TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編
 
三室山    みむろやま 1358.0m 宍粟市
若桜町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 西河内
 
【2008年7月】 No.7 2008-68(TAJI)
 
    北東に位置する赤西の頭より  2003 / 11

 前日まで三室山のことはほとんど考えていなかったのだが、この日の朝になって急に行きたくなった。前日は市川町の大中山を亀ヶ壺の滝と合わせて登っており、これが意外とハードなハイキングで、真夏だと言うのに7時間以上も歩いてしまった。おかげでその夜は20時には寝について、ぐっすりと寝込むことになった。そして翌27日はまだ薄明の時間に目が覚めた。体の疲れも取れているようであり、また前日のハード登山で体がシャキっとしたのか体を動かしたくなった。そこで気になる山を登ることにした。一つがこの三室山で、先週に登ったおりにガスの山頂とあって展望を見ぬまま下山したのが心残りだった。その気持ちに整理をつけたくなった。もう一つは三国平で、こちらも二週間前に登ったばかりの山だったが、山名標識の立つピークに登らず下山していたため、そのピークを確かめようと考えた。こちらは登山としてはごく軽いものになりそうだった。ただ心配は天気のことで、姫路の空こそ晴れているものの宍粟市北部の天気は曇りの予想で、昼前のいっときのみ晴れ間が出るとなっていた。それでも行くだけは行ってみることにした。但しパートナーはお疲れのようで、行かないと言われてしまった。
 自宅を出たのは5時半。朝の国道29号線は順調そのもので、1時間も走れば波賀町を進んでいた。ただ心配した通り空は曇っていた。鳥ヶ乢を越えて千種町に入ると雲は一段と低くなり、高い山々はガスの中で笛石山さえ頂きにガスがかかっていた。これでは一週間前と全く同じような空と言えそうだったが、少し青空も覗いており晴れそうな兆しは見えた。午前のいっとき晴れることを期待して予定通り登ることにした。前週は野外活動センター跡地から歩き始めたが、この日は少し下の三室高原入口から歩く予定だった。三室山はと見ると、中腹から上がガスに包まれていた。車は三室ノ滝に近い駐車スペースに止める。7時を回ったばかりで他に車は見られない。少し生暖かさのある空気の中、三室高原遊歩道を歩き始めた。木立の雰囲気は悪くなく、気持ちで歩いて行く。遊歩道は車道に合流して、車道を歩くようになった。歩き始めてから30分ほどで野外活動センター跡地からの登山コースと合流した。そのとき一人の登山者が下りてきた。はや山頂を踏んだとのことだった。ガスで終始したようだった。ここからは前週と同じ道である。始めに沢沿いの涼しい道を歩き、そして植林の中を登って行く。その植林にクマザサが混じり出すと、陽射しが漏れるようになった。天気は順調に回復しているようだった。ただ次第に登るペースが落ちてきた。やはり前日のハード登山の影響はあるようだった。上空はすっきりと晴れて行くとは言えず、雲の多い空からときおり陽射しが漏れる感じだった。前後に人影は無く黙々と登る。大岩が現れクサリ場を過ぎると最初の展望地が現れた。そこは小さな露岩地で、南に展望が開けていた。やはり天気は十分に回復しているとは言えず、植松山も後山も山稜をガスに隠されていた。ただこの三室山のガスは消えており、安心して登って行く。そして歩き始めてから2時間での山頂到着だった。前週よりもかなり遅いペースだったが、スタートが早い時間だったため9時を少し回った時間で到着することが出来た。そこには誰もおらず静かな山頂だった。そして陽射しを受けてすっきりと明るかった。この日のただ一つの目的は山頂からの展望だったが、ネマガリダケの切られた北面は予想の通り広々と展望が開けていた。視界もガスの多い空のためにモノトーンの色合いになっているものの意外とすっきり見えていた。氷ノ山は山頂こそガスに隠されていたがほぼ姿を現せており、そこより南へと続く県境尾根の山並みが一望だった。青空の下での展望がもちろん良いが、このモノトーンの風景も悪くないと思いながら展望を楽しんだ。これで漸く前週のモヤモヤ気分も消えて、すっきりと下山に向かった。空は更に晴れて来ると思っていたのだがそう言うことは無く、晴れたり曇ったりを繰り返しながら再び曇り空に戻るようだった。この下りでも登山者と出会うことは無く、静かな下山だった。
 下山後はこの日二つ目の山として三国平を登ろうと、ちくさ高原へと向かった。そのちくさ高原に着いて三室山の方向を眺めると、ガスが広がろうとしていた。どうやらこちらの希望に答えるかのように午前のいっとき晴れてくれたようだった。
(2008/8記)(2014/4改訂)(2020/11改訂2)
<登山日> 2008年7月27日 7:11三室高原口スタート/7:42一般コースと合流する/7:50沢を離れる/8:33〜40[1200m]地点/8:50〜55展望岩/9:10〜30山頂/10:09〜15沢に下り着いて一休み/10:21一般コース分岐点/10:45エンド。
(天気) 朝の空は曇り空で、三室山はガスに隠されていた。但し薄れる気配はあった。スタート時の気温は27℃。沢そばを歩いているときは24℃まで下がっていた。天気は徐々に良くなり、中腹を過ぎる頃には陽射しも見られるようになった。山頂に近づく頃にはガスは消えていた。但し周囲の山はガスに隠されていた。山頂は陽射しもあって気温は26℃ほど。涼しい風が快かった。視界も北の山並みはまずまず見えていた。下山中に空は再び曇りへと変わって来る。
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この日は三室高原入口から歩き始めた 遊歩道の周囲は自然林だった キャンプ場の広場に陽が射していた
車道を歩くようになった 沢沿いの道を歩く ここからは先週と同じ 沢筋を離れて斜面を登って行く
天気は良くなってきた 樹林に陽が射してきた 1200m地点を過ぎて露岩の展望地に出た 南に見える高峰にはガスがかかっていた
ブナ林の中を行く 前方に山頂が見えて来た 山頂が近づいてネマガリダケが道に被っていた
山頂手前の草地も南に展望が開けている 山頂に立つと、柔らかい陽射しが注いでいた

 山頂に立って北を
 眺める ネマガリ
 ダケが刈られてお
 りすっきりと展望
 が広がっていた

  赤谷山の方向を大
  きく見る
上の写真の左手、氷ノ山から東山までを眺める 氷ノ山の山頂にはガスがかかっていた 左の写真に写る陣鉢山の辺りを大きく見る

 氷ノ山の右手とな
 る北東から東に広
 がる山並みを見る

   藤無山付近を大き
   く見る
山頂から西の方向を見る 山頂を離れて戻るとき展望地で南の方向を見る 後山の山頂は相変わらず雲に隠されていた