TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北海道の山 
 
長万部岳    おしゃまんべだけ 972.6m 長万部町・今金町
(北海道)
 
1/2.5万地図 : 二股温泉/大平山
 
【2020年9月】 2020-166(TAJI&HM)
 
   5合目鉱山跡より  2020 / 9

 長万部岳は名前の通り長万部町にあり、町の中心部から見ると北西方向に位置しており、今金町との境界尾根にある。その長万部岳は北海道百名山に選ばれており、二股温泉に近い位置から登山コースがあって、登山時間としては上り2時間半ほどと手頃な山のようだった。その長万部岳を2020年9月の最終日に登ったのは急な思い付きからだった。その週は道南の山を登ろうと函館市をベースにして恵山、大千軒岳、函館山と北海道百名山を楽しんでいた。そして四日目は当初の予定では遊楽部岳としていたのだが、改めて移動時間、登山時間を考え直したところ、どうも無理があるように思われた。そこで急きょ別の山を登ろうと調べ直して選んだのが長万部岳だった。長万部岳登山としてまずは長万部町への移動だが、函館市街からは距離があり、前日に二股温泉までの移動時間をナビで確かめると、一時間半と出た。そこで登山当日の30日は、早朝6時前に函館駅に近いホテルを離れた。国道5号線から道央道へと入り、そして長万部ICで高速道を離れると、再び国道5号線を北へと走った。そして知来交差点で道道842号線に入ると、西へと向かった。二股温泉の近くまで来ると道は二手に分かれて、左手のの道は二股温泉だったが、ネットから得た情報でそこは直進した。すると長万部岳の標識が現れたので、後は標識に従って走るとゲートの前に出た。そのゲートのそばに車を止めて登山開始とした。ネットからの情報ではそこから登山口まで林道歩きで、更に五合目までも林道歩きのようだった。ただゲートに近い林道では難儀な倒木地が何カ所もあるようだった。その情報通りにゲートを通って数分で、最初の倒木地が現れた。トドマツの大木が折り重なるようにして林道を塞いでいた。潜ったり跨いだりして通れる所は林道上を通過したが、それが無理な所は林道脇のチシマザサ帯に分け入って迂回した。その倒木地が何カ所も現れるので登山どころではなかった。林道上に倒木を見なくなり、これから先も無いのではと思えて一安心したときは、登山体力の半分を使ってしまったのではと思った。後はスムーズと言いたいところだったが、林道が水害によって崩壊している所が現れて、そこは沢を徒渉した。徒渉と言っても飛び石伝いで渡れた。それが二カ所あった。林道上にはポールで支持された標識が点々とあり、そこに登山口までの距離が記されていたので、歩く目安になった。漸く登山口に着いたときは、ゲートの位置から50分ほどが経っていた。登山口と言っても以前はそこに山小屋があって登山口の意味はあったようだが、今はその山小屋は無くなっており単なる通過点になっていた。その登山口から先も林道歩きで、緩やかな上り坂となり一合目、二合目と過ぎて行く。林道はもうその役目は終えており草に覆われていた。ただ周囲は優しげな自然林が広がっており、林道の雰囲気は悪くなかった。三合目、四合目と過ぎ、五合目が直前となって開けた所に出た。そこは鉱山跡と呼ばれている所で、二つのベンチが置かれていたが、雪害によるものか倒れていた。そこは展望も良く、漸く長万部岳をすっきりと眺められた。その開けた先で五合目標識が現れると、程なく林道は山道となった。登山道は始めは少しマイナー感があったが、少し進むとスムーズに登れるようになった。その山道に途中から抉れたような所が現れて、そこは石が多くあって少々歩き難かった。8合目まで来ると樹林帯を抜け出ており、周囲に展望が広がってきた。登山道の傾斜が増してきたが、登山道の雰囲気は悪くなかった。そこまで来ると左手前方に山頂が見えており、もう近かった。山頂の北端部へと少し巻く形で近づいて尾根に出ると、山頂は目前となった。山頂は狭い範囲で開けており、「長万部岳」の山名標識が目立っていた。山頂の展望は低木によって良いとは言えなかったので、山名標識に足をかけてその上に上がってみた。展望が開けると思っていたが、その予想以上に展望が広がった。利別岳が間近に見えており、少し離れて見える堂々とした山は狩場山だった。但しその山頂にはガス雲がかかっていた。他には寿都湾も見えており、けっこう展望を楽しめた。また静けさの漂う山頂でもあった。その山頂で20分ほど過ごすと、下山は登ってきた道をひたすら引き返した。急坂さえ慎重に下れば、後は楽だった。五合目そばの展望地まで戻ってきて、そこで改めて休憩とした。上空は午前も午後も変わらずで、雲が少し多いながらも青空の広がる穏やかな空だった。後はずっと林道歩きだった。その林道歩きの中で2回の徒渉があるが、そのごく簡単な徒渉でパートナー足を滑らせてしまい、二日前の大千軒岳と同じく半身を濡らせてしまったのはハプニングだった。最後に倒木地帯が待っていたが、往路でどの程度か分かっていたので、チシマザサ帯には入らず、倒木を跨いだり潜ったりで正面突破をした。結果として往路で感じた難儀さはさほど感じず、ちょっと運動をしたと思える程度で通過した。そしてゲートに戻ってきて、5時間余りの登山を終了した。
(2021/10記)
<登山日> 2020年9月30日 7:55ゲート前スタート/8:20最初の徒渉点/8:48登山口/9:30〜35五合目展望地/10:13八合目/10:39〜57山頂/11:50〜12:05五合目展望地/12:36登山口/12:58最初の徒渉点/13:19ゲートエンド。
(天気) 晴れ。薄晴れ状の部分もあった。樹林帯の気温は18℃で、山頂は20℃だった。風はほとんど無く、穏やかな山頂だった。視界はまずまず良かった。
<< Photo Album 2020/09/30 >>
道道842号線を西へと車を走らせると、前方にどっ
しりとした山が現れた
それが長万部岳のようだった 二股温泉への道に入らず直進すると、長万部岳の登山
口を示す標識が現れた
登山口まで3.1kmだった 登山口へと、ダートの林道となった車道を走った まだ、ちらりと山頂が見えていた

突然、ゲートが現
れて、車はそこま
でだった まだ登
山口まで2kmは
あるように思われ


ゲートそばの駐車
スペースに車を止
めると、登山開始
とした
すぐに倒木地が現れた 事前の調べで規模の大きいこ
とは分かっていたが
予想以上に厳しく、強行突破は無理だった 迂回して
やり過ごした
倒木地は何カ所もあり、漸く越したと思ってもすぐに
次の倒木地が現れたった
林道上に倒木を見なくなるまでに20分はかかること
になった
これでスムーズに歩けること思ったが、次は林道の崩
壊地が現れた
スムーズに歩け出した頃に標識が現れた
登山口まで1kmだった また林道の崩壊地が現れた 林道自体はほぼ平坦で、スムーズに歩けた
まずは登山口を目指した 水の流れが林道を横切っていたが、崩壊地でもなかった 標識は、あと200mだった
林道を塞ぐ形で標識が倒れていた 標識はここが登山口であることを示していたが、単な
る通過点にしか見えなかった
周囲を眺めると、近くに山小屋の残骸が見えた それ
があっての登山口かと思えた
登山口の先から、林道は緩やかな上り坂となった 樹林の風景は悪くなかった ちらりと前方に山頂を見た
1合目標識が現れた 登山口通過から14分だった 振り返ると、近くの尾根が眺められた 緩やか林道はな上り坂で続いた シラカバ林が現れた
2合目は見落としたのか、次に見たのは3合目だった 自然林の中の林道歩きが続く 4合目標識が現れた

木々の間から長万
部岳が見えると、
その姿は大きくな
っていた

前方が開けてきた

長万部岳もすっき
りと眺められた
林道は終点となり、そこに鉱山跡と呼ばれる開けた所が現れた 鉱山跡からは長万部岳から続く尾根も眺められた
鉱山跡には鐘があったが、鳴らせなくなっていた 林道から先は登山道だった そこに5合目を見た 純然たる山道歩きとなった
リンドウの蕾を見た こちらヤマハハコだった 登山道はけっこうマイナー感があった
進むうちに少し歩き易くなってきたが 小石が多くなり、少々歩き難くなった 6合目標識を見た
雰囲気の良い樹林帯を歩いていると思ったのだが また小石の多い所を歩いた 山頂方向に向かうようになった
7合目は見落として、8合目標識を見た シラカバが多く生えている所を通った やや急傾斜をしっかり登った

(←)
後方に展望が現れ


 (→)
  裸地の急斜面をロ
  ープを掴んで登っ
 

山頂部を目指して
急斜面の登りが続
いた

山頂の一角が見え
てきた
9合目標識はササによって隠れ気味だった 山頂の北端に近づいた 尾根に出ることになった

尾根に出ると、山
頂は近かった

山頂が目前になっ


長万部岳の山頂に
着いた

誰もおらず、ひた
すら静かな山頂だ
った
三等三角点(点名・長万部岳)はササに隠れていた 大きな山名標識の前で休憩とした ポールの標識は、ほぼ壊れていた

展望は今一つかと
思ったが、大きな
山名標識の上に上
がると、一気に展
望が広がった

南西から西、北に
かけてを眺めた
上の写真に写るカニカン岳を大きく見る 同じく利別岳を大きく見る 狩場山には少しガスがかかっていた

北西から北にかけ
てを眺めた
上の写真の右手となる北東から南東にかけてを眺めた 前方は噴火湾だった

20分ほどの休憩
を終えて、下山に
移った

往路を戻るのみ

まずは山頂の北端
側へと歩いた
北端側に近づいた 北端側まで来ると、北西に見えたのは大平山だった 振り返って山頂を眺めた
尾根を離れたとき、ダケカンバを見た 急斜面を下っているとき、足下に鉱山跡を見た シラカバの一まで下りてきた
小石の多い所を再び歩いた 七合目を過ぎて緩やかな道となった 目印テープを追って戻った

(←)
5合目標識まで戻
ると、後は林道歩
きだった

 (→)
  この下山時も鉱山
  跡で一休みとした
林道歩きに移った 一度歩いているだけに、気楽に歩いた 樹林の風景を楽しみながら下った
登山口標識の位置に戻ってきた 平坦な林道歩きとなった 再度歩いみてて、雰囲気の良い林道だと思った
森の中を歩く雰囲気を味わった 林道が寸断されている徒渉点の位置に来た 沢の幅が
狭いのでここは無理なく越したのだが
次の徒渉点で、パートナーが足を滑らせて水に浸かっ
てしまった
後は難所の倒木地を越すだけだった その倒木地に来たが、一度経験しているので、さほど
苦労せず通過した
ゲートの位置に戻ってきた