TAJIHM の 兵庫の山めぐり <福島県の山 
 
磐梯山    ばんだいさん 1816.2m 磐梯町・猪苗代町
(福島県)
 
1/2.5万地図 : 磐梯山
 
【2003年10月】 2003-77(TAJI&HM)
 
   磐梯吾妻スカイラインより  2003 / 10

 2003年の秋は東北の秋山を楽しみたくなった。、快晴の下で楽しもうと週末を待ちきれず晴天特異日の10月10日を中心に山旅をプランした。そのスタートとして磐梯山を選んだ。10月8日の夕方に会社から戻るとそのまま出発した。夜を徹して名神から北陸道、磐越道を走ると翌朝の7時前には、磐梯河東ICを下りることが出来た。(但し、途中で4時間ほどの仮眠はとってはいたたが。)磐越道ではほぼ霧の中を走行していたのだが、磐梯河東ICが近づく頃より霧は晴れて、朝の光に包まれた磐梯山が現れた。空は抜けるような青空だった。磐梯山の登山コースとしては、最も早く登れるの峠にある八方台からのコースを選んでいたのだが、磐梯山ゴールドラインの入口を見落として猪苗代町まで走ってしまった。それでも8時前には登山口に着くことが出来た。既に数十台の車が駐車しており、四国からの団体バスまで停まっていた。快晴の空の下、早速登山を開始した。ピーンと張りつめた冷気が快かった。始めは車も通れると思えるほどの幅広の道が続いていた。周囲は黄色く色づき始めたブナを主体とした自然林で、人工林は全く見られなかった。何とも気軽なハイキング気分で歩いて行く。程なく着いた中ノ湯より漸く山道らしくなった。登るほどに紅葉も深まってきた。道も傾斜を増してきたが、さほど厳しくも無かった。やや冷たさのある空気がむしろ快く、快調に登って行けた。少し早足気味に登っていたため、団体もさっと追い抜いた。休憩をとる必要もないままに登って行くと、もう弘法清水小屋前に着いた。そこを過ぎると木々は低くなって展望も一段と良くなったが、とにかく山頂が一番の展望地とされていたので、ひたすら山頂を目指した。足の進むままに登って行くと、一度数分立ち休憩をとったのみで磐梯山の山頂に立つことが出来た。着いたときは結構強い風が吹いており、汗も一度に引く感じとなって防寒着を着込んだが、そこには期待通りの素晴らしい展望が広がっていた。南に見える猪苗代湖はもとより、北に広がる吾妻山から安達太良山にかける尾根、そしてその中に点々と散らばる湖沼群は初めて見る者にとっては、目を見張らせる光景だった。寒さも忘れて魅入ってしまった。ひとしきりその風景に目を楽しませていたが、その姿が明治21年とさほど古くない火山活動によって出来たことに思いをはせると、自然の移り変わりが早いことにも驚く思いだった。山頂で数十分佇んでいると、冷たい風は徐々に弱まり、何とも和やかな雰囲気に変わってきた。そのまま昼どきまでのんびりと過ごしたい思いとなったが、せっかく東北まで来ていたので、午後は別の山にも登りたくなり山頂に未練を残しながら下山に移った。往路と同じコースでの下山としたが、その復路は裏磐梯の紅葉を愛でながらの下りで、同じ道ながら紅葉と裏磐梯の湖沼風景を楽しむと言う贅沢なハイキング気分を味わえた。なお下山では100人以上は居たのではと思える高校生の集団登山と出会うことがあった。
 ところで、この磐梯山はなかなか目立つ山だった。磐越道で近づいた時から、一目で磐梯山と分かった。吾妻山に登っても、安達太良山に登ってもしかりで、麓からもその鋭く尖った姿はよく見えていた。そして見る方角によって、様々な姿を見せてくれた。表磐梯からは単独の独立峰に見え、裏磐梯から見ると、櫛ヶ峰と双耳峰に姿を変えた。また吾妻山から見ると赤埴山を連れ添って、親子のようにも見えていた。そしてどの方角からにしろ、磐梯山そのものは、均整のとれた美しい姿をしており、南東北の名峰であることを納得させられた。
(2003/10記)(2023/10写真改訂)
<登山日> 2003年10月9日 8:00八方台登山口スタート/9:23〜10:10山頂/10:30弘法清水小屋/11:35八方台登山口エンド。
(天気) 雲一つ無い快晴の空だった。朝の気温は6℃と冷え込んでいた。山頂までは樹林帯の登りで風はほとんど受けなかったが、山頂では肌を刺す冷たい風が強く吹いていた。その風も山頂で休むうちに弱まってきた。視界は良く澄んでいたが、北の空は雲が広がっており、山並みを隠していた。下山中は気温も上がって、快晴の天気を楽しめた。
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この日は快晴 磐梯河東ICを下りて磐梯山ゴールドラインに向かっているとき、磐梯山を見る 八方台登山口からのコースを歩いて行く 中ノ湯が近づくと、快晴の空の下に磐梯山の山頂が望まれた 1時間半とかからず磐梯山の山頂に立った 桧原湖の方向を眺める

北西方向に見えて
いたのは飯豊連峰
だった

飯豊連峰を少し大
きく見る

北東方向を眺めた

そちらは吾妻連峰
が目立っていた

東連峰を大きく見


(←)
桧原湖を大きく見


 (→)
  安達太良山は見え
  ていたが、その左
  手は雲がかかって
  いた

南を見ると猪苗代
湖が大きかった

山頂を離れて往路
を戻っているとき
紅葉の山肌を見る

紅葉の所を大きく
見る
すっかり明るい登山道を戻って行く 中ノ湯まで下りてきて、山頂を振り返った 紅葉の進んだ自然林の中を戻った