TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
天児屋山    てんごやさん 1244.6m 宍粟市 
若桜町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 西河内
 
【2021年2月】 No.8 2021-19(TAJI&HM)
 
    笛石山より  2021 / 1

 雪の季節になって易しくスノーハイキングを楽しめる山として、天児屋山は最適な山の一つと言えそうだった。ちくさ高原スキー場を起点とすると歩く距離は少々長くなるが、峰越峠に入ると終始なだらかな尾根歩きとなり、山頂が近づくほどに展望が広がってくる。その風景を眺めながら広々とした雪面を歩くのは何とも気分が良いもので、その先には真っ白な山頂が待っている。2021年もその楽しさを味わいたく向かったのは2月5日で、朝から澄んだ青空が広がっていた。この日は平日だった。平日で良かったのは、ちくさ高原スキー場の駐車料金が無料になることだった。但しこちらはスキー場の駐車場ではなく、スキー場を抜けた先にある「ラドンの泉」に止めることにした。その予定でスキー場を抜けると、抜けた先は除雪されておらず、「ラドンの泉」の手前の車道上に車を止めることになった。そこからはスキー場のゲレンデが見えていたが、スキー客は平日のためか少ないようだった。雪は少ないと思っていたのだが、ゲレンデは真っ白で、これから歩く県道72号線も白かった。但し積雪量は30センチまでと思われた。この天児屋山のスキーハイキングとしての魅力は良く知られてきたようで、雪面には多くの足跡が付いていた。ただスノーシューの跡はなく、つぼ足の跡だった。こちらは歩き易さを考えて最初からスノーシューを履くことにした。そのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。始めに県道を県境まで歩いて行くが、路上の雪は増えることもなく消えることもなくで、スノーシュー歩きで問題なかった。峰越峠に着いて県境尾根に取り付くと、始めは雪の少ない所もあったが、程なく尾根の雪は増えてスノーシューでスムーズに歩けるようになった。トレースはずっと続いており、県境尾根を離れる位置も地図を見る必要もなくトレースを追うだけで、ごくスムーズに江浪峠を通り三国平に着いた。その先はトレースは減ったものの消えるようなことは無かった。そこまで来れば尾根を山頂に向かって歩くだけなので、トレースを気にせず歩き易い所を選んで登った。1170mピークを越すとこの天児屋山のスキーハイキングとしてハイライトと言えそうな所となり、広々とした雪面登って行くことになった。背後には沖ノ山と東山の並ぶ姿が眺められるようになった。右手は後山の雄大な尾根だった。山頂までには1226mピークを越すことになりるのだが、傾斜のきつい所は無いとあって、気ままなスノーハイキングだった。しかも雪面は前夜に降ったと思われる新雪に覆われており、その踏み心地は良かった。左に見えてきたのはくらますで、その背後に氷ノ山がちらりと見えていた。雪の量は50センチ以上にはなっており、たっぷり積もっている所を歩く感じとなってきた。そして最後は真っ白な雪面となった緩やかな尾根を登って山頂に立った。冬に登る天児屋山は何度登っても達成感があって良いものである。山頂ではやや強く風を受けることになったので、裸木の並ぶ北面側に入って、木立の中で昼休憩とした。そして再び山頂に立つと、改めて展望を楽しんだ。この日の視界は澄んでおり、どの山もくっきりと見えていた。山頂から見る氷ノ山はひときわ白かった。山頂で休んでいたのは30分弱のこと。下山は歩いてきたコースを引き返すのみ。山頂こそ風があったが、山頂を離れるとあまり風を受けることもなく、気楽な下山だった。この下山では峰越峠への下り坂に入ったとき、一度スノーシューを脱いだが、車道歩きに入るとやはり歩き難さがあったので、再びスノーシューを履くことになった。県道歩きを含めても往路は2時間、復路も2時間弱だったので、手頃なスノーハイキングを楽しめたようだった。
(2021/2記)
<登山日> 2021年2月5日 10:13「ラドンの泉」の近くよりスタート/10:42峰越峠/11:27三国平/11:54[1226m]ピーク/12:12〜38山頂/13:17三国平/14:03峰越峠/14:32エンド。
(天気) 快晴。樹林帯の気温は5℃、山頂は7℃だった。山頂では冷たい風を受けた。視界は澄んでいた。快晴は終日続いた。
<< Photo Album 2021/02/05 >>
「ラドンの泉」に近い県道上に駐車した その位置か
らはスキー場のゲレンデが眺められた
県道は雪面になっていたので、スノーシューを履いて
歩き出した すぐに「ラドンの泉」が見えてきた
県道上の雪は少なかったが、消えることは無かった
雪面に多くの靴跡を見た 上空に雲は見られず、澄んだ青空が広がっていた 長義山登山口の標識が現れた
登山口のそばから長義山を見上げた 峰越峠が近づくと、天児屋山がすっきりと眺められた 県境の標識が見えてきたとき、脇道に入ることになった
靴跡は総て脇道の上に続いていた 峰越峠に着くと登山口の少し手前から斜面に取り付いた やや急斜面を登って行く
木々の隙間から天児屋山の山頂を望む 一度、地表の見える所が現れたが すぐに雪は増えてきた
ブナの木を多く見るようになった 暫くは緩やかな県境尾根歩きだった 県境尾根を離れる位置も、トレースのままに歩いた
前方に天児屋山の尾根を見るようになった 江浪峠を通過する そこが三国平の登山口だった 雪面を緩やかに登り返す

正面の1170m
ピークに向かって
平坦地を通り過ぎ
ようとしたのだが

そこに三国平の山
名標柱を見た

この標柱がないと
通り過ぎてしまい
そうな平坦地だっ

三国平を離れて1170mに向かってもトレースは続
いていた
ただ山頂方向に向かって歩くだけなので、トレースを
気にせず歩き易い所を歩いた
1170mピークに着いて、杉林を抜けて行く

1170mピーク
の先は天児屋山ハ
イキングのハイラ
イトと言えそうな
楽しい雪原歩きだ
った

のんびりと雪原歩
きを楽しんだ
右手に後山の尾根が眺められるようになった 一部でササが現れており、そこは歩き難かった 1226mピークに向かって広々とした雪面を登った

(←)
後方に沖ノ山と東
山を見るようにな
った

 (→)
  1226mピーク
  へと近づいて行く
左手に見えたのは「くらます」だった 1226mピークを通過する 雪面のシュカブラを見る
         

1226mピーク
を越して山頂が見
えてきた

山頂へと多くのト
レースを見た
山頂へもトレースを離れて好きな所を歩いた 山頂へとはっきりとした尾根を歩くようになった 雪面に見たのは野ウサギの足跡だった
         

山頂に立つ木が見
えてきた

山頂に一歩一歩迫
った
山頂に到着となった 山頂に立って歩いてきた方向を振り返った 少し東の方向に下って、山頂を見た
山頂に立って東向かいの三室山がはっきりと眺められた また北には氷ノ山も姿を現した

くらますの背後に
氷ノ山を見る

赤谷山を大きく見


(←)
尾根続きの1199
mピークを見る

 (→)
  三辻山から暁晴山
  へと続く尾根を見
  る
南東から南、南西にかけてを眺める こちらも気持ちの良い展望が広がっていた
東の方向、那岐山方向を眺めた 那岐山を今少し大きく見た
氷ノ山の山頂を見る 避難小屋が見えていた 北面側の林に入って休憩とした 30分近くの休憩を終えて、下山は往路を戻った
  

(←)
また雪面の好きな
所を歩いて戻った

 (→)
  北に展望が開けた
  とき、扇ノ山を見
  た

1266mピーク
へと緩やかに登っ
て行く

1266mピーク
を越して、広々と
した雪原を下った
1170mピークへと緩やかに下る 1170mピークの先は三国平だった 三国平の標柱の前を通る
江浪峠に戻ってきた 県境尾根に出ると、南へと尾根を辿った 雪の消えている所は、消えている範囲が広がっていた
峰越峠へと急坂を下るときはスノーシューを脱いだ 峰越峠の登山口が見えてきた 登山口に着いて、登山口標柱を見た
車道歩きに入って、またスノーシューを履いた 県道に合流するとき、前方に長義山を見た 後は駐車地点までひたすら県道歩きだった