TAJIHM の 兵庫の山めぐり <福島県の山
 
小野岳    おのだけ 1383.4m 下郷町(福島県)
 
1/2.5万地図 : 湯野上
 
【2014年11月】 2014-107(TAJI&HM)
 
   湯野上温泉駅より  2014 / 11

 会津若松市で一日が空く機会が出来たので、近くの山を登ることにした。但し、足が無いので鉄道利用で登れそうな山を探したところ、この小野岳が目に付いた。駅は会津鉄道の湯野上温泉駅で、会津若松駅から30分ほどの距離だった。
 向かったのは2014年11月16日の日曜日。会津地方は雪の季節が始まろうとしており、平地こそ雪は一部の地方に限られていたものの、少し高い山はどの山も既に白くなっていた。小野岳も雪が予想されたため、スパッツだけは用意した。会津若松駅に着いて空を見ると青空が広がっていたので、まずまず天気には恵まれたと思っていたところ、5番線ホームに立って南の空を見ると、そちらはどんよりと曇っており、高い山は雲に隠されていた。少しがっかりした思いで、会津若松駅を8時52分に出る会津田島行きの列車に乗り込んだ。晴れていた空は芦ノ牧温泉駅を過ぎる頃には曇り空になっていた。そして乗ること37分で、湯野上温泉駅に降りた。そこまでの運賃は1030円だったので、どうも会津鉄道はけっこう割高な運賃体系のようだった。ほかに10人近くの人が降りたが、その人たちは連絡バスで大内宿に向かう人だった。登山をしそうな人は他に見なかった。空はすっかり曇り空で、霧粒ほどの雨がときおり降りかかった。駅前通りを歩いて国道121号線に通じる道に出ると、北の方向に山頂をガスに隠された山が近くに見えていた。どうやらそれが小野岳のようだった。ガス雲が無ければ端正な姿だろうにと思えて、少し残念だった。その小野岳を今少しすっきり眺めようと、通りを反対方向に歩いたところ、そばを流れる阿賀川に夫婦岩を見た。その辺りから小野岳を眺めた後、小野岳に向かって歩き始めた。数軒の温泉宿を通り過ぎると線路を越すことになり、国道121号線に合流した。そして湯野上橋を渡った先で、左手に大内宿に通じる県道329号線が分かれた。その県道からもすぐに右手に小野観音堂への道が分かれた。そちらが小野岳に通じる道だった。立派な舗装路なので、観音堂への道としては立派過ぎると思っていると、少し登った所は小野集落で、数件の民家が並んでいた。舗装路から分かれて石段があり、それを登った先が観音堂の境内だった。観音堂の前は落ち葉が地表を隠していた。その左手より小野岳の登山コースが始まっていたが、登山口とされる所はまだ先で、もう山道と呼んでも良さそうな小径を歩き出した。緩やかに西の方向へと歩くが、途中からはほぼ平坦となってきた。その小径は前日の雨で濡れていた。観音堂から10分ほど歩くと、登山口の標識が現れた。そこからは山裾道を離れて、小野岳に向かって登って行くことになった。その後はただ標識と目印に従って登って行くだけなので、ハイキングの様子は下の写真帳を見ていただきたい。山裾道をを離れると、程なく植林地の中を登るようになった。その植林地の登りも中腹までには終わり、再び自然林の中を登るようになった。そして少しずつ雪が見られるようになった。その雪が地表を隠すようになってくると、トレースの付いていることが分かった。どうやら何人かが先に登ったようだった。おかげで雪を踏み固めながら歩く必要は無く、けっこう楽な登りだった。ただ雪に滑らないように注意するだけだった。次第に辺りにササが見られるようになると、雪は20センチほどになってきた。そこでスパッツを付けることにした。おかげで歩度を落とすことなく登って行けた。残念だったのはこのコースには展望が無いことで、葉を落とした木立の間から眺めるにとどまった。それも標高で1300mに近づいてくると、辺りにうっすらとガスが漂うようになったため、その展望も得られなくなった。ただトレースを追って歩くだけだった。ガスの恩恵もあり、ガスのおかげで木立は少ないながらも霧氷を付けており、霧氷風景を見ながらの登りだった。もう尾根は緩やかになっており、緩い下り坂さえあった。その下りの先で緩やかな登りとなり、前方が開けたと思ったら、そこが山頂だった。小さな祠があり、小野嶽明神の説明板が立っていた。すっかり白い山頂で、積雪は40センチ近くなった。そのためどこに三角点があるのか全く分からなかった。周囲を見渡すと、木立の無い所もあったので、展望の良さそうな山頂と思えたが、ガスのため何も見えなかった。人影も無く、ただ近くの木立を眺めるだけだった。それでも山頂に立てたことで充実感が持てて、気分としては悪くなかった。山頂から先、大内宿へと向かうコースにもトレースが付いていたので、そのまま大内宿へと下ろうかとの考えも浮かんだが、大内宿から戻って来るのが面倒に思えて、下山はすんなりと往路を戻ることにした。下山途中では雲が切れて陽射しの漏れることがあったが、それも長く続かず、また曇り空に戻ってしまった。そして小野観音堂に戻ってきたときは、中腹までガスが下りてきていた。再び湯野上温泉駅に戻って来ると、後は下り列車を待つだけだったが、このとき駅舎の隣で足湯の出来ることが分かった。おかげで10分ほどだけだったが暖かい湯に足を浸して、少しは疲れを取ることが出来た。その頃には小野岳を隠していたガスは減っており、山頂を少し隠すだけになっていた。登り易い山なので、機会があれば視界の良い日に、今度は大内宿側から登ってみたいものだと思った。
(2014/12記)(2020/12改訂)                              
<登山日> 2014年11月16日 9:42湯野上温泉駅スタート/10:04小野観音堂/10:16登山口/12:12〜24山頂/13:42登山口/14:00〜12小野観音堂/14:33湯野上温泉駅エンド。
(天気) 曇り空。駅前の気温は5℃だった。麓に雪は無かったが、中腹から雪が現れて、山頂では30〜40cmほど積もっていた。山頂近くからガス帯に入った。山頂はガスに包まれているとあって、展望は全く無かった。気温は尾根の途中では0℃まで下がったが、山頂は1℃だった。風はほとんど無かった。下山を終えても、曇り空は変わらなかった。
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会津若松駅の前に立つと、上空は青空だった 
晴れの登山を期待したが
駅に入って小野岳の方向となる南の空を見ると
すっかり曇り空だった
会津鉄道のホームに近づく 左側の電車が8時
52分発の会津田島行きのディーゼルカーだった
 
湯野上温泉駅は9時29分着だった 上空は曇
り空で、ときおり霧粒も落ちてきた
駅前の商店を横目に温泉街を抜ける道に向かっ
通りに出ると、すぐには小野岳に向かわず、反
対側へと歩いた
そばを流れる阿賀川を見ると、夫婦岩が眺めら
れた
通りから北を見ると、小野岳が眺められたが、
山頂はガス雲に隠されていた
引き返す形で小野岳に向かった 中腹から上は
雪のようだった 温泉街を抜けて行く
線路を越えたとき、見事に色付いたイチョウを
見た
国道121号線を北へと歩くと、大内宿への道
が分かれることになった
その大内宿への道に入ると、すぐに小野観音堂
への道が左手に分かれた
 車道を登り始める
 と南東に見えてき
 たのは又見山だっ
 た

   北東方向に見えて
   きたのは大戸岳だ
   ったが、すっかり
   雲に隠されていた
道そばに石仏を見る 前方に見えてきたのは小野集落だった 小野観音堂と登山口を示す標識が現れた
車道を離れて観音堂への石段を登った 小野観音堂の前は落ち葉が積もっていた 観音堂の左手から小野岳への山道が始まっていた
緩やかな道で、西の方向へと歩いた 登山口はまだ先だった 落ち葉の量が道を隠していた
観音道から10分少々で登山口に着いた 始めは植林地の中を登った 植林地が終わって自然林の中を登って行く
うっすらと雪を見るようになった 雪が少しずつ増えてきた 雪が増えて登山道にトレースのあることが分かった
雪面にカエデの落ち葉を見た 展望は悪く、木々の隙間から見るだけだった 雪を付けた木を見るようになった

 雪が増えると、サ
 サが増えてきた

 ガス帯に入ったよう
 で、うっすらとガス
 が漂いだした
霧氷が見られるようになった トレースがあったので、歩くのは楽だった ササの中を通って行く
大きな木が増えてきた ガスの中を山頂へと近づいた 枝先に霧氷を付けた木々を見上げた

 小野岳の山頂に
 着いた ガスで
 展望は塞がれて
 いた

  小野嶽明神の祠を
  見る
山名標識を見る 周囲を見るも、木々がうっすら見えるだけだった 手早く昼食を済ませると、下山は往路を引き返した
霧氷を付けた木立を見上げる コースには所々で標識が付けられていた ダケカンバを多く見た
陽射しが現れそうになっても、すぐに曇り空に
戻った
残った紅葉を見る 木々の間から阿賀川流域を見る
雪が消える所まで戻ってきた 落ち葉が地表を覆っている所を通る 登山口まで下りてきた

 小野観音堂に帰って
 きた 紅葉は少し過
 ぎた感じながらも、
 雰囲気は悪くなかっ
 た

   イチョウの葉が積も
   っている所を見る
観音堂の前からは南に展望が広がっていた 又見山の右手を見る 南の尾根も雲に隠されていた
阿賀川に架かるアーチ橋を見る 背後は湯野上
温泉だった
小野観音堂を後にする 車道を戻るとき、国道118号の方向を見る まだ
紅葉が残っていた
車道を下るうちに湯野上温泉が近くなってきた 大戸岳の雲は減っていた 湯野上温泉駅に戻ってきて、ハイキングを終了した
湯野上温泉駅のそばには足湯があった 列車が
来るまでの間、足の疲れをとった
ホームの端に立って小野岳を眺めた 山頂を隠
すガスは減っていた
14時49分発の会津若松行き列車が入ってきた