TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
赤谷山 落折山) 1216.6m 宍粟市
若桜町(鳥取県)
 あかたにやま    おちおりやま
1/2.5万地図 : 戸倉峠
 
【2021年2月】 No.13 2021-33(TAJI&HM)
 
    天児屋山より  2021 / 2

 雪の季節に真っ白になった赤谷山を登って山頂に近づくのは、兵庫の雪山にあって楽しさとしては上位に入ると思えるもので、これまで何度か味わっていた。ただ東尾根を登るとなると戸倉スキー場から登ることになるので、静かな登山をしたい身としては出来るだけスキー場がクローズした直後に登るようにしていた。 2020−21年のスキーシーズンは前年よりも雪は多かったものの、例年と比べると少なかったようで、戸倉スキー場は2月23日に早々と営業終了となった。その直後の27日が晴れの予想となったのを知ると、一気に赤谷山を登りたい気持ちが起きてきた。
 この日は播州南部こそ朝から良く晴れていたが、波賀町に入ると上空は薄黒い雲が広がっていた。戸倉スキー場に着くと、その上空はすっかり曇り空だった。スキー場は営業が終了したはずだったが、音楽が流れていた。キッズパークのみは28日まで営業するようだった。ゲレンデのリフトは動いておらず、駐車場はガランとしていた。その駐車場の一角に車を止めた。営業は終わったとは言え、まだゲレンデは真っ白だったので、スノーシューを履いて振子沢ゲレンデの登りを開始した。そこからの赤谷山登山の様子は、下の写真帳をご覧いただきたい。ゲレンデは真っ白とは言っても雪は圧雪されたもので、積雪は20センチ程度のように思えた。圧雪とあってスノーシューの爪は適度に引っかかって、良い感じで登って行けた。高丸ゲレンデに着いても雪は少なく、ごくうっすらと地表の見えている所もあった。戸倉基地局に着くと、そこからは尾根歩きとなった。相変わらず雪は少ないものの、地表が見えると言うほどでも無かった。スノーシューを履かなくともツボ足で十分に歩けそうだったが、脱ぐのが面倒くさいためスノーシュー歩きを続けた。その尾根歩きの間に上空は徐々に青空を見るようになった。天気予報通り腫れに変わるのは間違いなさそうだった。尾根を歩くうちに新雪を踏むようになった。前日は雨だったが、高い山は雪になっていたようだった。県境尾根へと上り坂が始まった辺りより雪が増えてきた。漸くスノーシューでしっかり登る感になってきた。そして県境尾根に着くとそこからが赤谷山スノーハイキングのハイライトで、真っ白な雪面を真っ直ぐ山頂へと登るのは楽しかった。またそれまで自然林には全く霧氷を見なかったのだが、山頂が近づくと辺りの木々は霧氷の姿になってきた。ただ晴れてきたために霧氷はどんどん落ちていた。その霧氷風景は良かったのだが、山頂が近づくほどに風が強くなってきた。それも身を切られる冷たい風だった。山頂に着いたのは12時前のこと。歩き始めてから2時間少々が経っていた。山頂に着く直前まで雪は多かったのだが、山頂は真っ白ではあったものの意外と雪は少ないようで、三角点は姿を見せていた。山頂は陽当たりが良いために一度雪は消えていたようで、前日の新雪のい分だけで白くなっているようだった。それでも真っ白な山頂に立てたことはうれしかった。ただ山頂は風が一段と強かった。その冷たさに顔が痛くなるほどで、気温はと見ると−2℃と氷点下だった。この冷たい風の中では長居をする気にはなれず、山頂の霧氷風景を楽しむと、すぐに下山に向かった。この下山では尾根の雪が少なくなった辺りでスノーシューを脱いで、後はツボ足で歩いた。雪が少ないだけにツボ足のほうが楽だった。雪ははや減り出しており、もう地表の見えている所もあった。これでは数日で尾根の雪は無くなりそうだった。ゲレンデに戻ってもツボ足のまま歩いて、最後の急斜面も滑ることもなく下って、無事麓に戻ってきた。トータルで4時間のハイキングだったので、赤谷山の戸倉スキー場コースは国道からすぐに歩き出せるだけに、スノーハイキングとしてはお薦めのコースではと思えた。
(2021/4記)
<登山日> 2021年2月27日 9:22振子沢駐車場スタート/9:43山頂ロッジ前/10:05戸倉基地局/11:29〜47山頂/12:54戸倉基地局/13:11山頂ロッジ前/13:24駐車場エンド。
(天気) 始めは曇り空だったが、尾根歩きを続けるうちに青空が現れると、次第に青空は広がってきた。山頂では快晴と言えるまでになっていた。山頂の気温は−2℃。強い風があり顔が痛くなるほどの冷たさだった。視界は良かった。下山中に薄雲が増えてきたが、晴れとは言える空だった。
<< Photo Album 2021/02/27 >>
戸倉スキー場に着いた 上空はすっかり曇り空だった ゲレンデの営業は終わっており、リフトは停止していた 振子沢ゲレンデは真っ白とあって、始めからスノーシューを履いて登り出した
圧雪された雪のため、スムーズに登って行けた 高丸ゲレンデが近づくと、けっこうな急坂だった 高丸ゲレンデの一端に出ると、山頂ロッジを見た
高丸ゲレンデを登る 一部で地表が見えていた 背後に播州但馬の境界尾根を見る ゲレンデの最上部まで歩いてきた その先は880mピークだった
リフトの頂上駅のそばが、赤谷山の登山口だった 赤谷山の標識が壊れかけていた 尾根筋を登らず、斜面を適当に登った
880mピークに着くと、そこに戸倉基地局を見た 880mピークから先は尾根歩きに移った はっきりした尾根だった 雪はごくうっすら積もるだけなのでスノーシューは必要なかったが、脱ぐのが面倒なのでそのまま歩いた
雪面に小動物の足跡を見た 陽射しの無い尾根歩きが続いたが 歩くうちに青空が現れて陽射しを受けるようになった
徐々に尾根の雪は増えてきた 漸くスノーハイキングとなってきた 尾根の標識を見る
徐々に尾根の傾斜が増してきた 県境尾根が間近になった 県境尾根に着いて、前方に山頂を見た
山頂を見ながら歩くようになった 真白な雪面を歩いて、一歩一歩山頂に近づいた 辺りの木々は霧氷になっていた

(←)
真っ白な風景とな
ったが、山頂が近
づくほどに風が強
くなった

 (→)
  山頂が目前になっ
  た
真っ白な山頂に着いた 地表は現れていなかったが、積雪量は少なかった 二等三角点(点名・落折)は現れていた

山頂から西の方向
を見る くらます
と東山はまだまだ
白かった
上の写真に写る三室山を大きく見る 同じく天児屋山を大きく見る 同じく「くらます」を大きく見る
「くらます」の右手に東山を大きく見る 山頂の西面側は、少し霧氷が残っていた そのうちの一本の木を見る
北から東にかけてを眺めた 氷ノ山の山頂はガスに隠されていた
上の写真の右に続く風景、東から南にかけてを眺める

上の写真に写る藤
無山を大きく見る

上の写真に写る一
山と阿舎利山の並
ぶ姿を大きく見る

北東に蘇武岳と妙
見山の並ぶ姿を見


ほぼ快晴の空にな
っていた

顔が痛くなるほど
の風の冷たさに耐
えかねて、下山と
した 往路を戻っ
て行く

県境尾根を離れる
とき、「しそう天
空回廊」の標識を
見た 三室山〜戸
倉峠ルートとあっ

自分が付けたトレースをただ追うだけだった 木々の隙間から氷ノ山が見えると、ガスは消えていた 尾根の雪が減ってくると早々とスノーシューを脱いだ
スノーシューを履かない方がずっと楽だった 尾根の雪は、数日で消えそうだった 880mピークへと上り坂になった
戸倉基地局が見えてきた 戸倉スキー場の最上部まで戻ってきた 高丸ゲレンデを下って行く
前方に東の山並み一望だった ゲレンデの雪は朝よりもはっきり減っていた
振子沢ゲレンデに入った 圧雪されたゲレンデを下って行った 駐車地点が見えてきた