TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬
 
鉢伏山    はちぶせやま 1221.6m No.2
高坪山      たかつぼやま 1104m No.1
高丸山      たかまるさん 1070.2m No.2
 
1/2.5万地図 : 氷ノ山 香美町・養父市
 
【2004年11月】 2004-69(TAJI&HM)
    高坪山の手前より  2004 / 11

 初めての鉢伏山は1993年11月のことだったが、氷ノ山と組み合わせたため、氷ノ山へ向かっての単なるスタート点ぐらいで通過してしまった。何とも簡単に登れてしまったが、草原風景は味わいがあり、展望は超一級だった。そこで鉢伏山を今一度じっくりと味わいたいと考えた。「氷ノ山」の地図を見ると、鉢伏山の東には高坪山があり西には高丸山があるので、三つの山を縦走するコース設定を計画した。それをいつ実行するかだったが、秋の快晴の日にこそ登りたいと思い、漸く実現したのは11年後の2004年11月6日のことだった。
 台風の多かった秋の天気は11月に入ると漸く落ち着いてきたようで、晴れの日が続いていた。この日の播州の空は淡くモヤがかったようになっていたのだが、北に向かうほどに空はきれいになり、関宮町の別宮集落に着いたときは雲一つ無い澄んだ青空が広がっていた。まずは高坪山に向かうべく、往路は別宮集落からのコースを予定していたが、下山は小代越から鉢伏スキー場へと考えていたので、駐車地点は別宮集落から少し西の位置となる大カツラの近くとした。別宮集落まで車道を歩き、臨時バス停前からスキーコースへ向かう道に折れた。暫くは舗装路で続いていたが、やがて土道に変わった。スキー場の巡視路と言った風の道で、雨水で抉られていたりしてけっこう荒れていた。スキー場によく見られるオフシーズンの地肌むき出しの痛々しげな風景だった。スカイバレイスキー場のリフト終点を過ぎて、道は漸く草に覆われ出した。展望もぐんと良くなり、東には妙見山から三川山へと続く尾根がすっきりと眺められた。もうこうなると展望ハイキングだった。空は青く風は爽やかと申し分なしの気分で草原歩きを楽しんで行くと、東鉢伏スキー場のリフト終点に着いた。その先には休憩地として東屋も建っていた。そこは展望も素晴らしく、氷ノ山に鉢伏山、播但境いの山並みも一望だった。東屋で一休みとしたが、かなり老朽化して床が抜けかかっており、いちおう立入禁止になっていた。もう高坪山の山頂は目前だった。中間辺りに避難小屋も見えていた。その避難小屋へと軽く下って登り返した。小屋は小ぢんまりと愛らしく作られていた。2階に直接入れるようになっており、その2階は好展望台でもあった。また小屋そばに足型の腰掛けがあったのも面白かった。そこより一登りした所が高坪山山頂だった。そこは周りを杉やカラマツが取り巻いており、ごく普通のピークだった。ただ西へ少し下るとまた展望が広がり、氷ノ山が大きく全姿を見せていた。両翼を長々と延ばしたその姿を暫く眺めていたが、高坪山は氷ノ山展望の一等地と思ってしまった。その後は展望とは別れて尾根を下って行くと、程なく林道と合流した。そこは鉢伏山の登山口でもあった。もう昼が近い時間になっていた。高坪山では誰一人として会わなかったが、鉢伏山となるとやはりハイカーを目にするようになった。登山道は丸太で作られた階段道がずっと続いた。味気ないが集団登山の山でもあるので、オーバーユースを考えてこうなったのだろう。もう一気に登ることにした。中間辺りまで登ると、右手に先ほど登っていた高坪山が見えてきた。ちょうどカラマツが紅葉しており、植林の緑とコントラストを作っていた。やがて岩のピークが迫ってきた。そこは山頂の手前の1210mピークで、休まずそのピークまで登ると、ここで漸く鉢伏山山頂を見ることが出来た。指呼の距離だった。僅かに下って登り返すと、登山口より20分少々での山頂だった。山頂の中央部はリフトの設備が占めており、その辺りは地肌がむき出しだったが、東面は草原が広がっていた。目に優しげな風景で、休憩には絶好の場所だった。そこで一休みとしたが、この日の鉢伏山山頂は何とも静かだった。絶好の天気にもかかわらず、また真昼時だというのに、他に3名ほどのハイカーを見るだけだった。それとスキーシーズンでは無いので音楽も聞こえてこなかった。静かなことはうれしいことなので、暫し草原に寝っ転がってこの静けさに身を浸していた。眼前には妙見山から三川山の尾根、そして瀞川山は眼下だった。遠くは日本海側の山並みも見えていた。伸びやかさのある良い風景だった。昼食を済ませて一休みも終えた後、改めて周囲の山並みを眺めてみた。氷ノ山は別格として、北の山並みもすっきり見えていた。青ヶ丸から仏ノ尾の稜線はいつ見ても優美と思えた。この鉢伏山は展望の山としても一級であると改めて認識させられた。それにしてもスキー場の出来る前の鉢伏山はどんな姿だったのだろう。ススキの原の広がる優美な山だったと想像しながら、周囲の山々を眺め続けていた。鉢伏山では一時間余り過ごして、13時を回って漸く高丸山に向かった。始めはやや急坂になっており、登山道は長年の雨水で深くえぐられていた。そのため滑らないように慎重に下った。尾根からの展望は良く、北に青ヶ丸、仏ノ尾を見ながらの下りだった。下るほどに扇ノ山が徐々に青ヶ丸背後に隠れていった。歩き易くなったのは1114mピークが近づいた頃で、漸くハイキングらしさが戻って来た。もうのんびりと高丸山を目指すだけである。11月に入ったとあって、一帯のススキはすっかり枯れ色になっていた。高丸山リフト終点を過ぎて、緩く登った所が高丸山だった。鉢伏山山頂を後にして30分ほどでの到着だった。樹木は全く無く、南面はススキの原、北面はクマザサが広がり、目に優しげな風景が辺りに広がっていた。そして展望が素晴らしかった。この日は高坪山からずっと好展望を楽しんできたのだが、この高丸山はからの展望は一段と良かった。そこから見える鉢伏山はどっしりとした姿で、南や北から見えるお椀を伏せた優しげな姿とは違って見えていた。南の播但尾根を眺めたり、近くなってきた氷ノ山を眺めたりと、草原の中で暫しこの展望を楽しんだ。ところで三角点が有るはずだが見当たらなかった。北面のクマザサ帯の中に一本のポールを見つけ、漸く三角点を確認できたが、このポールが無いと、探すのにもっと手間取っていたと思えた。この高丸山でまだ14時前だったが、更に氷ノ山を目指すのには時間が足りないと思えた。もう少し早い時間で有ればとの思いで、この日の稜線ハイキングは小代越で終え、鉢伏高原スキー場へと下山に向かった。
(2004/11記)(2015/7改訂)(2020/8改訂2)
<登山日> 2004年11月6日 9:55スタート/10:04臨時バス停前/10:43〜54スカイバレー・リフト頂上/11:00〜10東鉢伏リフト頂上/11:25高坪山/11:38鉢伏山登山口/12:01〜13:10鉢伏山/13:43高丸山/13:55小代越/14:07高丸山登山口/14:52〜15:00別宮の大カツラ/15:03エンド。
(天気) 終日、快晴。周辺にちらほら雲が見えるだけで、上空には雲は全く無し。山上の気温は15℃ほど。風には冷たさがあったが弱くしか吹いておらず、陽射しの暖かさが優っていた。視界はほどほどの良さだったが、昼を回って少しうっすらとしてきた。遠くの山はモヤに溶け込んでいた。
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 別宮集落から歩き
 始めて尾根に出る
 と、登るほどに展
 望が良くなってき
 た

   左の写真に写る宝
   引山を大きく見る
  
南の山並みを見る スカイバレー・スキー場の頂上駅に近づいた
北に瀞川山を見る 前方に高坪山が見えてきた
高坪山が近づくと優しげな草原風景が広がった
高坪山手前に避難小屋が見えている
草原に東屋を見たが、老朽化が進んでおり立入
禁止だった
高坪山避難小屋まで来た 小屋は小ぢんまりと
していたが、機能的に良くまとまっていた

 避難小屋の2階よ
 り東の山並みを眺
 めた


   南西に見えたのは
   氷ノ山だった
 高坪山の山頂は杉
 やカラマツの林に
 囲まれていた

   高坪山を過ぎて少
   し西に向かうと、
   広々とした展望が
   現れて氷ノ山の全
   姿が眺められた
鉢伏山に向かって行く 鉢伏山との鞍部に着くと、林道が尾根を横切っ
ていた そこが鉢伏山の登山口だった 
鉢伏山への登山道は、丸太で作られた階段道で
続いた

 振り返って高坪山
 を眺めた

 鉢伏山の山頂が間
 近になった
鉢伏山に着いた 展望抜群の山頂だった 山頂は草原が広がっており、東側はその草原が麓まで続いていた その背後には但馬の名峰が並んでいた

 北に広がる山並み
 も雄大だった 青
 ヶ丸は扇ノ山に重
 なって見えていた
鉢伏山から改めて氷ノ山を眺めた 南に藤無山を見る 鉢伏山を後にしてぶんまわし尾根を歩き始めた
1114mピークを過ぎて草原風景の中を歩く 高丸山が次第に山らしく見えてきた 千石平より高丸山を見上げる
高丸山に着いて鉢伏山を振り返った 氷ノ山へと続く尾根を見る
三角点はクマザサの中にあった ポールのおかげで三角点を見つけられた 北に青ヶ丸と仏ノ尾の並ぶ姿を見る
小代越に下り着いて高丸山を振り返った 南麓の車道に下りてきて高丸山を見上げた 鉢高原スキー場に下りると、辺りはカラマツ林だった