TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編
 
天児屋山    てんごやさん 1244.6m 宍粟市 
若桜町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 西河内
 
【2017年3月】 No.6 2017-35(TAJI&HM)
 
    県境に近い県道72号線より  2017 / 3

 2017年3月は毎週末に雪山登山を楽しんだが、3月末になっても番州北部はたっぷりと雪が残っていた。そこで最終土曜日も雪山を楽しもうと向かったのが天児屋山だった、雪が多いとあってちくさ高原スキー場はまだ営業中だったが、駐車場は土日であっても無料になっており、呼び止められることも無く県道72号線を進んで行けた。スキー場のエリアを過ぎても除雪は出来ており、このまま峰越峠かと思っていると、ちょうど除雪作業が行われている現場に出会わせた。道路上に駐車出来そうな所が無かったので、結局スキー場近くまで引き返して、「ラドンの泉」の前に駐車とした。始めは除雪の終わった車道歩きだった。除雪現場から先は1.5メートルほど雪が積もっており、その上に出ると雪面にはっきりとしたトレースがあるのを見た。どうやら最近のもので良く踏まれており、グループで歩いたと思われた。これならスノーシュー無しでも無理なく歩いて行けそうだったが、雪上を安定して歩きたく最初からスノーシューを履くことにした。パートナーと言えば駐車場周囲の雪の状況を見て車にスノーシューを残しており、ずっとツボ足で歩く予定だった。雪上歩きと言っても始めは車道上を歩くので、ごく緩やかな上り坂だった、県境標識が見えてくると展望が現れて、これから向かう天児屋山が眺められた。この日の空は薄雲が広がっており、天児屋山の上空も雲が広がっていた。そのすっかり白い姿を見ると、ずっと雪上を歩いて行けそうだった。県境標識を間近に見る位置まで来ると、トレースは車道コースを離れて峰越峠に向かい出した。そして峰越峠に着くと尾根コースに入った。始めは傾斜がきつかったが、少し登ると緩やかになった。良く締まったトレースの上には、この日歩いたと思われる登山者の靴跡がうっすら付いていた。ほぼ北へと県境尾根歩いて行く。周囲は裸木となった自然林で、ブナも見かけた。そのまま北に歩けば若杉峠へ向かうのだが、トレースは途中で北東方向へと江浪峠へと向かい出した。小さなアップダウンはあるもののごく緩やかな地形とあって、ずっとスノーハイクの気分だった。やがて左手に木々の隙間から東山の姿が見えていた。また東の方向にごく低いピークが見えている。その風景から今立つ位置が三国平ではと思えた。そこで辺りを眺めると、雪面に三国平の山名標識が僅かに覗いていた。次の1170mピークへも緩やかな登りで、易しく登って行けた。1170mmピークを越すと、その先に見えてきたのは山頂手前の1226mピークだった。南の方向がすっきりと開けて、後山の尾根が雄大に眺められるようになった。その頃には薄雲は減って、はっきりとした青空が増えてきていた。雲も形のはっきりした雲だった。どうやら天気は良い方向に向かっているようだった。1226mピークへの登りも緩やかで、振り返ると沖ノ山、東山の両雄が並んで眺められた。本当に天児屋山は雪山となると易しい山で、北に氷ノ山を眺めたり雪原の風景を眺めたりと、けっこう余裕の気持ちで登った。1226mピークを越してようやく天児屋山の山頂が現れた。その先に更に高い山がちらりと見えたが、三室山だった。本当に雪は多いようで、尾根筋には雪庇を多く見るようになった。山頂までも緩やかで、ずっと易しいスノーハイクのまま山頂に近づいた。山頂に着いたのは12時過ぎ。歩き始めてから2時間10分、峰越峠からだと1時間40分かかっていた。山頂には先着者が一名いたが、こちらが昼休憩の支度をしている間に下山したので、以後はパートナーと二人きりの山頂となった。山頂は一段と展望が良く、展望に関しては兵庫の雪山ではトップ3に入るのではと思えた。但し、この日の視界はフラット気味で鮮やかさが無かったのは少し残念だった。また冷たい北風があって、のんびり休める感じは無かった。山頂で30分ほど過ごすと下山に移った。下山は往路を戻るのみ。やはり昼を回って気温が上がってきたこともあって雪は緩んできたようで、ツボ足で歩くパートナーはときおり潜るようになった。それでもトレースを外さなければ無理なく歩ける状態に変わりなかった。この下山中に少し空模様は変わってきて、次第に雲が増えてきた。そのため少し沈んだ色合いの風景を眺めながら歩くことになった。尾根を離れて除雪現場を過ぎ、駐車地点に戻ってきたときは14時半が近い時間になっていた。下山時間としては1時間50分だったので、やはりスノーハイキングとして手頃な山だったと言えそうだった。
(2017/4記)(2020/4改訂)
<登山日> 2017年3月25日 9:51駐車場スタート/10:06除雪作業の最前線/10:18峰越峠/11:09三国平/11:38[1226m]ピーク/12:02〜33山頂/13:12三国平/14:03峰越峠/14:24エンド。
(天気) 朝の空は薄雲が広がっており、青空は少なかった。登るほどに青空の部分が増えてきた。雲も形のはっきりした雲に変わってきた。山頂の気温は3℃。風は強くはないものの冷たい風だった。視界はまずまず良かったが、フラットな見え方だった。下山中に雲が増えてきて、下山を終えた頃にはほぼ曇り空になっていた。
<< Photo Album 2017/03/25 >>
「ラドンの泉」の前に駐車とした ちくさ高原スキー場は営業中だった スキー場を離れても県道72号線は除雪されていた
除雪区間は暫く続いた 雪は1.5m以上あった 前方に作業中の除雪車が見えてきた 除雪作業の最前線を見る
雪上に立つと、はっきりとしたトレースが付いていた 県道上をトレースは続いていた 進む先に県境の標識が見えて来た
その辺りは展望が良く、これから向かう天児屋山が望めた 県境標識が間近になったとき、峰越峠を目指して県道から離れた
峰越峠に着いて、県境尾根に取り付いた はっきりとしたトレースを辿って行く 太いブナを見るようになった
この辺りはしっかり登る感があった 尾根が緩んできた 県境尾根を北へと歩いて行く 天児屋山が右手前方に木々を通して見えていた
緩やかな尾根が続いてスノーハイキングの雰囲気だった 県境尾根を離れて江浪峠の方向に向かった 江浪峠辺りを歩いているのだろうが、はっきりしなかった

 前方になだらかな
 丘(1170mピ
 ーク)が見えて来
 た

 見覚えのある風景
 に、この辺りが三
 国平ではと思えた
 

 辺りを見ると、三
 国平の山名標識が
 先端だけ見えてい
 た

 木々の間から北西
 に見えていたのは
 東山だった

 1170mピーク
 へと登っていると
 北に氷ノ山が望め
 た
1170mピークへと緩やかな斜面を登った 1170mピークに着いて、前方に1226mピークを見る 南を見ると後山の尾根が眺められた
         
1226mピークを目指して進んだ ごく緩い尾根だった 登るほどに展望が良くなった

 後山の尾根だけでなく
 那岐山まで一望となっ
 た

 1226mピーク
 が近づいてきた


  振り返ると沖ノ山
  と東山が並んでい
  た

 1226mピーク
 が間近になった

 1226mピーク
 に着いて、漸く山
 頂が望めた

 山頂へとトレース
 は続く

 振り返ると1226m
 ピークが少し離
 れて見えていた
ツボ足で問題なく山頂へと近づけた 山頂に立つ木が見えてきた 山頂が目前になった

 山頂に到着した

 峰越峠から1時間
 44分かかってい
 た

 歩いて来た方向を
 見る

 山頂に着いて東への
 展望が一気に現れた

 北から東にかけてを
 眺めた

 扇ノ山の方向を少し
 大きく見る


   くらますを少し大
   きく見る

 赤谷山の方向を少し
 大きく見る


  三室山を少し大きく
  見る

 植松山の方向を少し
 大きく見る


  那岐山を少し大きく
  見る

後山と船木山の並ぶ姿を見る ちくさ高原スキー場を見る この展望を楽しみながら昼食とした
  

 30分の休憩で山頂
 を離れた


  沖ノ山と東山の並ぶ
  姿を見ながら下った
昼を回って雪は少し緩んできたのでトレースを忠実に
辿った
小さなピークを越しながら三国平へ 三国平まで戻ってきた
県境尾根を歩くようになった 次第に雲が増えてきた 峰越峠への坂に入った
峰越峠を過ぎると車道の上を歩くことになった 前方に除雪現場が見えて来た ゴールの「ラドンの泉」へと近づいた