TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岐阜県の山> 
 
今淵ヶ岳    いまぶちがたけ 1048.3m 美濃市(岐阜県)
 
1/2.5万地図 : 苅安
 
【2006年11月】 2006-86(TAJI)
 
   北向かいの奥瓢ヶ岳より  2006 / 11

 岐阜県の美濃市北西端から関市にかけて、郡上市と接する一帯は標高1000〜1200mの手頃な山が集まっており、そのうちの高賀山、瓢ヶ岳、今淵ヶ岳の三山を高賀三山と呼んでいるようだった。高賀山は山域の最高峰であり、その名からも代表格と呼べそうで、瓢ヶ岳は麓に「ふくべの森」があり、レクリエーションの山として親しまれている。その二つに比べて今淵ヶ岳は主稜線から離れていることもあって、どうも地味な印象となっている。その今淵ヶ岳をひょんなきっかけで登ってしまった。2006年の勤労感謝の日のことで、この日の天気は曇りときどき雨の予想だった。そこで半日程度で登れるごく気楽な山として瓢ヶ岳を登った。この山は登山道は遊歩道と呼べそうなほど良く整備されており、思惑以上にごく気楽に登れてしまった。下山を終えたのは12時前で、空を見ると曇り空ながら雨の降る気配は無かった。そこで午後にもう一つ登ってみようとの意欲が湧いて来た。ただ遠くには行けないので、同じ山域で手頃な山は無いかと考え、急きょ決めたのが今淵ヶ岳だった。登山時間は瓢ヶ岳よりもかかりそうだったが、それでも半日コースと思え、さっそく向かった。その今淵ヶ岳は瓢ヶ岳の南向かいの山だったが、片知渓谷側からの登路は無く、ぐるりと山裾を回って南麓側から登らなければならなかった。「ふくべの森」駐車場を出発し、片知川沿いの道を県道81号線まで戻って、その県道を西進した。そして今度は乙狩川沿いの道に入って北上し、その道が林道となって今淵ヶ岳の山裾に入っても走り続けると、林道の終点は瀧神社社務所の前だった。この移動にけっこう時間がかかり、時計は12時半を回っていた。ガイドブックの「名古屋周辺の山200」を見ると、林道の終点を少し戻った所から始まる支林道を歩くとなっていたため、駐車地点はその枝林道の分岐点そばとした。準備を手早く済ませ、支林道を歩き始めた。登山はガイドブックが頼りで、その記述では登山道の始まりに注意を要しそうだった。そこで辺りの様子に注意しながら支林道を慎重に歩くと、10分ほどで送電塔への巡視路を見た。そこに今淵ヶ岳の文字は無かったが、少し疑いながらもその道に入った。道は細いままトラバース道で東へ続いていた。右からは沢音が聞こえていた。杉木立の中を登るとあって、辺りは薄暗かった。目印は点々とあるものの、依然として今淵ヶ岳の名は見えなかった。沢を渡るとつづら折れ道となり、やがて山頂から南西に延びる尾根に出た。そこには送電塔があり、尾根道が山頂へと向かっていた。これで道に誤りの無いことが分かって一安心だった。尾根の木々は混合林であったり植林地であったりしながら、尾根道を囲んでいた。そのため展望の無いまま登っていたのだが、尾根に出て100mほど登った頃、展望地が現れた。そこからは南に向かって関市の低山が広がっていた。漸くひと息ついた。そこを過ぎると再び木々に囲まれた。植林もあったが、自然林が広がることもあり、紅葉の時期とあって色付きが美しかった。尾根は勾配を増して来たが、道がはっきりしていたので無理なく登って行けた。山頂が近くなったと思われた頃、幾分東寄りに向かっていた尾根が、北東へと向きを変えた。その辺りになると一帯の木々は紅葉を終わりかけており、足下に落ち葉が積もっていた。その雰囲気のまま山頂かと思っていると、傾斜が増すと共にクマザサが繁り出した。そのクマザサが道を隠し気味になってきた。また林の中とあって展望も無く、ややマイナーな登山をしている雰囲気だった。登山者も少ないのか、そこまでで一人の下山者とすれ違っただけだった。その寂しさの漂う雰囲気のまま山頂に着いた。そこに三角点があることで山頂と分かったが、周囲は樹林が囲んで、足下はクマザサが茂っていた。展望と言えば樹林の隙間から眺めるしかなく、瓢ヶ岳の尾根がそれと分かる程度だった。登山道と同様、山頂もマイナーな雰囲気だった。午前に登った瓢ヶ岳のあか抜けた雰囲気とははっきり違っていたが、この今淵ヶ岳のひっそりとした雰囲気も悪くは無いと思った。ただせっかくの山頂でもあるので、ここが今淵ヶ岳だと実感したく展望を探ることにした。探ると言っても山頂そばの登り易そうな木を探すだけだったが、手頃な木を見つけてさっそく登ってみた。前の木が視界を遮っていたため4メートルほど登ることになったが、漸く前の木を越すと一気に展望が広がった。そこに見えたのは北向かいの瓢ヶ岳の尾根で、高賀山までは望めなかったが片知山も尾根の端に見えていた。これで今淵ヶ岳が瓢ヶ岳と対峙している山であることを実感出来た。この展望を得たことで思いを残すことは無くなり、下山へと向かった。下山はすんなりと往路を辿った。
(2007/2記)(2010/4改訂)(2022/3写真改訂)
<登山日> 2006年11月23日 12:36スタート/12:47林道を離れる/13:05送電塔/13:30展望地/13:55〜14:15山頂/14:50送電塔/15:05林道に下りる/15:15エンド。
(天気) 午前は薄曇り程度だったが、次第に雲が厚くなり、午後はすっかり曇天となった。気温は12℃、風はほとんど無し。視界はまずまず。下山頃は、今にも雨が降り出しそうな雲行きだった。
<< Photo Album 2006/11/23 >>
県道81号線を離れて今淵ヶ岳を目指した 林道の終点は瀧神社だった 瀧神社の手前から始まる支林道を歩き始める
送電塔への巡視路に入った 薄暗い植林地を歩いて尾根に向かった 尾根に出ると送電塔に出会った
尾根道は木々の中を良い雰囲気で続いていた 尾根を登るにつれ、紅葉が見られるようになった 暫く登っていると木々が疎らになっている所が現れた
木々の空いた所からは南西方向が開けており、関市の低山が広く眺められた 権現山の奥に見える山は百々ヶ峰のようだった
山頂が近づいて木々は疎らになってきた この雰囲気で山頂に近づくと思われたが 山頂が間近になるとクマザサが広がるようになり、登山道が隠され気味になった 今淵ヶ岳の山頂に着いた 山頂は三角点の辺りこそ木立は空いていたが、周囲は雑木が囲んでいた
山頂の三等三角点(点名・今淵岳)を見る 矢坪ヶ岳へと続く尾根道はクマザサが隠していた 北を見る 瓢ヶ岳の尾根は木々に遮られていた

瓢ヶ岳を何とか見
ようと山頂の手頃
な木に登って見る
と、期待通りに瓢
ヶ岳の尾根が眺め
られた
下山でも尾根の紅葉を楽しんだ 送電塔の位置まで戻ってくる そこも開けており、周囲の尾根が眺められた