TAJIHM の 兵庫の山めぐり <三重県の山
 
局ヶ岳    つぼねがだけ 1028.7m 松阪市(三重県)
 
1/2.5万地図 : 宮前
 
【2012年4月】 2012-37(TAJI&HM)
 
   飯南町有間野より  2012 / 4

 三重県の中部に位置する局ヶ岳は関西百名山に選ばれおり、周囲から良く目立つ山で遠くは大台ヶ原からも眺めたことがあった。その端正な姿に一度は登ってみたいと思っていたのだが、それを実行したのは2012年のゴールデンウィーク初日となる4月28日のことだった。
 この日は快晴になるとの天気予報で計画したのだが、その通りで、朝の空に雲はほとんど見られなかった。自宅は6時前に離れた。山陽道、中国道、近畿道、西名阪道と走ったが、渋滞に遭うこともなく名阪国道に入った。名阪国道を針ICで離れると、後は国道369号線、国道368号線と走り、高見トンネルを通って三重県に入った。局ヶ岳には北コースと南コースがあるが、ごく一般的な南面側の局ヶ岳神社から始まるコースを登ろうと考えていた。初めての山は分かり易いコースで登ろうとの考えからだった。三重県の空も快晴だった。10時前に局ヶ岳神社の駐車場に着くと、車はまだ2台ほどしか止まっていなかった。この日は朝から気温が高く、既に23℃になっていた。少し暑さを感じながら歩き出した。車道は林道となってまだ続いており、それを歩いて行くと標識が現れて、二つのコースが示されていた。右に向かえば旧道コースで、左に向かえば新道コースだった。旧道コースに向かう。また標識が現れるだろうと歩いていると、すぐに作業道が左に分かれた。そこには標識は無く、気にせず林道を進んでしまった。暫く歩いても標識が現れないので、ここでガイドブック「新・分県登山ガイド三重県の山」を取り出した。そこで分かったのは、最初に見た作業道が登山コースだったことである。あわてて引き返す。どうもガイドブックは漠然と眺めるだけなので、このようなことがときどき起きる。10分近くのロスで作業道に入った。作業道は少し歩くだけで登山道に入った。特に山名の標識は無かったが、山頂の反射板への標識はあったので、道に間違いは無さそうだった。登山道は一度作業道に合流するも、砂防ダムが見えた位置で再び登山道に入った。後は植林地の中を登って行くことになった。登山道は急傾斜とまでは言えないが、やや傾斜が強い感じで続いた。暫く登ると植林地を抜け出して、周囲に新緑の木立が広がった。これで植林地を抜けたと思ったのだが、その先で再び植林地に入った。途中で尾根を登るようになったと思っていると、また急斜面の登りとなった。どうも思っていたよりも、しっかりと登る感があった。ただ植林地の登りが続くので、楽しいとは言えなかった。かなり山頂に近づいたのではと思えだした頃、南尾根に出て新道コースに合流した。後は北に向かって登って行く。周囲の木立は自然林へと変わり、足下にはカタクリの花を見かけるようになった。漸くハイキングらしくなったと言えた。最後はまた急傾斜となって山頂に着いた。山頂は広くはなかったが開けており、少し低い位置に大きな反射板が建っていた。数人のハイカーが先着していたものの、ベンチは点々と置かれていたので、その一つに座って休憩とする。上空は快晴とあって少し暑さを感じたが、風の涼しさがそれを和らげてくれた。一息つけたところで、山頂展望を楽しんだ。主稜は西の方向へと続くが、そちらに三峰山が大きく見えていた。またその右奥には大洞山と尼ヶ岳が並んでいた。反射板の位置まで下りてみると、そこは展望台にもなっており、伊勢湾までが眺められた。またそこは風の通り道なのか、少し強い風を受けた。その涼しさには肌寒さを覚えるほどだった。下山する人もあれば到着する人もありで、山頂は一定の賑わいがあった。その中で昼食とした。山頂では50分ほど過ごして下山とする。まずは登ってきたコースを引き返す。カタクリの花を目にすれば足を止め、コバイケイソウの新緑にも足を止めながらで、ゆっくりと下った。旧道コースと新道コースが分かれる地点からは、新道コースに入った。入ったと言っても尾根なりに下るのが新道コースだった。下るうちに植林帯に入った。どうも局ヶ岳は植林に包まれているようだった。途中からはつづら道で下るようになったので、登山道としては新道コースの方が易しいと言えた。ただこちらのコースは枝道が多くあったので、目印テープを追う必要があった。その目印テープが枝道にも付いていることがあり、ときに惑わされた。登山道を下りきって林道に出ると、そこから10分ほどで、新道コースと合流した。駐車地点はもう数分の距離だった。局ヶ岳はその姿は美しいものの、登山としては植林地の中を長く歩くので、山頂付近を除いて楽しさは少なかったと言えた。但し山頂展望は素晴らしく、カタクリの花も楽しめて、関西百名山に選ばれただけの良さは十分に備えていた山だったとの印象を持って、この日のハイキングを終了した。
(2012/6記)(2021/6改訂)
<登山日> 2012年4月28日 10:00局ヶ岳神社駐車場スタート/登山道につながる作業道に入らず林道を進んでしまう/10:16林道を引き返して作業道に入る/10:20登山道に入る/10:32一度作業道に出たあと再び登山道に入る/11:25新道コースに合流する/11:40〜12:28山頂/ 12:40旧道コース分岐点/13:25林道に出る/13:38エンド。
(天気) 快晴。雲はほとんど見られなかった。気温は山陰で22℃、陽射しの下では25℃まで上がった。山頂は陽射しを受けて少し暑さを感じたが、反射板のそばの展望台は、涼しいばかりの風があって快かった。視界は遠方は霞んでいたが、近くは少しうっすらとしている程度だった。
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局ヶ岳神社のそばから歩き始めた 真っ赤な新緑のモミジと八重桜を見る 林道に出ると新登山道と新登山道に分かれた
    
往路は旧登山道を歩くことにした 舗装された
林道を歩いて行く
標識が現れるだろうと思い込んで、林道を暫く
歩いてしまった
行き過ぎたことに気がついて引き返す。このと
き局ヶ岳が望まれた
   
山頂の反射板が見えていた 登山コースである作業道に入った 作業道鯉ヶ谷線を歩いて行く
   
作業道の途中から登山道に入った 緩やかな登山道を登って行く 周囲は植林が占めるようになった
   
作業道に出て、また作業道を歩くことになった 砂防ダムに近づいて、再び登山道に入った 植林地の中を登って行く
    
石がごろごろしている所も多かった 自然林の広がる所も現れたが、僅かだった 登山コースのほとんどが植林地だった
    
尾根を登るようになった そこも植林地だった スミレがよく咲いていた 西の方向にトラバースすることになった
    
尾根に出ると、そこが新登山道との合流点だった 尾根を北へと山頂を目指す 周囲の木立は新緑が芽生えたばかりだった
    
足下にカタクリの花がちらほら咲いていた 周囲は自然林となって優しい道が続く スミレが一面に咲いている所があった
     
山頂に着いた 視界を遮る木は少なく、好展望の山頂だった 山頂の一角に三等三角点(点名・局岳)を見る
     

 山頂からは西に向
 かっての展望が一
 番良かった
     
三峰山の方向を大きく見る 大洞山と尼ヶ岳が並ぶ姿を大きく見る
    
迷岳の方向を見る 学能堂山を大きく見る 倶留尊山の方向を見る
    
反射板のそばは展望台になっていた 展望台から北東に広がる山並みを見る
    
矢頭山を大きく見る 堀坂山を大きく見る 東に伊勢湾を見る
    

 南東から南にかけ
 てを見る 足下に
 櫛田川が流れてい
 る
    
櫛田川の蛇行の様子を眺め得る 山頂ではヘビイチゴの花を見かけた 山頂で咲くアセビの花を見る
    
下山は登ってきた尾根を戻る カタクリの花を眺めながら下った コバイケイソウの新緑を見る
     
旧登山道に入らず、新登山道を下って行く 山頂から400m、登山口まで2.2kmと書
かれていた
ツツジの花が鮮やかだった
   
植林地の中を下ることが多かった 下るうちに新緑の木立も見るようになった 自然林に囲まれた中を下る
   
登山口に下り着いた 後は林道を歩いて戻るだけだった 10分ほどで新旧登山道の合流点が目前となった