函館山は山頂からの展望が全国的に有名で、その山頂まで車道が通じているとあって、観光名所でこそあれ登山対象の山では無いと思っていたのだが、調べてみるとハイキングコースも充実しているようだった。そうなると函館に行く機会があれば、是非登ってみたいと考えていた。
2020年9月の最終週に出かけた北海道山行は道南の山を登るのが目的で、一番は大千軒岳だった。その大千軒岳を快晴の28日に登ると、もう気分的に山行は成功したことになり、後はどの山を登っても良かった。翌29日も朝から快晴だったが、前日の疲れが残っていたことでもあり、この日は観光登山をすることにした。当然目標は函館山だった。1時間とかからず登れそうだったので、ホテルでゆっくり朝食をとると8時20分時過ぎにホテルを離れた。ナビを函館山の西麓、山頂まで続く車道の起点辺りにセットしてレンタカーを走らせると、山麓の駐車場にすんなりと到着した。駐車場のそばが旧道コースの登山口だった。平日だったが早朝登山を楽しむ人は多いようで、20台ほどのスペースはほぼ満車状態になっており、残りのスペースに車を止めた。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。登山道は整備され過ぎているようなことはなく、適度な幅の未舗装路で歩き易さも適度だった。始めに何度か山頂に通じる車道を横切ったが、以後は純粋に自然林の里山道を登る雰囲気となった。その自然林の佇まいは悪くなかった。合目の道標があり、コースの分岐点にも標識があって、地図を必要とせず登って行けた。ちらほら下山の人とすれ違うも、静かな登山だった。その里山の雰囲気が終わったのは七合目の先で、山上のつつじ山駐車場に出るとすっかり観光地の雰囲気となった。そこからは旧道コースを離れて車道歩きで山頂に向かった。ロープウェイの下を通るとき、はや函館市街が一望となった。車道歩きは短く、10分も歩けば山頂展望台のそばに着いた。平日の上に朝の時間帯とあって、展望台を訪れている人は数人しかおらず、自由に山頂展望を楽しめることになった。有名な函館市街の風景だけでなく、津軽海峡の風景や下北半島の風景が快晴の下で楽しめた。その山頂で30分ほど過ごすと、下山は旧道コースの表示に従って、ずっと旧道コースを歩いて駐車地点へと戻って行った。ところで山頂には三等三角点(点名・函館)があり、標高は332.6mだった。地図の最高点は334mとあったので、三角点そばの建物の位置かと思われた。
(2021/10記) |