TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
ハサリ山 (波佐利山) 1191.7m 宍粟市
若桜町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 岩屋堂
 
【1994年11月】 No.1 1994-61(TAJI&HM)
【1994年12月】 No.2 1994-62(TAJI&HM)
    大ボウシより  1999 / 5

 三室山から氷ノ山へと繋がる県境尾根は山深さを感じさせて、兵庫の山を愛する者にとってはコースの有る無しにかかわらず興味を引かれる尾根であるが、そこに三角点ピークがあるとなると、是非とも訪れてみたくなるもの。その一つの1192mピークはその姿を見ることは少なく、位置としても奥深さを十分に感じさせられて、ひときわ興味を引く山であった。山名は波賀町ではハサリ山と記されていたが、鳥取県側には波佐利川があり、それに沿う林道は波佐利林道と呼ばれていたので、正しくは波佐利山と呼ぶべきかもしれないが、まずはハサリ山と呼ばせてもらうことにする。この山を初めて目指したのは1994年11月23日のこと。コースとしては赤西林道の終点からスタートしようとすんなり決めた。この日の播州南部は晴れ間が広がっており、安心して波賀町へと向かった。ところが林道口の原集落までは晴れていたが、赤西林道を進むほどに曇り空になってきた。車は林道が三室山方面とハサリ山方面とに分かれた位置の近くで駐車としたが、その頃には小雨になってしまっていた。沢沿いの林道を北へと歩き始めると、雨脚は次第に強くなってきた。林道は15分も歩くと終わったので、後は谷沿いに続いていたかすかな小径を歩いた。その小径も怪しくなったため、左岸側となる右手の支尾根に取り付き、稜線を目指すことにした。なお谷沿いの小径の途中からは、昨日でも降ったものか僅かながらも積雪を見た。その雪は徐々に増えて、南東尾根が近づく頃には、辺り一面 2,3センチの雪で白くなっていた。そして雨にはミゾレも混じり出して来た。更には小雪となってきた。晴れの晩秋の山を楽しもうと気軽な気持ちで来たのだが、この厳しい天気には閉口せざるを得なかった。支尾根もヤブっぽく決して楽とは言えなかった。2時間半ほどで漸く南東尾根に着いたが、その頃には周囲はすっかりガスが取り巻く状況になってしまった。そのまま山頂を目指しても展望を得られるわけでもないので、そこできっぱり諦めて下山とした。すると駐車地点に戻った頃には雨は止み、更に赤西渓谷を抜けて南へと戻るうちに、空には青空が広がってきた。なんとも天気に見放された登山になってしまった。
(2001/12記)(2009/6改訂)
<登山日> 1994年11月28日 9:25スタート/10:25渓谷より尾根に取り付く/11:50〜12:30昼食後登頂断念して下山に向かう/13:45エンド。
(天気) 林道入口では晴れていたが、進むほどに曇って、スタート時は雨に変わっていた。 そして次第に強くなる。途中止んで、陽が射すこ ともあったが、一時的なものだった。
 ハサリ山登山をただ単に天気のために中断させられたのが悔しく、再挑戦をしたのは2週間後の12月6日のこと。晴れ時々曇りの穏やかな日で、天気の心配はもう無かった。駐車地点は赤西林道の最奧地点。今回は用心して冬靴で登山を始めた。空は快晴となっており安心して沢沿いの小径を進んだ。沢には雪は見られなかったが、南東尾根を目指して山裾に取り付いて登り始めると、うっすらと雪が現れてきた。南東尾根に着く頃には2,3センチとなった。ところで焦って南東尾根を目指したため、予定の支尾根の一つ手前の支尾根を登ってしまい、おかげで尾根歩きが長くなってしまった。その尾根上では絶えず潅木の小枝やネマガリダケに邪魔をされて、少々手こずらされた。また杉の植林や雑木のために、道中での展望は良いとは言えなかった。ただ落葉後であったため、樹間を通して氷ノ山やその氷ノ山に続く尾根を何とか眺めることが出来た。それと南西方面に三室山も少し望めることが出来た。2時間半ほどで山頂に着いた。その辺りで5センチほどの積雪だった。その山頂も周囲を雑木が取り囲んでおり、展望は良くなかった。これでは少し物足りないので、そばに有った杉の木に登って見ることにした。すると下の写真の通り、南方の視界が一気に開けて、遠くは植松山、黒尾山、雪彦の尾根までも一望出来きて、望外の喜びでとなった。
(2001/12記)(2009/6改訂)(2019/6写真改訂)
<登山日> 1994年12月6日 9:54スタート/10:32尾根取り付き/12:33〜13 :48山頂/16:01エンド。
(天気) 晴れ、時々曇り。気温は低いものの風が弱く、あまり寒さは感じなかった。
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山頂そばの杉の木に登って漸く展望を得た 南方には1100m前後の尾根が連なる 三室山は木の間越しに何とか望まれた