前日は北岳山荘を早朝に発ち、北岳経由で広河原に下山していた。そして甲府市内のホテルで一泊していた。当初の予定ではこの日は甲府市に近い山を登る予定にしていたのだが、甲府一帯は高温が続いており、また前日の登山の疲れも残っていたことでもあったので、この日は予定を変更して気楽な高原ハイキングを楽しむことにした。そこで15年ぶりに霧ヶ峰高原を歩くことにした。ホテルを出ると甲府昭和ICから諏訪ICまで中央道を走って移動した。ビーナスラインを走って車山肩の駐車場に着いたのは9時半のこと。広い駐車場はほぼ満車状態で、観光バスも数台止まっていた。駐車場を離れてコロボックルヒュッテ前の広場に出てみると、そこに小学生の大集団を見た。どうやら学校登山として車山を目指しているようだった。霧ヶ峰ハイキングはその集団の切れ目に入って、車山登山から開始した。そのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。小学生集団はガイド付きとあって、ポイントポイントでガイドの説明があったので、登山道の途中で追い抜くことになった。集団から離れると一気に静かになって、ハイカーを前後にちらほら見るだけになった。そして駐車場から44分で車山の山頂に到着した。車山は東面側からリフトで頂上近くまで来られるので、山頂はほぼ観光客の世界だった。その観光客に混じって展望台からの好展望を楽しんだ。前日までとは違って高峰群にはガス雲がかかっていたが、八ヶ岳、南アルプス、中央アルプスなど、十分に山頂からの展望を楽しめた。車山の山頂を後にすると、後は静かな霧ヶ峰ハイキングだった。階段の遊歩道を北の方向に降りて行くと、蝶々深山への道が左手に分かれた。そこからが霧ヶ峰ハイキングの核心部だった。前方は青々とした丘の広がる風景となり、易しげな遊歩道がその中に続いていた。左手に見るのは先ほど立っていた車山だった。次の丘が蝶々深山で、丘の上は広々としており、休むには良い所だった。昼になっていたことでもあり、そこで昼休憩とした。この日は丘のハイキングを楽しめたら良かったので、霧ヶ峰を広く歩く気は無く、休憩後に物見岩がある1782m地点まで歩くと、そこからは引き返して沢渡に向かえる道に入った。その小径は1792mピークを越すことになり、1792mピークは草原のピークだった。ピークを越すと沢渡まで長い下り坂だった。標高差にして130mほど下って沢渡に着くと、そこに数台の車を見た。沢渡からもハイキングを開始出来るようだった。そこはビーナスラインから分かれた枝道が来ており、その車道を東へと歩くと車山肩の標識を見つけた。後はそこから始まる小径を歩くだけだったが、今度は長い上り坂だった。標高差にして160mの登りで、途中から陽射しを受けながらとなり、大汗をかいてコロボックルヒュッテのそばに出てきた。時間は13時半で、観光客で賑わっていた。予定通り霧ヶ峰高原の散策を楽しめたことに満足して、駐車場へと下りて行った。
(2021/10記) |