TAJIHM の 兵庫の山めぐり <南但馬
 
氷ノ山    ひょうのせん 1509.8m 養父市
若桜町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 氷ノ山
 
【2013年4月】 2013-39(TAJI&HM)
 
    氷ノ山越との中間地点より  2013 / 4

 兵庫県側から氷ノ山を登るコースとしてポピュラーなのは、福定親水公園の駐車場を起点として氷ノ山越コースで山頂に立ち、下山は千本杉経由で東尾根を下り、氷ノ山国際スキー場へと下りてくるコースのようである。そのコースを一度も歩いていなかったことが気になっていたので、一度は歩いておこうと向かったのは、2013年4月の最終土曜日のことだった。この日は5月連休前半の初日でもあるのでハイカーが多いと予想して、9時には歩き始めたいと考えて、自宅は7時前に離れた。快晴の天気予報の通り、但馬の空は良く晴れていたが、国道9号線から氷ノ山が見えてくると、その上空は雲が広がっており、山頂はうっすらとガスに隠されていた。何よりもまだ山肌には多くの残雪が見られた。福定集落を抜けて瀞川氷ノ山林道に入ると、程なく福定親水公園が現れた。着いたのは予定通り9時前だったが、20台ほどが止められる駐車場は八割方埋まっていた。この親水公園からのコースについては新分県登山ガイド「兵庫県の山」などで紹介されているので、ここではコースについては詳しく書かないが、始めは八木川沿いを歩いた。その辺りの桜がまだ見頃だった。斜面を登り始めると、滝見物をしながら歩くようになった。布滝、のぞき滝、不動滝とあり、布滝は姿が良いだけでなく、落差が65mあるとあって迫力があった。コースはその辺りではジグザグ道になっており、高度を稼いでいく。道が緩むと地藏堂が現れた。そこを過ぎると道がぬかるんできたが、雪解けのためかと思われた。コースは緩やかなものの小石が多くあって、歩き易くもなかった。樹間を通して山頂方向が見えてくると、その上空にはまだ雲が多いものの、山頂は姿を現そうとしていた。それを見て安心していたところ、次に見えたときは、山頂だけで無くコシキ岩の上までガス雲に隠されていた。またコース上に少しずつ雪が見られるようになってきた。氷ノ山越に着いたときは、歩き始めてから1時間40分が経っていた。その辺りまで来ると、周囲はほとんど雪となったが、コース上は雪があったり無かったりだった。氷ノ山はコシキ岩が見えないまでガス雲がかかっていた。上空は雲が広がっており、気温は6℃まで下がっていた。雪の上を歩くようになっても、しっかりと踏み跡が付いていたので、潜るようなことは無かった。但し滑らないようにとの注意は必要だった。やっかいなのは雪では無く、雪解けのぬかるみだった。靴が半分ほど潜る所もあり、靴はすぐに泥だらけになってしまった。ショートスパッツを付けて歩いていたのは、正解だったと言える。北尾根を進むうちに上空に青空が見られるようになったかと思うと、氷ノ山のガス雲はあっさりと消えてしまった。やはり予想通り晴れの天気となりそうだった。仙谷コースが合流すると、その先で山頂まで0.5kmの標識が現れた。そしてコシキ岩を巻くことになった。コースが雪に隠されていると難所となるのだが、幸い登山道は半分見えており、また雪の所もはっきりとトレースが付いていた。その先は丸太の階段もある遊歩道で、難なく山頂に近づいた。山頂に着いたのは12時前。歩き始めてから2時間50分なので、予定より少しかかったかと思えた。山頂は陽射しを受けていたものの、気温は7℃の上に強風があって、暖かさは感じなかった。また誰も見かけなかった。ハイカーは皆避難小屋の中に居るものと思われた。その通りで、小屋の中に入ると、10人ほどが休んでいた。小屋の中も風が無いだけで寒いことに変わりなく、白い息が出た。その小屋の中で昼休憩とした。その休憩中に小屋の外に出て展望を楽しんだが、強い風に長くは立っていられなかった。下山は東尾根コースを下って行く。氷ノ山越コースも残雪が多かったが、こちらの方がもっと多いようだった。少し下ると千本杉に入ったが、すっかり雪だった。千本杉を抜けて少し下るともう一度杉林が現れたるが、そこもすっかり雪の風景で、3月の雪山を歩いているようだった。その後も雪は現れたり消えたりを繰り返した。消えた所はぬかるみになっており、けっこう歩き難かった。神大ヒュッテを過ぎると巻き道のようになり、地図のどこを歩いていると言うよりも、ただコースのままに歩いていると言った方が正しかった。そのコースが東尾根上となると、そこが一の谷休憩所だった。そこより漸くのどかな尾根歩きの雰囲気となった。東尾根避難小屋からは氷ノ山国際スキー場の方向へと、やや急角度で下って行く。下るうちに再び新緑が見られるようになり、青空に若葉が映えるのがきれいだった。そして登山口に着いて瀞川氷ノ山林道に合流した。山頂からそこまで2時間弱だった。上空はすっかり快晴で、北の方向を見ると鉢伏山が見上げるようにして眺められた。後は林道を北へと下って行くのみ。林道は舗装されており、ときおり車を見かけた。スキー場エリアを過ぎると樹林の中を抜けて行く。少し林道歩きが長く感じられたが、40分ほど歩くと親水公園の駐車場が漸く見えてきた。予想より残雪が多い氷ノ山だったが、今回のコースを歩いて、改めて氷ノ山は大きな山だとの印象を強くした。
(2013/5記)(2021/3改訂)
<登山日> 2013年4月27日 8:57福定親水公園駐車場スタート/9:39地藏堂/10:36氷ノ山越小屋/11:29コシキ岩/11:48〜12:28山頂/12:56神大ヒュッテ/13:30一の谷休憩所/13:56東尾根避難小屋/14:20東尾根登山口/14:57エンド。
(天気) 晴れてはいたが、氷ノ山の上空には雲が広がっていた。登るうちにその雲が氷ノ山を隠すようになった。その雲が山頂に近づくほど少なくなって、山頂が現れてきた。気温は始め13℃ほどあったが、登るほどに下がって、山頂では7℃だった。山頂は強い風もあって、冬並の寒さを感じた。山頂からの視界は、少しうっすらとしている程度だった。下山をするうちに雲は更に減り、東尾根登山口に着く頃には快晴になっていた。気温も16℃まで上がっていた。
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福定親水公園の駐車場に車を止めた 立派なトイレのそばより登山コースに入った 親水公園の橋を渡った
公園内の沢はきれいに護岸されていた 満開のサクラを見た 山道へと入った
また沢そばに下りてきた 左手に小さな滝を見た 沢そばを離れて登りにかかる
すぐに現れた標識は、山頂まで4.5kmだった 布滝が現れた 雄大な滝だった 登山道をジグザグに登って行く
木立は新緑を迎えていた 木立に隠れ気味に見えていたのはのぞき滝だった 布滝を横から眺めた
くの字に曲がった滝は不動の滝だった 上空を見ると、風が強いのか雲の流れは速かった 登山道は傾斜がきつい状態が続いた
その傾斜が緩んだとき、不動堂が現れた ハシゴを伝って沢を越す所があった 木地屋跡の前を通った
木立の風景が優しげだった ブナが増えてきた 登山道に残雪を見るようになった
水場が現れて、パートナーが一口飲んでいる ショウジョウバカマが咲いていた 緩やかな登山道だったが岩がゴロゴロとしていた
残雪が消えた直後なので、ぬかるみが多かった 氷ノ山越の避難小屋が見えてきた 避難小屋には立ち寄らず、すぐに尾根歩きに移った
いつのまにか、山頂はすっかり雲に隠れていた あと2km地点を過ぎる ぬかるみが多かった 尾根のブナ林を歩く
尾根を進むうちに、上空に青空が広がってきた 山頂を隠していた雲が一気に去ろうとしていた 徐々に雪の上を歩くようになった

 雪が途切れると、
 いっそうのぬかる
 みだった

 氷ノ山がすっきり
 と眺められるよう
 になった

 あと1km地点を
 過ぎる

 氷ノ山の山頂を見
 ながら近づいた
尾根から鉢伏山が明るく眺められた 右手から仙谷コースが合流した 前方にコシキ岩が見えている
コシキ岩へと近づいた コシキ岩まで来ると、あと500mだった コシキ岩の巻き道は、地表の現れている所もあった
雪の上で滑らないようにと、慎重に歩いた 山頂が近づいて、遊歩道を歩くようになった 山頂の避難小屋が見えてきた

 山頂に着いた 冷た
 い風が強く吹いてお
 り、外で休んでいる
 人は居なかった

   山頂の一等三角点
   (点名・氷ノ山)
   を見る

 小屋の中で昼食をと
 った後、小屋の外で
 風景を楽しんだ 少
 しうっすらとした視
 界だった

 北から北西にかけて
 を眺める
陣鉢山を大きく見る 扇ノ山を大きく見る 扇ノ山にも残雪が見られた 青ヶ丸と仏ノ尾の並ぶ姿を見る
陰っていた赤倉山が明るく眺められるようになった 鉢伏山から東にかけてを眺める

 南の方向はごくう
 っすらとした視界
 だった

   山頂のクマザサを
   見ると、枯れが始
   まっていた

 南西の空は雲が
 多かった

 下山は東尾根コ
 ースに向かった
雪を踏んで行く 前方に千本杉が見えていた 少し下ったとき、避難小屋を振り返った 地表が現れたので、この先は楽ではと思ったが
千本杉の辺りは冬と変わらぬ佇まいだった 杉林を抜けると、また地表が現れたが 次の千本杉でも雪はたっぷりとあった

 少し下ったとき現れ
 たのは神大ヒュッテ
 だった

   もう雪はほとんど見
   られなくなった
ブナの木を見上げる 今少しで新緑を迎えそう
だった
日陰ではまだ残雪を見た ササの中を歩いて東尾根に近づいた
前方に見えた鉢伏山は、見上げる形になっていた ササを抜け出して東尾根に出た 抜け出した所が一の谷休憩所だった

 東尾根は緩やか
 に続いた

 南東に須留ヶ峰の
 尾根が眺められた
現れた標識には山頂まで2.5kmとあった 漸くハイキング気分で易しく歩けた 東尾根には小さなアップダウンがあった
前方に東尾根避難小屋が見えてきた 避難小屋のそばで小休止とした 小屋の前に立つと、山頂方向が眺められた
コースは二手に分かれたが東尾根登山口に向か
った
階段の道が続いた 次第に新緑が見られるようになった

 下るうちに道は緩
 やかになって、前
 方が開けてきた

    鉢伏山の尾根がす
    っきりと眺められ
    た
東尾根登山口に下りてきた 後は瀞川氷ノ山林道を歩いて親水公園に向かった 氷ノ山国際スキー場の施設の前を通った
林道のそばの斜面でコゴミをちらほら見た 舗装林道として緩やかに続いた ヤブデマリの花を見た
スミレがきれいに咲いていた 福定橋を渡る頃には少々林道歩きに退屈していた 漸く親水公園の駐車場が見えてきた