2024年は11月に入ってこの年三度目の氷ノ山に向かった。二度目は9月に大段ヶ平コースで実施しており、その下山後は瀞川氷ノ山林道を走って親水公園のそばを通った。その親水公園の駐車場に多くの車が止まっているのを見て、久々に親水公園口から登ってみたいと思った。その思いを早速二ヶ月後に実施した次第だった。前日に続いてこの日も快晴。9時過ぎにスタート地点と考えていた親水公園の駐車場に着くと、既に満車状態だった。止めることが出来なかった人は少し手前の福定集落から歩いていた。この日は周回で歩くことを考えており、そこをスタート地点とするのは離れ過ぎているように思えた。そこで下山口となる東尾根コースの登山口近くに駐車することにした。その東尾根登山口に移動すると、止まっている車は無かった。近くにトイレがあり、そのトイレの前にあった駐車スペースに車を止めた。そのため最初は林道歩きでスタートした。国際ロッヂの前を通り、北西へと歩いて親水公園の駐車場へ。林道歩きは30分だった。漸く登山道に入ったときは10時になっていた。前後に人影は無く、パートナーと二人きりの登山道だった。上空の青空は澄んでおり、ひんやりとした空気が快かった。おかげで28曲りの登りは適度に汗をかく感じで登って行けた。登るほどに紅葉は進んで、きれいに色付いた紅葉を楽しみながらの登りとなった。28曲りの登りが終わると登山道は緩やかになり、地蔵堂の前を通った。その先で沢を横切り、再び登山道の傾斜が増してきた。その辺りの自然林はそれまでの紅葉よりもいっそう鮮やかだった。ちょうど見頃と言っても良さそうだった。その紅葉も次第に色褪せて、氷ノ山越に近づく頃には、すっかり見頃を過ぎていた。氷ノ山越の避難小屋に着いたときは、登山口から1時間半が経っていた。急坂が多くあったこともあって、けっこう足はくたびれていた。避難小屋の前で小休止をとると、山頂までは県境尾根歩きだった。前方に氷ノ山を見るようになり、ブナの純林帯を通ることもあった。緩やかな尾根ながらアップダウンもあって、更に足は重くなってきた。仙谷コースとの合流点を過ぎてコシキ岩まで来れば、あと500mとなった。その先より木道、階段と比較的易しい道が続いて山頂に到着した。好天の週末とあってか、山頂はまずまずの賑わいがあった。二ヶ月前に来たときは、山頂近くのトイレが付く休憩小屋は土台だけになっており、これから新しく建て直されようとしていたのだが、その休憩小屋は完成していた。但しトイレは使えるものの、小屋の扉は鍵がかかっており中には入れなかった。休憩は三角点のそばでとることにした。この日特筆すべきことは視界が澄み切っていたことで、大山がくっきりと見えていた。北は日本海が青く眺められ、南に眼を向けるとうっすら淡路島が見えていた。東もごくうっすらと若狭の山並みが望めた。まさに秋晴れだった。ひんやりとした空気も快かった。その山頂で50分ほど休むと、下山は東尾根コースに入った。その東尾根コースに入ったとき、雪を見た。ほぼ氷になっており、数日前に降ったものと思われた。神大ヒュッテまでは大段ヶ平コースと同じで、神大ヒュッテの位置から東へと下った。そのコースは少々歩き難さがあり、登りで既に疲れていた足には厳しかった。それでもほぼ下る一方とあって休まず下りを続けた。標高1000m地点まで下ると、東尾根休憩小屋が現れた。そこからは北西へと下って行く。まだ15時過ぎながら樹林帯は薄暗さがあった。最後はよれよれとなって登山口に下り着いた。もうそこは駐車地点に近いとあって、それだけは良かったと思いながら林道歩きに移った。上空は快晴が続いていた。
(2024/12記) |