TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
赤谷山 落折山) 1216.6m 宍粟市
若桜町(鳥取県)
 あかたにやま    おちおりやま
1/2.5万地図 : 戸倉峠
 
【2015年3月】 No.10 2015-28(TAJI&HM)
 
    東山より  2015 / 3

 兵庫県の雪山はスキー場の山でもある場合が多く、そのときは車を止めるとなると、週末は有料になってしまう。そこでそのような山を休日に登るときは、スキー場の営業が終わったときを狙うのも一つの手と思えて、2015年は3月中旬の営業終了を待っていた。ところがこの年の雪は多かったようで、多くのスキー場が3月いっぱいまで延長することとなった。その中にあって早々と営業を終了したのが戸倉スキー場だった。戸倉スキー場は赤谷山の登山口でもあるので、その戸倉スキー場コースで赤谷山を登ろうと向かったのは3月28日のことだった。前日の天気予報では雲の多い晴れとなっていたのだが、播州の空は快晴だった。その空は宍粟市の北部に入っても変わらず、空の青さは更に増してきたようだった。戸倉スキー場に着くと営業は終わっているだけに、広い駐車場は関係車両以外は止まっていなかった。その関係車両の近くに駐車とした。そばのゲレンデを見ると雪はたっぷりあり、まだまだ営業出来そうな状態に見えた。そのため最初からスノーシューを履いて登って行くことにした。但しパートナーは雪が締まっているのを見て、履かないことにしたとのこと。スキー客はいないので、好きな所を登った。急斜面だったが、ザラ目雪にスノーシューはよくかかって、無理なく登って行けた。後ろから付いてくるパートナーはキックステップで登っていた。中間地点となる山頂ロッジの辺りまで来ると、その先のゲレンデも見えるようになったが、そちらも真っ白で地表の現れている所は見えなかった。その高丸ゲレンデは緩やかとあって、けっこう気楽な登りだった。リフト頂上駅まで来ると、雪は減って尾根の登山コースが現れていた。880mピークそばの戸倉基地局を過ぎると、尾根には雪はほとんど見られなかった。そのためスノーシューを脱いで歩くことになった。尾根に雪が無く裸木の広がる様は、4月が目前になったと思える風景だった。右手には木々を通して白い氷ノ山が見えていた。この東尾根はごく緩やかとあって、気軽なハイキングだった。小さなピークを幾つか越えるが、東斜面となる上り坂では雪が現れても、下り坂は西斜面となるので雪はほとんど消えていた。この繰り返しをしつつ次第に雪は増えてきて、尾根コースの中間地点を過ぎると、雪が尾根を隠すようになった。そこで再びスノーシューを履いた。パートナーはつぼ足で歩くも、こちらのトレースを追うので、ほとんど潜らなかった。それでも歩くペースが落ちることになったので、パートナーに合わせてこちらも歩度を落とした。但し休憩の必要は感じず、休まず登った。尾根の気温は16℃ほどで風は無く、良い汗をかきながらの登りでもあった。空は青く、雲は全く見られなかった。相変わらず右手には白い氷ノ山が見えていた。肝心の赤谷山は尾根歩きの最初でこそちらりと見えたが、途中からは尾根に隠されて見えなくなっていた。県境尾根が近づき、手前のややきつめの坂を登って県境尾根に出ると、赤谷山の山頂が目前に現れた。その白い山頂へと近づくのは、赤谷山スノーハイクのハイライトと言えた。一歩一歩を楽しむようにして近づいた。そして山頂に立ったときは、歩き始めてから2時間半近くが経っていた。この好天だったので誰かは来ていると思っていたのだが、意外や他に人影は無かった。山頂に着くまでは風をほとんど受けていなかったが、山頂に着いて少し西風を受けることになった。但し風に冷たさは無かった。赤谷山は好展望の山なので、暫し展望を楽しんだ。少しフラットな見え方だったが、まずまず遠くまで眺められた。氷ノ山はまだまだ白く、東山や三室山も冬姿と言えた。やはりどの山も例年に比べて残雪は多いようだった。赤谷山の山頂も真っ白だったが、雪の量は少なく、30センチ程度だった。一カ所で地表が現れていた。その現れている所に腰掛けて、昼休憩とした。山頂で20分余りのんびり過ごすと、下山はすんなりと往路を引き返した。この下山では最初からスノーシューを履かずに歩いた。下り坂が主体とあって、スノーシュー無しでもけっこう楽に下って行けた。スキー場に着いても雪の締まっている所を選べば問題無かった。そして最後の急斜面は一気に下ったので、この下山は2時間とかからず駐車場に戻って来られた。あと三日で4月なのに、播州の山でズノーハイクを十分に楽しめたことを感謝しながら帰路についた。
(2014/6記)(2019/3写真改訂)
<登山日> 2015年3月28日 9:59戸倉スキー場駐車場スタート/10:22山頂ロッジ横/10:47戸倉基地局/12:15南尾根に合流する/12:23〜47山頂/14:03戸倉基地局/14:34車場エンド。
(天気) 快晴。雲はほとんど見られなかった。気温は始め16℃あったが、山頂では12℃まで下がっていた。尾根では風を受けることは無かったが、山頂では西からの風を受けた。風に冷たさは無し。視界は遠方が少しうっすらとしていたものの、まずまず良かった。
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振子沢ゲレンデを見ると、まだ真っ白だった その真っ白な雪面を登り出す 雪は良く締まっていた 快晴の空だった 雲が湧いてもすぐに消えた
後ろからパートナーがつぼ足で付いてくる けっこう急斜面だった 背後に山並みが広がってきた

(←)
中間地点に着いた

 (→)
  その先のゲレンデも
  真っ白だった

(←)
山並みをバック
に東尾根を目
指す

 (→)
 リフトの先に戸
 倉基地局が見え
 てきた
スキー場を離れると、尾根の登山コースがそばに見えていた 尾根には雪は無かった 後ろを振り返ってリフトを見る スノーシューを履かないパートナーは当然登山コースに入った
戸倉基地局が間近になった 戸倉基地局を過ぎると雪は一気に減ったため、こちらもスノーシューを脱いで歩いた 880mピークの先は西日を受けるためか、雪はすっかり消えていた
上り坂は東斜面となるため、雪が多く残っていた 尾根が緩むと地肌が広く現れた 右手は木々を通して氷ノ山が眺められた
雪が再び現れてこのままかと思っていると また雪が減ってきた ブナが目に付くようになった
雪がはっきりと増えてきたので、スノーシューを再び履いた 尾根の傾斜が増すと共にパートナーの歩度が落ちてきた それに併せてこちらも歩度を落とした 雪面に広がる雪の影を見る
ブナ林の中を登る 県境尾根が目前になった 先に県境尾根に着いて、パートナーを待った

(←)
県境尾根に着
いて漸く山頂
が望めた

 (→)
  山頂まで遮る
  木は無くなっ
  た
山頂へと近づくこの登りがハイライトと言えた パートナーの足どりも軽くなっていた 山頂が目前になった
山頂に着いた 積雪は少なかったが、すっかり白い山頂だった 快晴にもかかわらず他に人影は無かった

(←)
氷ノ山を大きく
見る

 (→)
 氷ノ山の山頂を
 見ると避難小屋
 が確認出来た
蘇武岳と妙見山の並ぶ姿を見る 登ってきた方向を見る
藤無山を大きく見る 三久安山を大きく見る 阿舎利山を大きく見る
南から西、北西にかけてを眺める
竹呂山の後方に日名倉山が覗いていた 三室山を大きく見る 天児屋山を大きく見る
くらますを大きく見る 東山を大きく見る 山頂では一カ所だけ地表が現れていた

(←)
南の方向を見る

 (→)
  黒尾山を大きく
  見る
下山は往路を引き返した 下山は二人ともスノーシューを履かずに下った ブナを見上げる
次第に雪は減ってきた 雪が消えると気楽な尾根歩きだった 戸倉基地局まで戻ってきた
人気のないスキー場を下って行く 山頂ロッジが見えてきた 振子沢ゲレンデを一気に下った