この日は「富士山を眺める山」の山行四日目。帰宅する日ではあったが、易しい山を一つ登ってから帰ることにした。その易しい山として相応しいのが浜石岳で、JR由比駅からスタートするロングコースもあったが、山頂近くまで車道が通じており、駐車場もあるようだった。そこで駐車場からのコースを楽しむことにした。この日も快晴だったが、富士山には朝から雲がかかり始めていた。富士市内のホテルを離れたのは8時半過ぎ。浜石岳は近い距離にあり、ナビに従うと高速道を使わず国道1号線で近づくことになった。国道1号線を由比駅の先で離れると、由比町の細い車道を走って林道に入った。林道は途中からは車一台分の道幅となったが、対向車は無くスムーズに進めた。その林道では駅から歩き始めたと思われるハイカーを何人も追い抜いた。広い駐車場に着くと、数台の車を見るだけだったので、余裕で駐車出来た。まだ車道は続いており、車道歩きでスタートした。その車道歩きを山頂近くまでするものと思っていたのだが、車道をショートカットする形で登山道が付いていた。当然登山道を歩くと、一度車道に出るも、横切って登山道の続きに入った。自然な山道を歩けるのはやはり良いもので、ごく気楽な登りでもあった。また車道と交差することになり、その車道の先に電波塔が見えていた。車道には鎖が張られており、その手前に駐車している車を見た。登山道の続きに入ると二つの鐘が現れて、そこから僅かな距離で山頂に着いた。駐車場から30分での到着だったので、やはりごく易しい山と言えそうだった。山頂は広々とした芝生広場になっており、中央に二等三角点(点名・浜石岳)が目立っていた。それにしても山頂は聞きしに勝る素晴らしい展望地だった。当然富士山は見えており、南東から南西へは伊豆半島と駿河湾が視野いっぱいに広がっていた。西には安倍東山稜も一望だった。冷たい風を受けながらも、この展望を澄んだ視界の下で楽しんだ。少し残念だったのは富士山の山頂が雲に隠されていたことだったが、それもさほど気にならなかった。浜石岳から縦走路が始まっていたが、そちらには入らことはせず、山頂で30分ほど過ごすと、下山はすんなりと往路コースを戻った。駐車場に戻ってきたのは11時前。まだ正午まで1時間あった。後は帰宅に向かうのみ。新東名を新清水ICから入って、新東名、伊勢湾岸道、新名神、名神、山陽道とひたすら走ると、17時前には自宅に到着出来ることになった。
(2025/1記) |