TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北アルプスの山 
 
燕岳    つばくろだけ 2763.0m
安曇野市・大町市(長野県)
 
1/2.5万地図 : 槍ヶ岳
 
【2023年9月】 2023-156(TAJI&HM)
 
   燕山荘より  2023 / 9

 北アルプスの人気コースに燕岳登山があるが、人の多さを考えると生きたいものの実行にはなかなか移さなかった。その燕岳をはっきり意識するようになったのは、2021年夏の大怪我後のことで、いつか怪我を気にせず歩けるようになったときは燕岳を登ってみようと思うようになった。但し怪我から一年経っても漸く痛みが薄らぐ程度の回復の遅さだったため、2022年の夏は見送ることになった。そして2023年の夏となった。足はまずまずしっかり歩けるようにはなっていたが、天気と休暇を両天秤にかけるうちに8月が終わりに近づこうとしていた。その8月も下旬に入ったとき、急に4連休がとれることになった。天気を見ると長野県は快晴の予想だった。そして燕山荘の予約を見ると週末は満室だったが、金曜日は若干の空きがあった。決断は早く、すぐに燕山荘に金曜日の予約を入れた。スケジュールとしては単に燕岳のみのピストンを考えていたが、余裕を持て行動したく前泊、後泊をすることにした。
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(8月31日) 自宅を離れたのは10時前。姫路の空は快晴だった。山陽道、新名神道、名神道と走って大津ICまで来ると、一宮IC辺りは工事渋滞のようだった。そこでその先は遠回りで移動することにした。新名神道、伊勢湾岸道、東海環状道と走って土岐JCTで中央道に合流した。大回りだったが時間的には予定通りで、16時過ぎには長野道の安曇野ICを下りることが出来た。安曇野の空も良く晴れており、北アルプスの山並みがくっきりと眺められた。この日はJR穂高駅に近いホテルで宿泊とした。
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(9月1日) ホテルでゆっくり朝食をとり、8時前にチェックアウトをした。そしてJR穂高駅に近い無料の駐車場に車を止めた。朝の空は雲は多いものの晴れとは呼べそうで、その雲も山並みを隠すことは無かった。駅まで数分で着くと、駅前のバス停で8時25分発の中房温泉行きのバスに乗り込んだ。中房温泉まで約1時間、料金は1500円だった。終点のバス停で降車すると、登山口までは数十メートルの距離だった。登山口に入ったのは9時半過ぎのこと。メジャーコースでもあるので、そこからの登山の様子は下の写真帳をご覧いただきたい。有り難かったのは気温が24℃ほどと低めだったことで、しかもさっぱりとした空気感だった。おかげで蒸し暑さを感じることは全く無かった。登山道は急坂もあり易しく登れる言えなかったが、マイペースでゆったりと登ることが出来た。下山者とすれ違いはあったが、前日は木曜日とあって登山者は多いとは感じなかった。コースにはほぼ500メートル置きに休憩ポイントがありその都度小休止をとったので、息が上がるようなことは無かった。登るほどに上空の雲は減って青空が増えてきた。近くの尾根が見えることがあり、くっきりと眺められた。合戦小屋に着いたのは12時過ぎ。すっかり快晴の空だった。合戦小屋を過ぎると緩やかに歩くことが多くなり、また前方に燕山荘を見るようになった。その右手には燕岳も見えていた。燕山荘に着いたのは合戦小屋から1時間で、登山口からなら4時間と、休憩時間込みでほぼコースタイムで登ってきたようだった。燕山荘は北アルプスが広く眺められる好立地に建っており、どの山にもガスはかかっておらず午後も快晴が期待出来そうだった。まずは燕山荘の受付を済ませてザックを降ろした。部屋は二人ずつに仕切られており、パートナーと個室にいる感じになれたのは良かった。天気が悪ければ燕岳を登るのは翌日と考えていたのだが、快晴の空を見て数分の休憩だけですぐに燕岳へと向かった。燕岳はすっきりと全姿を見せており、距離は1kmほどだった。距離が短い上に大展望を楽しめながら歩けるとあって、人気の出る理由が良く分かった。サブザックに換えていたので足取りはいたって軽かった。前後に登山者を見るものの多いとは言えず、すれ違いも少ないためスムーズに進めた。但し燕岳は花崗岩質のため滑り易く、足下に注意が必要だった。山頂が近づくほどに奇岩風景が楽しめた。そして予定通り30分ほどで山頂到着となった。その燕岳の山頂は意外と狭く10人も立てば窮屈になりそうだったが、先着者は数人だったのでのんびりと山頂の大展望を楽しむことが出来た。先着者はすぐに山頂を離れ、後から着く人も長居をしなかったためもあり、山頂では20分ほど過ごしていた。燕山荘に戻るとすぐには小屋に入らず、今少し展望とさっぱりとした空気感を燕山荘の前で楽しんだ。この日の夕食は16時半にとったので、食後に夕焼け空を楽しめることになったが、さすがに雲が出てきて赤い夕陽を見ることは出来なかった。それでも夜は部屋の窓から満月に近い月が昇るのを楽しめた。
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(9月2日) 目覚めたのは4時過ぎ。前日に燕岳を登っており、この日は改めて燕岳を登ることはせず真っ直ぐ下山することにした。予定のバスは中房温泉12時半発としたので、7時過ぎに燕山荘を離れても間に合いそうだった。そこで少し明るくなってきたとき燕山荘の前に出て御来光を拝むことにした。この日も快晴で、上空に雲は全く見られなかった。周囲の山並みもくっきりと姿を現していた。気温は低過ぎることは無く、ヤッケを着てちょうど良い感じだった。日の出は5時15分。うっすらと雲に隠されながらも朝日を眺めることが出来たのは良かった。小屋に戻ると朝食をすぐにとれることになり、6時を少し過ぎた時間に朝食を終えることが出来た。予定では7時半に小屋を離れることにしていたのだが、ぼーっとしているのも何なので予定より少し早かったが6時50分に下山開始とした。下山は楽と言えば楽だったが、下り出すとはや登って来る人とすれ違うようになった。以後は数分と開けずにすれ違うことになった。その感じで合戦小屋に着いて一休みとした。合戦小屋を離れるとすれ違う人は更に増え、ときに数十人の団体とすれ違ったのでこの日の登山者は多いようだった。それでもマナーの悪い登山者は全くおらず、すれ違いに長く足を止めるようなことは無かった。おかげでけっこうスムーズな下りと言えた。その下るうちに上空の雲は少しずつ増えて、薄晴れから薄曇りへと変わってきた。前日と同様にほぼ暑さを感じずに下れた。中間地点を過ぎるとすれ違う登山者はぐんと減って、ほぼマイペースとなった。そして10時45分に中房温泉に戻って来た。10時45分発のバスにも十分間に合う時間だった。そうなると昼前にはJR穂高駅に戻れることになり、午後がフリーになりそうだった。その午後をどうするかと思案を巡らせていたとき、別の山を登ろうとの考えが浮かんできた。そこでバスが出るまでの時間は中房温泉に入るようなことはせず、ひたすら体を休めることに専念した。
(2023/9記)
<登山日> 2023年9月1日 8:25JR穂高駅発/9:25中房温泉バス停着。//9:33中房温泉登山口スタート/10:59第三ベンチ(燕山荘との中間地点)/12:07〜24合戦小屋/13:27燕山荘着。//13:50燕山荘スタート/14:23〜43燕岳/15:16燕山荘エンド。
(天気) スタート時の空は晴れてはいたが雲は多かった。尾根の気温は24℃ほどで、涼しい中を登った。登るほどに上空は青空が広がって快晴となった。昼を回っても快晴は続いた。燕岳山頂の気温は23℃。風は涼しく、ひたすら爽やかだった。視界は十分に澄んでいた。夕方となっても周囲の山並みはくっきりと見えていた。
<登山日> 2023年9月2日 6:50燕山荘スタート/7:29合戦小屋/8:16第三ベンチ/9:45中房温泉登山口エンド。//10:45中房温泉バス停発/11:50JR穂高駅着。
(天気) 快晴で朝を迎える。早朝は少し風が強かったが、次第に収まってきた。早朝の気温は14℃、出発時は16℃、合戦小屋では20℃だった。視界は良く澄んでいた。下るうちに雲が増えてきた。登山口に戻ると上空は薄晴れになっていた。気温は27℃まで上がっていた。
<< Photo Album 2023/08/31 >>
この日は移動日だった 午後4時過ぎに安曇野市内に入ると、北アルプスがくっきりと眺められた

<< Photo Album 2023/09/01 >>

快晴で朝を迎えた

ホテルの窓から有
明山がくっきりと
見えていた

左の写真の右手を
見ると、鹿島槍ヶ
岳も望まれた
JR穂高駅前で8時25分発のバスを待った 目的地は中房温泉だった 中房温泉まで約1時間かかった バス停から中房温泉まで僅かな距離だった 上空を見ると晴れてはいたが雲は多かった
登山口標識を見る 登山道に入った 標識は親切だった
前方に登山者を見る やや急坂の登山道だったが、良く整備されていた 自然な感じで歩ける所も多かった
第一ベンチに着いた 登山口から1kmだった 尾根道は緩やかになっていた 登山道のそばにケーブル軌道を見た
第二ベンチに着いた 登山口から1.7kmだった シラビソの中を登る 展望が現れた 上空の雲は減っていた
易しい階段を登る 第三ベンチに着いた 登山口から2.7km、登山口から燕山荘までの中間地点だった 南東に展望が現れて、八ヶ岳が望めた すっかり快晴の空だった 
富士見ベンチに着いた 登山口から3.1km、燕山荘まで2.4kmだった 登山道は花崗岩質になってきた 合戦小屋まで10分の標識を見る その先に5分の標識もあった

(←)
合戦小屋に着いた

 (→)
  別の角度から合戦
  小屋を見る 燕山
  荘まで1.7km
  だった
合戦小屋は少し展望があり、浅間山が眺められた 合戦小屋での休憩を終えて、燕山荘へと向かう 緩やかな尾根道だった
(←)
大天井が現れると
その右手に槍ヶ岳
がちらりと見えた

 (→)
  休憩ポイントが現
  れると、そこに三
  等三角点(点名・
  濁沢)を見た
東から南東にかけてが広く眺められた 休憩ポイントから燕山荘まで1.3kmだった
ダケカンバの並ぶそばを通った 木々の隙間から見えたのは燕岳山頂だった 高い木が減ってきた
北に見えていたのは東沢岳から派生した尾根だった 前方に燕山荘を見る
燕岳の右手も見えてきた クサリを掴む所があった 燕山荘が近くなってきた
槍ヶ岳がはっきり見えるようになった 北は餓鬼岳が良く見えた 最後は階段を登ることになった
燕山荘を間近に見るようになった テント場のそばを通った 燕山荘へと最後の階段を登る 上空は快晴だった

燕山荘に着いたの
は13時半前

中房温泉から約4
時間かかっての到
着だった すぐに
受付を済ませた

山荘内は二人ずつ
に仕切られており
パートナーと二人
して部屋を確保す
ることになった
快晴の空を見て、すぐに燕岳に向かうことにした 小屋の外に出ると、槍ヶ岳がくっきりと眺められた 燕岳を目指してスタートする 燕岳もくっきりと見えていた  燕岳まで1km、40mほど下って100mほど登り返すだけだった
振り返って燕山荘を見る 尾根筋から少し離れた所を歩いて行く ハイマツ帯を横切ることになった
燕岳が近づいてくる 奇岩を見るようになった 何度かハイマツ帯を横切った
巨岩群の中を歩いて行く 燕岳への登りにかかった 標識に従って登って行く
北燕岳への小径が分岐した 奇岩の中を歩いて山頂に近づいた 山頂の真下に着いた 山頂には数人が立っていた

山頂に着いて二等
三角点(点名・燕
岳)を見た

山頂に立って燕山
荘の方向を眺めた

燕岳山頂は素晴ら
しい展望地だった

南東から南西にか
けてを眺めた

上の写真に写る南
アルプスを大きく
見る
常念岳を大きく見る 北アルプスの核心部を大きく見る

南から西にかけて
を眺めた

(←)
大天井岳へと通じ
る尾根が眺められ


 (→)
  笠ヶ岳は山頂をち
  らりと見せるだけ
  だった

西から北にかけて
を眺めた

西向かいの尾根を
眺める
北の方向を少し大きく見る 針ノ木岳が堂々としていた 北燕岳の背後は剱岳だった

(←)
北から北東にか
けてを眺めた

 (→)
  餓鬼岳を大きく
  見る
餓鬼岳の右手後方の山並みを大きく見る 展望を楽しむと下山に移った
急坂は無いため足下の滑り易さに注意するだけだった めがね岩を見る 途中で山頂を振り返った
足下に有明山を見る 萎みかけてはいたが、まだコマクサが咲いていた 奇岩のそばを通って行く
登山道は散歩の人もいて賑わってきた 燕山荘が間近になった 燕山荘に着いて山頂を見ると、大勢の人が立っていた

燕山荘の前からは
烏帽子岳がはっき
り眺められた

夕食を終えると、
燕山荘の前に出て
夕焼けを待つこと
にした

外に出ている人は
多かった

富士山がはっきり
眺められた

後立山連峰の雲が
消えていた

夕陽はワリモ岳の
右手に沈む予定だ
ったが、そちらは
雲が厚く赤くなら
なかった

赤みを帯びたのは
槍穂高の方向だっ

陽が沈んだ後に、槍ヶ岳の右手が赤くなった 小屋に戻ると、部屋の窓から町の灯りが望めた 月齢16の月が昇ってきた

<< Photo Album 2023/09/02 >>

小屋の外に出たの
は4時半過ぎ

次第に東の空が赤
くなってきた

浅間山の辺りが赤
みを増してきた
北東方向、火打妙高の空を眺めた 日の出は浅間山の左手、四阿山の右手だった 御来光を眺める
周囲の山並みも明るくなってきた 左の写真に写る奥穂高岳を大きく見る
双六岳の方向を眺めた 水晶岳を見る
大天井岳を大きく見ると、大天荘も見えていた 朝の燕岳を眺める 燕山荘の南側に立って南東の空を眺める
燕山荘の南側からは南アルプスの主脈が一望出来た

燕山荘を南側から
眺めた

朝食を終えて燕山
荘を出てきたのは
6時45分

少し雲が出てきた

前日に登ってきた
登山道を戻って行


ヤマハハコがよく
咲いていた
上の写真に写る浅間山の方向を大きく見る 下る途中で燕山荘を振り返った
三角点が置かれた休憩ポイントまで下りてきた 合戦小屋は賑わっていた 淡々と下って行く
中間地点の第三ベンチまで下りてきた 何度もすれ違いがあるので、歩度は上がらなかった 笹の道を下って行く
第一ベンチまで下りてきた あと1kmだった 第一ベンチで道祖神を見る 登山口まで、あと500mとなった
カラマツ林を見る 中房温泉の屋根が見えてきた 中房温泉の登山口に戻ってきた