ってきた。傘を差すほどでもなかったのでそのまま歩いていたところ、小雨程度まで強く振るようになった。雨具を着込み、大きな木の下で暫し雨宿りとした。そして小雨が霧雨になると歩き出した。林道の終点に着くと、そこに登山口標識を見た。後はおおむね谷筋を歩くことになった。霧雨が小雨になると足を止めて雨宿り、霧雨になると進んでと、これを何度か繰り返していると、霧雨も止んできた。代わりに周囲にガスがかかり出した。やがて沢は不確かになり、斜面の傾斜が増してきた。道がはっきりしない所があり赤テープを頼りに登ることになったが、その赤テープが途切れることがあり、そうなると方向を定めて歩き易いところを登った。そのうちにロープが現れて、道がはっきりしてきた。その頃には笹が辺りに広がり出した。枯れかけたものが多かったが、青々とした笹も見られた。周囲はすっかりガスで、どう見ても晴れる気配は無かった。その頃にはこの日の目的は山頂に立つことだけと気持ちが切り替わっていた。雨が無いことを幸いと考えた。適当に草地の斜面を登って行く。辺りにはイッポンコゴミが多く生えており、食べ頃のものを摘みながら歩いた。草地が終わると周囲は自然林の風景となった。濃いガスが漂っていた。斜面の傾斜が緩むと、辺りに笹が増えてきた。枯れかけたものが多いものの、青々としたものも見られた。周囲はガスながらも道ははっきりしており、ロープも張られていた。その中を進んで山頂に着いた。山頂も当然ガスに包まれていた。そのガスの漂う中で昼どきを過ごした。昼食を済ませると長居をする理由もないので、下山とした。下山は尾根コースに向かった。始めに山頂から南東の方向へ急斜面を下る。そのうちに東方向へと尾根を辿るようになった。その尾根を急坂となる位置まで進むと、尾根を離れて南東へと草地の斜面を下って行く。その草地は雨や霧でけっこう濡れており、たちまちズボンがぐっしょり濡れてきた。またガスのために前方が確認出来ないだけでなく、目印がほとんど無かったため、方向を定めて下った。そのガス帯も草地が終わる頃には抜け出して、遠方が見えるようになった。尾根を伝うようになるとアセビが増えてきたが、歩く邪魔になるほどでは無かった。そのアセビの尾根も暫く歩くと離れることになり、左手の谷筋方向へと下ると、林道に下り着いた。後は林道をひたすら歩くのだが、往路の林道と比べてこちらは途中で崩壊地が現れた。大雨のためか林道がほとんど無くなっていた。何とか残った所を歩いて通り過ぎたが、けっこう危険だった。ただ通り過ぎて分かったことは、迂回路が作られており、そちらを通れば良かったようだった。そこを過ぎるとまた普通に歩けるようになり、谷コースに通じる林道と合流した。そこから駐車地点までは往路で歩いた道だった。上空は曇り空のままで、晴れる気配は無かった。どうやら天気予報は完全に外れたようだった。
(2015/6記)(2020/3改訂)
<登山日> 2015年6月6日 10:00スタート/10:28コース分岐点/途中で雨宿りする/11:07谷コース登山口/途中で雨宿りする/12:44〜55山頂/13:20郡境尾根を離れる/13:50尾根コース登山口/14:12コース分岐点/14:32エンド。
(天気) スタート時は雲が多いながらも青空も見られた。林道を歩くうちに曇天となり、霧雨が降り出した。ときに小雨程度の降りとなった。沢コースを登るうちに霧雨は止むも、ガス帯に入った。山頂一帯はすっかりガスに包まれていた。気温は始め13℃ほどで、山頂では11℃まで下がっていた。風があり、涼し過ぎると感じられた。ガスのため視界は無し。下山で草地の斜面を下るうちにガス帯を抜けた。空はずっと曇り空だった。
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駐車地点から空を仰ぐと青空が見られた 駐車地点ではウツギが満開だった 林道はまだ先へと続いていた

 林道は沢に沿って
 続いていた


   トチノキの若葉を
   見る
通行禁止のロープが現れた 林道そばではコガクウツギが咲いていた 沢の右岸を歩くようになっていた

 林道が二手に分か
 れたが、そこは真
 っ直ぐに進んだ

  右は尾根コースに
  通じる道で、直進
  は谷コースへの道
  だった
緑が美しかったが天気はよくならず、逆に霧雨
が降ってきた
コガクウツギの花をますます見るようになった 小雨になるときがあり、そのときは木立のそば
で雨宿りとした
雨に濡れるヤシャブシの実を見る 霧雨になると林道歩きを続けた 周囲の尾根にはガスがかかっていた

 南の方向が開ける
 とそちらは見えて
 おり一山が望めた

  林道の終点に着い
  た そこが谷コー
  スの登山口だった
登山道に入った 始めはトラバースするように歩いた 小さな沢を渡った
小さな沢に沿って登るようになった いっぱい花を咲かせていたのはヤブデマリだった ヤブデマリの花を大きく見る
沢沿いの登りが続く イッポンコゴミをよく見かけた 食べ頃のもの
もあった
沢が終わる頃には霧雨は止んでいた
沢が終わると急斜面をロープを掴んで登った 植林地を登るようになると、周囲はガスだった 後から付いてくるパートナーを待つ
傾斜が緩むと、イワヒメワラビが茂る所を通った 尾根を登るようになるとロープが張られていた ガスの中にカエデの若葉がしっとりと見えていた
尾根が緩んでゆったり歩けるようになった 周囲に濃いガスが漂う 笹の中を登るようになった
枯れた笹が多かったが、青々としたものも見られた  大きなブナを見上げる 山頂が近づいてきた
藤無山の山頂に着いた 当然ガスに包まれた山頂だった 山頂の二等三角点(点名・三本杉)を見る
ガスの漂う風景を見るだけだった 山頂では白い花をいっぱい付けた木をよく見た カマツカの花と思えたが、少し盛りを過ぎていた
山頂で昼食を済ませると、すぐに下山に入った 下山は尾根コースを下る 始めは急坂だった 郡境尾根を歩くようになった
山頂で見た花とは別の白い花を付けた木を見た サワフタギのようだったが、ほとんどが蕾だった 郡境尾根を離れて草地の斜面に入った

 草地を下るうちにガス
 帯を抜け出した


    周囲の山並みも見えて
    きた
草地が終わってアセビに覆われた尾根歩きとな
った
ここではサワフタギが満開だった サワフタギの花を大きく見る
アセビの尾根歩きを続ける ヤマボウシをよく見るようになった 尾根を離れて斜面を下る
林道が見えてきた 登山道の入口に尾根コースの登山口標識を見た 後は緩やかな林道歩きだった
林道歩きとなって、またコガクウツギの花をよ
く見た
このまま楽な林道歩きと思っていると 災害で林道が大きく削れた所が現れた
更に林道がすっぽりと消えている所も現れた 災害地を越えると、また楽な林道歩きとなった 谷コースに向かう林道に合流した
沢に沿って歩く 上空は曇り空で、この日は天気の回復は無かった 駐車地点が見えてきた