登山記録:2006年(7月〜12月)     

No. 月 日 山 名 感  想

051

7/ 2

 水晶山(赤穂市)
 7月に入り、最初の週末は日曜日の午後のみ時間がとれました。近場しか行けませんが少し身体を動かしたく、ヤブコギ覚悟で選んだのが、この千種川西岸に位置する水晶山です。アプローチは南麓側の谷筋の道からとしました。林集落から道を歩き始めますと「釣瓶落しの滝」に出会いました。谷沿いの道はその先も続いており、湯ノ内谷との峠に出ました。峠からは方向を北から北東へと変えて山頂を目指しました。一部でシダヤブが有りましたが、途中より小径に出会いその道が山頂まで続いていました。小さな山なのに山頂まで1時間45分かかっていました。その山頂は木々が茂って展望は良くありません。その後の下山が厳しいものになりました。引き返すには時間がかかりますので、南の谷に向かって一気に下ったのですが、終始シダヤブをかき分けてのものでした。しかも急斜面で滑り落ちないように緊張しながらでした。ただ展望は良く小豆島まで一望でした。

052

7/ 6

 鶏籠山〜的場山
     (たつの市)
 この日は平日でしたが、所用があって午後に休みを取りました。その用事も終わって空いた時間を近くの山で過ごそうと、久しぶりに鶏籠山に向かいました。梅雨の最中でしたが、空は何とか雨粒を落とさずに我慢している風でした。車は景観地区に近い観光駐車場に止めて、景観地区の散策からスタートしました。鶏籠山へは龍野城からの古城大手道で登りました。蒸し暑さがありましたが、雑木に囲まれた古道をのんびりと登っても15分で山上に出ました。二ノ丸跡も本丸跡も以前に比べると木が切られており、すっきりすると共に展望も現れていました。この鶏籠山だけでは運動になりませんので、両見坂へと下りて的場山に向かいました。ややきつい坂が続きますが、涼しい風を受けることが出来て休む必要も無く山頂に立てました。山上も涼しい風があり、その風を受けて暫したつの市の風景を眺めて過ごしました。

053

7/15

 七種槍(福崎町)
 本格的な暑さとなりました。この日は播州北部を目指して播但道を走ったのですが、何ともモヤのきつい空で、高い山はモヤに溶け込んでいました。そこで北部の山は諦めて福崎町で下りました。そして向かったのが七種山です。コースとしては先に七種槍を登ってからとしました。そこで青少年野外センターのそばからスタートしました。この日の蒸し暑さひはとしおで、尾根に出た所で早くもバテてきました。こうなると七種槍に立つだけでやっとでした。休み休みの上に途中の木陰では暫し寝たりしていましたので、七種槍の山頂に立ったときは歩き始めてから3時間が経っていました。もう七種山を目指す気力は残っていません。今少し尾根を辿った後に林道の小滝線へと下りて戻りました。

054

7/16

 感状山(相生市)
 前日の疲れもないため、近くの山でひとときを過ごすことにしました。そこで相生市近郊の感状山にしたのですが、相生市に入った頃より晴れていた空にみるみると黒雲が湧いて来ました。そして急な夕立になりました。その夕立が止み晴れ間が見え出したところでハイキング開始としました。コースは南端の八柱神社の裏からです。尾根を歩き始めたところ、また雲行きが怪しくなり、再び夕立です。今度は雷まで鳴り出しましたので、山陰でじっと過ぎるのを待っていました。おかげで雷が終わって山頂に出たときは、歩き始めてから1時間以上立っていました。そこから見えたのは雨上がりの、きれいに洗われた視界です。相生市北部の山並みが瑞々しい姿で広がっていました。暑い中でモヤの強い視界になると予想していたのに、その正反対で涼しい中、すっきりとした展望を楽しめました。
055 7/17  京見山(姫路市)  <京見町中央口→山頂→春日神社→京見町西口>

056

7/22

 峠山〜大倉山
     (福崎町)
 梅雨がなかなか終わりません。この日は晴れときどき曇りの予報でしたが、雨こそ降らないもののどんよりと曇って、高い山は総てガスに隠されていました。この空模様では遠くまで出かける気にはなれず、前週に続いて近場で過ごそうと考えました。この大倉山は二度目となりますが、今回は北側の板坂側からの尾根を辿ることにしました。そうなりますと峠山を通ってのルートとなります。この日は狩猟シーズンではありませんでしたが、害獣駆除とかでハンターが入っており、尾根から外れないように注意しながら登りました。尾根は終始木立に囲まれて展望は良くありませんでしたが、山頂が近づいた所で漸く北の展望が開けて、明神山から薬師峯へと続く山並みが眺められました。大倉山からの下山は往路を引き返す予定でしたが、途中より東の麓へと続く小径を見かけたため、それを下りました。その山道こそ問題は無かったのですが、天気が急激に回復して、炎天下を車道を歩いて戻ることになってしまいました。

057

7/30

 母袋烏帽子岳
     (岐阜県)
 仕事の関係で、暫く名古屋に滞在することになりました。こうなりますと前向きに考えて、休日は名古屋近郊の山を楽しむことにしました。その第一弾が奥美濃の母袋烏帽子岳です。慣れない仕事の疲れもあることで、比較的気楽に登れる山として、片道1時間半ほどで山頂に立てるこの山を選びました。コースは母袋キャンプ場からです。良く整備された登山道は「白樺の道」「ブナの道」「笹の道」と名前を変えながら、緩やかなまま続いていました。またこの日の木陰は20℃ほどと、夏とは思えない涼しさがあり、登山には良い感じでした。登山者も少なく、ほとんど人に会うことも無く山頂に立てました。その山頂は木立が多く、良い木陰がありましたが、展望は控えめでした。それでも東に御嶽山、北西には白山が眺められ、奥美濃の山中にいることを実感しました。

058

8/ 6

 大日ヶ岳(岐阜県)
 奥美濃の名峰としてまず名の浮かぶのが大日ヶ岳です。その大日ヶ岳に向かいました。東海北陸道を白鳥ICで下りて石徹白(いとしろ)の白鳥高原を目指しました。コースは一般的な桧峠からのピストンとしました。最初はウイングヒルズスキー場の縁を登って行きます。そこを過ぎますと周囲に美しい森が広がりました。やがて行く手にピークが見えて来ましたが、それは中間点の水後山で、その水後山に近づいて漸く大日ヶ岳が見えて来ました。まだまだ遠くに見えており、間にはまだ鎌ヶ峰が待っています。水後山を過ぎますと、尾根は笹原となって木陰が無くなり、真夏の陽射しをまともに受けました。アップダウウンも多くあり、厳しい登山になりました。歩き始めてから3時間近くかかって山頂に着いたときは、ふらふらの状態でした。その山頂は展望は良いのですが木陰はほとんど無く、クマザサが作る陰で休むしかありません。暫しの間、じっと疲れた体を横たえていますと、山頂に立てた喜びがじんわりと湧いてきました。その満足感はやはり名峰に登ってこそ味わえるものでした。

059

8/12

 金華山(岐阜県)
 この日は名古屋周辺のみ晴れのようでしたので、近くで過ごすことにしました。長良川の河畔に佇む金華山は岐阜市街に近く、織田信長ゆかりの歴史の山です。山頂には岐阜城があってロープウェイも通じており、岐阜観光の目玉の一つになっています。その金華山を馬ノ背コースで登りました。低山だけに山中は暑く、しかも急坂とあって、たちまち大汗でした。ただ30分ほどで山上に出ました。もうそこは観光客で賑わう観光地でした。後は観光気分で岐阜城の天守閣に上り、涼しい風に吹かれながら360度の眺望を楽しみました。下山はめい想の小径コースを下りました。木陰の多いコースで大勢のハイカーとすれ違いました。真夏でも市民に慕われている山のようでした。

060

8/12

 百々ヶ峰(岐阜県)
 金華山だけでは物足りませんので、午後は長良川を挟んで北岸に対峙する百々ヶ峰に向かいました。百々ヶ峰は岐阜市の最高峰となりますが、いたって静かな山歩きでした。その登山の最中、山頂の北隣となります375mピークに着いた頃より雨が降ってきました。そのため鞍部にありましたトイレの陰で雨宿りとしました。雨は激しい夕立となってきて、1時間ばかり雨宿りをすることになってしまいました。その雨も上がって青空も見え出した中を山頂に着きますと、そこには立派な展望台が出来ていました。その展望台から見えたのは金華山の岐阜城でした。雨上がりの陽射しを受けて光っていました。下山は晴れ間の中を往路コースで戻りました。そのまま晴れかと思っていたのですが、麓に戻ったときはまた雨になりそうな空になっていました。

061

8/13

 油日岳(三重県)
 お盆休みの一日ぐらいは姫路に戻ろうと、この日の朝、名古屋を発ちました。但し一つぐらい山に登ろうと考え、そこで名阪国道を上柘植ICで下り、鈴鹿山系の南端となる油日岳を目指しました。伊賀市の余野公園に入り、林道を終点まで走りますと、トイレも設置された登山口の駐車場に着きました。コースは三馬谷沿いを登って油日岳へ、そこからは尾根を周回して加茂岳、忍者岳、三国岳、倉部岳と小さなピークを巡る形としました。三馬谷には小さな滝が幾つか並んでおり、涼しげな風景を見せていました。その後は油日岳山頂まで急坂が続き、気持ちの良い汗がかけました。そして山上では程よい涼しさの風が絶えず吹いていました。油日岳からの尾根歩きは痩せ尾根とあって足下に注意する所もありましたが、適度な変化が面白いものでした。最後はゾロゾロ峠から沢沿いの緩やかな道で戻ったのですが、その沢で飲んだ水はさが印象的でした。
062 8/14  京見山(姫路市)  <京見町中央口→山頂→京見町西口>

063

8/20

 風越山(長野県)
 飯田市の西に佇む風越山は市内のどこからも良く見えて、飯田市の風景になっている山です。その風越山の登山口に着くのにリンゴ畑に迷い込んでしまい、少々苦労してしまいました。漸く風越山麓公園の駐車場に着いたときは、飯田市内に入ってから1時間近く経っていました。登山口は公園から少し離れていましたが、登山道を歩き始めますともう楽なものでした。信仰の山として古くから登られてきているだけに、登山道は参道の趣のまま緩やかで道幅も十分でした。また点々と石仏が置かれていました。良かったのは山の緑が豊かなことで、常に木陰の中を登って行けました。歩き易いままに山頂に近づきますと白山神社奥宮が山頂手前のピークにあり、そこを過ぎて山頂到着となりました。そこも木立に囲まれて程良い木陰となっており、休む所としては良い所でした。但し期待していた山頂展望は叶いませんでした。まずは静かな山歩きを楽しめました。

064

8/26

 下呂御前山(岐阜県)
 南飛騨の名湯、下呂温泉に向かいました。その下呂温泉を足下に見るのが下呂御前山です。国道41号線をひたすら走って下呂市へ。そして下呂温泉街を抜けて行きますと、点々と御前山への標識があって、楽に登山口に着けました。登山道を歩き始めますと、登山道にも親切な標識が付いており、「あと何m」と記されていました。登山道も歩き易いもので、涼しい木立の中を楽に登って行けました。木立は始めこそ植林が主体でしたが、登るほどに自然林となり森林浴の雰囲気となりました。そして歩き始めてから2時間ほどで山頂到着となりました。山頂には方位盤が置かれており、適度な木陰もあって山頂の雰囲気としては悪くありません。ただ肝心の展望がガスに隠されていました。山頂からの御嶽山を期待していたのですが残念です。下山後は当然、下呂温泉です。ぬるめの露天風呂に浸かって、登山の疲れを癒しました。

065

8/27

 池田山(岐阜県)
 前日の下呂御前山がモヤの強い空でしたので、この日の空には今少し期待していたのですが、前日以上のモヤのきつさでした。そこで遠方は諦めて近場の山でもと、揖斐川に近い池田山に向かいました。池田山は山頂のそばまで車道が通じていますが、東麓の霞間ヶ渓からは東海自然歩道が付いておりハイキングとしても楽しめます。その道をいざ歩き始めますと、けっこう小石が多く歩き難さがありました。それも山上に出て焼石神社を過ぎますと、林間の美しいコースとなりました。ただ山上では何度か車道と交差することになり、落ち着いた感じは無くなりました。また池田の森公園はハングライダー基地のようで、車で来るのが普通のような雰囲気でした。それでも自然歩道を歩く楽しさもあって、良い感じのまま山頂へと向かえました。そして山頂で見たのは、ガイド本には載っていなかった大きな展望台でした。展望の無い山頂だと思っていただけに、全く逆に好展望の山頂でした。それにしてもこの日のモヤのきつさは尋常ではありません。麓が漸くうっすらと見えるだけでした。

066

9/ 3

 雨乞岳(鈴鹿の山)
 9月に入った途端、残暑を通り越して一気に秋めいてきました。この日は朝から快晴です。そこで展望の良い山に登ろうと鈴鹿の雨乞岳に向かいました。稲ヶ谷からのコースを予定していたのですが、スタート地点の稲ヶ谷橋がどうにも見つかりません。そこで武平峠のそばから始まるコースに変更したのですが、いきなりコースを誤ってしまい20分ばかりロスをしました。それに懲りて後はひたすら慎重に登山道を辿りました。クラ谷を遡り出しますと、漸くコースを安心して歩けるようになり、周囲の緑を眺める余裕が出てきました。クラ谷を離れますと美しい樹間のコース、次に笹のトンネルコース、そして山頂が近づいて笹原コースと登山道は変化がありました。その笹原コースとなって展望は一気に広がり、東雨乞岳の山頂では360度の眺望楽しめました。澄み切った空の下に、鈴鹿の山並みがあまねく眺められて、すっかり雨乞岳に魅了されてしまいました。

067

9/ 9

 笠置山(岐阜県)
 午前は仕事でつぶれたため、半日程度で楽しめる手頃な山として、午後に入って恵那市近郊の笠置山に向かいました。現地に着いて案内板を見ますと、山頂そばまで車で行ける山のようでした。それは気にせず、姫栗ふれあい広場に車を止めて林道を歩き始めました。始めに別荘地を抜け、その先で林道は荒れて山道へと変わりました。その山道が一度、舗装された林道と交差しますと、道の様子が一変しました。そこより道は木の階段となってすっかり遊歩道の雰囲気になりました。ほぼその状態が続き、山頂が近づいて再び林道と交差しました。そして歩き始めてから100分で山頂でした。山頂は平らになっており、笠置神社があって山頂と言うよりも境内の雰囲気でした。その山頂にはヒカリゴケの自生地がありましたが、それには興味が無かったため少し下った所にある展望台に向かいました。そこからは中央アルプスや御嶽山の展望を期待したのですが、この日の空はモヤのきついもので、高峰は総てガスに閉ざされていました。かろうじて近くの二ツ森山が見えているだけでした。

068

9/10

 寧比曽岳〜筈ヶ岳
     
(愛知県)
 奥三河で気軽なハイキングを楽しもうと、東海自然歩道が通る寧比曽(ねびそ)岳に向かいました。伊勢神峠からのコースを選べば長く歩けますが、寧比曽岳から更に筈ヶ岳まで歩こうと考えて、山頂に近い大多賀峠から歩き始めました。大多賀峠からですと山頂との標高差は300mしかありません。尾根道は東海自然歩道とあって程よい歩き易さで、自然林の中を散策する感じで登って行けました。森林浴を楽しむ気持ちで所々で足を止めながら登ったのですが、1時間も歩けばもう山頂でした。その山頂は西への展望が良く、西三河が一望でした。その先の筈ヶ岳までも東海自然歩道になっており、森の散策を続ける感覚で足を延ばしました。寧比曽岳からおおよそ1時間で筈ヶ岳でした。そちらは展望は劣りましたが、長閑さの漂う山頂風景でした。そして帰路は往路を辿って戻りました。

069

9/17

 片知山(岐阜県)
 この日は台風13号が九州の西の沖合を北上中でした。その影響もあってか東海地方の空は、朝からすっかり曇り空でした。そこで近くの山でもと美濃市近郊の片知山に向かいました。登山コースとしては一般的な板山神社の横から始まるコースを選びました。コースは沢沿いを小径で続いていましたが、標識は始めから全く見ません。その小径が不確かになり出した頃に漸く片知山の名が現れて一安心です。そして道は急にはっきりして来ました。笹の中を登山道はつづら折れで続き、道そばに点々と石仏を見ました。尾根に出ますと道はいっそうはっきりして、北の方向へと笹道を登りました。ただ展望は沢沿いでも尾根歩きとなっても現れません。そのままの状態で山頂に着きますと、そこも展望はありません。せっかく美濃の山に来ているのにこれでは寂しいと、展望を求めて北へと今少し尾根歩きを続けることにしました。踏み跡程度の尾根道を30分ほど歩きましたが、結局展望は現れませんでした。そこで引き返すことにしましたが、その途中で手頃なモミの木に登ってみますと、いきなりと言った感じで瓢ヶ岳が眺められました。下山は片知渓谷林道への近道を下り、林道歩きでスタート地点に戻りました。

070

9/18

 継鹿尾山(愛知県)
 この日は台風13号が日本海側を通過しており、その影響で東海地方はフェーン現象が起きていました。朝の空は雨が降りそうで、気温も30℃近くあり蒸し暑さは梅雨どきのものでした。その空が次第に明るくなってきましたので、近場の山を登ろうと犬山市の継鹿尾山に向かいました。犬山市と言えば犬山城が思い浮かびます。そこで先に犬山城の観光をしました。その天守閣から東を見ますと、木曽川の東岸に継鹿尾山が良く見えていました。その継鹿尾山に向かって、犬山城から歩き始めました。街中を通って犬山遊園駅に向かい、そして木曽川沿いを歩いて近づきました。その道中は交通量の多い所を歩くためハイキングとは言えず、氷室交差点から山中に入ったときは、ほっとしました。継鹿尾山は中腹に名刹の寂光院があり、そのちょっとした観光地の寂光院を抜けた所から漸く登山道が始まりました。東海自然歩道としてきれいに整備されており、良い感じで登って行けました。ただ20分も登ればもう山頂でした。その山頂には展望休憩舎があり、濃尾平野が一望でした。その後は東へと続く東海自然歩道を歩いて麓へと下り、善師野駅に出ました。後は電車で犬山遊園駅に戻りました。

071

9/23

 三方崩山(岐阜県)
 ハードさを求めて白川郷に近い三方崩山に向かいました。東海北陸自動車道を北に向かうにつれ天気は良くなり、飛騨地方に入りますと、雲一つ無い快晴となりました。三方崩山の登山口は国道156号線から分かれる林道の終点にあるのですが、その林道が荒れ気味でしたので、林道を入口付近から歩き始めました。山頂との標高差は1400mを越します。林道歩きは単調でしたが、登山道に入りますと周囲にブナ林が広がって来ました。登山道は登るほどに急坂になり、ロープを掴んでの登りが長々と続きました。そして標高が1600mを過ぎて樹林帯を抜けますと、一気に展望が開けました。前方には三方崩山の荒々しい山頂が見え、また東には御嶽山から北アルプスまでが一望でした。後はその展望を楽しみながらの登りでした。但し急坂が続いて足の休まることがありません。小さなピークも幾つか越しました。山頂に着いたときは、歩き始めてから3時間が経っていました。その山頂は狭く数人が休める程度でしたが、東に展望があり、また木々の隙間からは白山も見えていました。

072

10/ 1

 八曽山(愛知県)
 この日は朝からどんよりと曇って、今にも雨が降り出しそうな空でした。但し雨は昼からとの予想でしたので、午前中だけでもと犬山市郊外にあります八曽自然休養林に向かいました。キャンプ場がありハイキングコースも整備されており、その中心にあるのが八曽山です。入口の有料駐車場に車を止めて五条川沿いのハイキングコースを歩き始めました。まず最初に岩見山の山頂に立ちました。展望の良い山頂からは八曽山を始め愛岐丘陵の山並みが一望でした。次に八曽山へ向かいました。ハイキングコースは森林浴を楽しめる雰囲気の良い所もありましたが、林道を歩く退屈な所もありました。その八曽自然休養林はハイカーだけで無く、マウンテンバイクを楽しむ人やクロスカントリーをする人と、多くの人が様々なスタイルで楽しんでいました。八曽山に近づきますと、再び登山らしくなりました。その八曽山は信仰対象の山として登られて来たようで、石仏が点々と見られ山頂には祠が建っていました。そのハイキングの間も雲行きは徐々に悪くなって、ときおり雨粒が落ちてきました。八曽山山頂を離れる頃より小雨となりました。それでも八曽滝や乙女滝を見たりと、変化のある八曽自然休養林を十分に楽しみました。

073

10/ 8

 経ヶ岳(信州の山)
 名古屋生活を続けていますが、週末の二日とも休むことがなかなか出来ません。その中で10月8,9日が連休となりましたので、信州へ一泊旅行に出かけました。初日の8日は中央アルプスの北部の名峰、経ヶ岳に向かいました。この日の北アルプスは荒れ模様のようでしたが、中央アルプスの空はからっと晴れていました。コースは一般的な伊那市西郊にあります羽広観音からのコースとしました。登り始めたときは笹が道を隠している所があってマイナーな感じを持ちましたが、尾根歩きとなってからは程良い歩き易さとなり、また周囲はカラマツ林が広がる優しげな風景となりました。大きな山だけにけっこう時間がかかり、八合目までに3時間近くを要しました。その八合目に着いて一気に展望が広がりました。東には南アルプス、北東には八ヶ岳がくっきりと現れており、その山並みをバックに足下は天竜川が流れる伊那谷の風景でした。漸く経ヶ岳の山頂が見えて来ましたが、その山頂までは更に50分ほど歩くことになりました。相変わらず周囲はカラマツ林で、ちょうど黄葉が始まって良い雰囲気でした。ただ経ヶ岳の山頂は樹林に囲まれて薄暗く、また展望も少ないとあって、早々と引き上げました。

074

10/ 9

 霧ヶ峰(車山)
    (信州の山)
 この日は午前を霧ヶ峰で過ごして午後を美ヶ原でと考えていましたので、諏訪のホテルを朝早い6時過ぎに発ちました。この日の空は澄み切った快晴です。霧ヶ峰ハイキングは八島湿原からスタートして車山へ、そして蝶々深山を巡って八島湿原に戻るルートです。早朝の八島湿原には誰もおらず、尾瀬を思わせる美しい風景の中を散策出来ました。沢渡に出て車山肩に近づきますと、漸くハイカーを見るようになりました。車山に向かい出しますと展望は良くなり、車山では北、南、中央と総てのアルプスに八ヶ岳が一望でした。ただ車山にはリフトが通じていることもあって観光客が多くいましたので、ハイキングとは離れた雰囲気がありました。車山を後にして草原の散策へと入りました。再び静かなハイキングとなりました。蝶々深山でも一休みとしました。物見岩を通って、正午に八島湿原に戻って来ました。

075

10/ 9

 美ヶ原(王ヶ頭)
    
(信州の山)
 午後は美ヶ原ハイキングです。美術館前の広大な駐車場がはほぼ満車状態と言えるほど大勢の観光客が来ていました。コースはすっかり遊歩道で、牛伏山を通って美しの塔まで50分でした。人が多かったのは美しの塔までで、その先からはハイカーの世界となりました。この日の美ヶ原ハイキングは王ヶ頭を通って王ヶ鼻までをピストンするものでしたが、午後となっても快晴は続いており、澄んだ空のもと牧場風景を楽しみながらのんびりと歩きました。この美ヶ原も霧ヶ峰に劣らぬ素晴らしい展望地で、特に北アルプスが近くなっただけに雄大に眺められました。但し車道が王ヶ頭まで通じており、そこにはホテルも建っていました。ひたすらのんびりと歩いていましたので、駐車場に戻って来たときは17時になっており、すっかり夕暮れどきでした。駐車場には数台の車が止まっているだけでした。

076

10/15

 五蛇池山(岐阜県)
 久々に死ぬ思いをしました。この日は揖斐川町の蕎麦粒山を目指して、広瀬集落奥の登山口にすんなり着きました。そして道なりに歩き出しましたが、どうも様子がガイドブックとは違っており、道はすぐに尾根に向かうことは無く、沢沿いにずっと続いていました。そのうちに道の様子がはっきりとしなくなりました。そこで現在地を確かめる意味もあって登り易そうな右手の斜面を登って尾根に出ることにしました。これが間違いのもとで、斜面は途中からシャクナゲのヤブになりました。そこを無理やり登って行きますと少しは周囲が眺められるようになり、向かいの尾根のずっと遠くに蕎麦粒山が見えていました。これでは蕎麦粒山は諦めざるを得ません。そこで今登っている山のピークまでは立とうと更に登って行きましたが、最後までシャクナゲのヤブでした。そして登ってきたコースで下山を始めたのですが、どうしても歩き易い所に向かってしまい、そうすると断崖に行き当たってしまいます。そこで隣の山襞に迂回するのですが、それを何度か繰り返すうちに、二度ほど滑落してしまいました。何とか沢に下り着きますと、そこに見たのは蕎麦粒山の登山口標識でした。茫然自失とはこのことでした。帰ってから登った山について調べますと、五蛇池山でした。この山へは沢を奥まで詰めていけばずっと楽に登れていたようです。

077

10/22

 蕎麦粒山(岐阜県)
 前週は蕎麦粒山を登るつもりが間違えて東向かいの五蛇池山に登ってしまい死ぬ思いをしましたが、それが悔しくてリベンジの思いで蕎麦粒山に向かいました。ところが今回は天気が味方してくれません。前週は快晴でしたが、この日の名古屋の空はこれ以上はないと思えるモヤのひどい空でした。その空も揖斐川町では青空も見られるようになり一安心の思いで登山口をスタートしました。それも歩くうちに青空は消え、尾根にはガス雲が湧いて来ました。そして小蕎麦粒山への登りを始めますと、中腹までガスが下りて来ました。後はガスの中の登山です。但し歩くことに関しては問題ありません。蕎麦粒山はヤブ山とのことでしたが、前週の五蛇池山と比べますと何とも楽なもので、急坂だろうがクマザサのヤブだろうが、登山道を歩ける有り難さを感謝しながら登りました。山頂に立ったのは歩き始めてから2時間半後でした。そこもすっかりガスに包まれて、も見えません。蕎麦粒山を目指したのは、歩き甲斐のある山という期待と共に、山頂展望があったのですが、この日はすっかり裏切られてしまいました。そこで好天の日に再度訪れようと思いを新たにして下山しました。どうも蕎麦粒山に取り付かれたようです。

078

10/28

 小秀山(岐阜県)
 裏木曽の小秀山は阿寺山地の最高峰であり、二百名山にも選ばれています。登山となれば往復8時間の健脚コースとなっています。東海地方の登り甲斐のある山として快晴のこの日に向かいました。名古屋を6時に出ましたので、登山口の乙女渓谷キャンプ場には8時前に着くことが出来ました。往路は三ノ谷コースに入りました。始めは林道歩きでしたが、林道を離れますと尾根をジグザグに登って行きます。その単調な登りに変化が出たのは二ノ谷コースと合流してからです。尾根は急坂となって一気に展望が広がって来ました。西は白山まで遮るものもなく見渡せました。そして北は御嶽山が意外な近さで見えました。カブト岩を過ぎますと高原風景になりました。後は高原散策の感じで歩いて行けました。予定通り4時間かかって着いた山頂は、御嶽山の最高の展望台でした。ただ空は早くも曇り空に変わろうとしており、御嶽山の山頂は雲に隠されていました。下山は二ノ谷コースを下りました。こちらは痩せ尾根を一気に下って行きます。そして沢に下り着きますと、夫婦滝から始まって滝見物の遊歩道が待っていました。厳しさあり、長閑さあり、そして渓谷の美しさありと、バラエティーに富んだ小秀山でした。

079

10/29

 高賀山(岐阜県)
 曇り空で朝を迎えましたが、その空が次第に良くなって来ましたので、近場で紅葉の山を楽しもうと高賀三山の主峰、高賀山に向かいました。高賀の里に入りますと、高賀神社の大鳥居のそばから高賀山がすっきりと望まれました。その山頂を見ると期待通りに赤くなっているのが分かりました。スタート地点は「高賀の森自然公園」駐車場からです。程良い歩き易さの古びた登山道が続いていました。麓こそまだ紅葉になっていませんでしたが、御坂峠に着いて尾根歩き移りますと、木々は見事に色付いていました。後は山頂まで紅葉を愛でながらの尾根歩きでした。その高賀山山頂はさほど広く無く、周りも木々が囲んで展望は良くありません。ただ憩うには良い所で、暖かい陽射しの下、のんびりと過ごせました。このように手頃なハイキングを楽しめる高賀山でしたが、地図に載っていない立派な林道が御坂峠まで出来ていました。そのため山頂には登山者以外にもお弁当ハイキングの人も訪れており、山頂に辿り着いたと言う気持ちが少し薄れてしまいました。

080

11/ 3

 日永岳(岐阜県)
 3週間前に勘違い登山で五蛇池山に登ってしまい大変な目に会いましたが、この日の日永岳登山もそれに匹敵する大変な登山になってしまいました。山県市の神崎川沿いを走って最奥の仲越集落に着きますと、その先は未舗装林道となって日永岳に向かっています。その林道を歩き始めますと、林道は途中で二手に分かれました。そのとき分岐点の矢印を勘違いして、左の林道を歩いてしまいました。矢印を疑わず林道を終点まで歩いて、更にそこから始まる不確かな小径で尾根を登ってしまいました。尾根は途中からヤブ尾根になったため、漸く疑いを持ちましたが最後まで尾根を登りました。そして主尾根に出て見えたのは両翼を持った姿の良い山でした。それが日永岳と直感しましたが何とも遠くに見えていました。引き返すことも考えましたが、その時点でまだ9時半でしたので、日永岳を目指してひたすら尾根を歩くことにしました。谷に一度下りて登り返してからの尾根歩きとなりました。ヤブ尾根が続きましたが、1156mピークに着いてからが一段と厳しいもので、ひたすらクマザサとの格闘でした。漸くの思いで日永岳山頂に着いたときは、歩き始めてから5時間以上経っていました。その山頂はあっけらかんと明るく、周囲の尾根の紅葉がやけに美しく見えました。下山はもちろん登山ルートで下りました。けっこう急坂でしたが、登山道がある有り難さをかみしめながら下りました。

081

11/ 5

 明神山(愛知県)
 奥三河の山でぜひ登ってみたかったのがこの明神山です。姿は兵庫の明神山に似ていますが、一回りほど大きな山です。快晴の下、南麓の乳岩登山口に着いたのは9時前でした。すると駐車場は20台ほどの車で満車状態です。ほとんどが県外ナンバーです。そんなに有名な山なのかと不思議に思いながら歩き出しましたが、登山道はいたって静かです。そして鬼岩に着いたときに人気の理由が分かりました。その一帯は沢山の大岩がそそり立っており、多くの若者がクライミングを楽しんでいました。明神山はロッククライミングのメッカのようです。その鬼岩を離れますと、また静かな登山に戻りました。途中まではゆったりとした登山道でしたが、その後は急尾根の連続となりました。岩場があり痩せ尾根歩きもあって、スポーツ登山の趣となりました。展望も山頂が近くなると良くなり、鳳来湖を囲む山々が一望でした。そのスリルある登りを続けて山頂に着きますと、そこには鋼鉄製の立派な展望台が建っていました。展望台はまさに360度の眺望で、奥三河の山があまねく眺められました。と言いたいところですが、好天続きでしたので空は濁っており、薄ぼんやりとしか見えていませんでした。念願の明神山に登って、ちょうど兵庫の雪彦山に通じる面白さがあり、登る楽しさを味わえる山だと思いました。

082

11/12

 日本ヶ塚山(愛知県)
 この日は奥美濃以北こそ荒れ模様でしたが、愛知の空は快晴でした。そこで前週に続いて奥三河の山を目指しました。この日本ヶ塚山は奥三河の最奥の村、豊根村にあります。そのため登山口に着くまでに高速道を使っても2時間半もかかりました。その奥三河の空も快晴でしたが、強風が吹いておりこの秋一番の寒さでした。日本ヶ塚山には遊歩道が山頂まで付いており、周回コースとして楽しめます。その登山コースを左回りで登ろうとバンガロー村側から登り始めました。最初は植林地の登りで道も荒れ気味でしたが、尾根歩きに移りますと優しげな遊歩道となり、木々は紅葉した自然林に変わってきました。1065mピークが近づく頃には展望も開けて、周囲の尾根の紅葉を愛でながらの尾根歩きでした。そしてこの日本ヶ塚山のハイライトが1065mから山頂にかけての尾根歩きでした。小さなアップダウンを繰り返しながら山頂へと近づいて行きますが、紅葉を見るだけでなく、急尾根と緩尾根の繰り返し、細尾根のスリルあり、佐久間湖の展望ありと、変化に富んだ尾根歩きでした。そして着いた山頂からは間近に八嶽山、そして奥三河、遠州の山並みが眺められ、奥三河も山国だと言うことを実感しました。

083

11/19

 古城山(岐阜県)
 前日の土曜日は澄み切った快晴でしたが仕事でした。そこで日曜日に期待したのですが、快晴の空は一変して朝からどんよりとした曇り空でした。いずれは雨になる空のようです。ただ雨は午後に入ってからの予想でしたので、午前中だけでも体を動かそうと、岐阜市に近い里山に向かいました。古城山は山頂に天守閣を持つ旧・高富町の里山です。登山口辺りは少し草が茂っており、人の訪れが少ないように思えましたが、登るほどに歩き易くなりました。岐阜の低山も紅葉の季節を迎えており、その色付きを眺めながら気軽に登って行きますと、40分も歩けばもう山頂でした。その山頂にある天守閣は高さ3mほどのミニ天守閣でした。そこからの展望は良く、岐阜市郊外の低山が一望でした。下山は往路を戻りました。

084

11/19

 釜ヶ谷山(岐阜県)
 古城山の下山を終えてもまだ10時を過ぎでしたので、もう一つ登ろうと、近くの釜ヶ谷山に向かいました。そちらは一回り大きな山で、麓に伊自良湖があり、そのそばにキャンブ場があって、そこより山頂までハイキングコースが出来ています。空の黒みは一段と増していましたが、雨に降られることもなく良く整備された登山道を歩いて行けました。こちらも古城山と同じく紅葉を楽しみながらのハイキングでした。途中には展望台がありましたが、良い眺めとは言えませんでした。その先には奥ノ院もあり、そこを過ぎて急坂登りとなりました。龍神コースが合流しますと、歩き易い尾根道となりました。山頂まで80分でした。山頂には千把小屋が建っていました。その山頂に立った頃より漸く霧雨が降ってきました。下山は龍神コースに入りました。奥ノ院コースと比べて少しマイナーな感じがありました。その小径を蕭々と下っていますと、霧雨は小雨へと変わり、更に強くなってきました。登山口に着きますと、駐車地点まで暫く林道を歩くことになりました。

085

11/23

 瓢ヶ岳(岐阜県)
 この日は勤労感謝の日とあって休日です。ところがまた休日を狙ったかのように、前日の晴れが一変して曇り空に変わっていました。そこで近くの山でハイキングをしようと、高賀三山の一つ、瓢ヶ岳に向かいました。コースは片知渓谷の「ふくべの森」からのコースです。心配された空は登り出す頃には薄晴れとなっており、陽射しも現れていました。登山道は程良い歩き易さで、紅葉を愛でながら気楽なままに尾根に出ました。そこが骨ヶ平でした。最初に南岳に向かったのですが、その手前に展望場所がありそこに立って見えたのが雪化粧をした白山の姿でした。これは予期せぬ出会いでうれしい限りでした。南岳のピークに立ってから引き返し、主稜を歩いて瓢ヶ岳へ向かいました。尾根道は遊歩道と呼べそうな手入れの行き届いた道で、楽々と山頂に立てました。その山頂に立った頃より空は曇り出して、白山は見えなくなりました。瓢ヶ岳からは奥瓢ヶ岳にも立ち寄りました。下山は骨ヶ平へと戻り、登山口へと下りて行きました。

086

11/23

 今淵ヶ岳(岐阜県)
 瓢ヶ岳登山はけっこう楽な登山で、午前で終わりました。下山を終えてもまだ足に疲れはありません。そこで午後にもう一つ登ることにしました。午後の山は、高賀三山の残る一つ、今淵ヶ岳に向かいました。乙狩川沿いの道を走って南麓の瀧神社に着きました。地図を持っておらず、ガイドブックの記述を頼りに支林道を歩き始めました。そして巡視路でもある登山道を登って行きました。午後に入って空はすっかり曇り空になっていましたが、雨になることは無く、少し鄙びた登山道を登って行けました。その登山道は山頂が近づくとクマザサに覆われ出して、それを払い除けながら登ることになり少し厳しさがありました。山頂に着きますとそこは木々に囲まれて展望は無く、ややマイナーな感じを受けました。それでも近くの木に登ってみますと、瓢ヶ岳が大きく現れてここが今淵ヶ岳であることを実感出来ました。下山はすんなりと往路を戻りました。

087

11/26

 宇連山
(愛知県)
 またまた休日を狙っていたかのように、東海地方は前日の好天がこの日は朝から曇り空です。午後は小雨も降る予想でした。ただ三河地方は曇りのみの予想でしたので、奥三河地方の名峰、宇連山に向かいました。宇連山の山麓には愛知県民の森があり、そこは紅葉の名所です。今が紅葉の盛りとあって駐車場は既に多くの車で埋まっていました。そして大勢のハイカーが辺りを散策していました。こちらもその中に混じって歩き出しました。モミジの木が多く、それが散り始めており、遊歩道がその落ち葉に隠れるほどになっていました。その遊歩道の賑わいも「せきれい橋」辺りまでで、そこより登山道になりますと、一気に静かになりました。この宇連山は千メートルに満たない山ですが、標高差は800mあります。急坂が長く続き登り堪えがありました。尾根に出ますと冷たい風も出て来て、厳しさが増してきました。ただ尾根歩きとなってからは鳳来寺山の展望が広がりました。2時間あまりで山頂に着きますと、そこは一段と風の厳しい所で震えながらの休憩でした。その山頂からは明神山の秀麗な姿が眺められました。下山はコースを変えて西尾根を下りました。西尾根は始めこそごく普通の雰囲気でしたが、途中から痩せ尾根となり、岩場も現れて、しかも小さなピーク幾つも越える変化に富んだコースとなりました。そして振り返りますと宇連山が明神山に劣らぬ堂々とした姿で眺められました。この西尾根を歩いてこそ宇連山の良さが味わえると思いました。

088

12/ 3

 錫杖ヶ岳(三重県)
 またまたまた日曜日となって東海の空は曇って来ました。その中で比較的良さそうだったのが三重県の中部以南でした。そこで目指したのが亀山市関町の錫杖ヶ岳です。その小ぶりながら鋭く尖った姿は、どこから見ても一目で分かる山です。その錫杖ヶ岳を向井ICに近い登山口から登ることにしました。始めはごく普通の山道でしたが、柚之木峠に出て尾根歩きとなりますと、展望が開けてきました。山頂が近づきますとその姿のままに急坂続きとなり、クサリ場も現れて俄然面白くなりました。山頂に着きますと、そこは360度の眺望がありました。ただこの日の山頂は風が非常に強く、また冷たさがあって長居は出来ません。30分もおらずに下山としました。その下山中では何人もの人とすれ違いました。午前で登山は終わりましたが、姿よし、登山道よし、展望よしと、三拍子揃った山でした。

089

12/ 3

 明星ヶ岳(三重県)
 錫杖ヶ岳の下山を終えたのが昼前でした。足に疲れも無いことから、午後は同じ亀山市内となる明星ヶ岳に向かいました。巨大なシャープ亀山工場のそばを抜けて明星ヶ岳の中腹にあります国分寺を目指したのですが、道が見つからず30分ほどロスをしました。国分寺の駐車場までは車を進めず、少し手前から歩き始めました。国分寺までは参道を歩く趣でしたが、国分寺を過ぎますとごく普通の山道となりました。そして真っ直ぐな急坂登りとなって山頂へと近づきました。山頂は二つのピークからなっており、最初に着いたのは三等三角点がある東峰です。そこからの展望は今一つでしたが、その先の最高点となる西峰に着きますと、そちらの展望は素晴らしく鈴鹿山脈南部の山並みが広く眺められました。ただこの山頂も強風が吹き荒れており、20分ほどで退散としました。

090

12/10

 宮指路岳〜仙ヶ岳
     (鈴鹿の山)
 前日の雨が残っているのか、朝の鈴鹿の山並みは中部以北は雲に包まれていました。但し目指した宮指路岳から南の山並みは姿を見せており、一安心です。車を止めたのは小岐須渓谷キャンプ場の駐車場です。まずは大石橋そばの登山口まで林道歩きです。その登山口に着いて宮指路岳へと向かいました。ところが小岐須峠へのコースを歩くつもりが、枝分かれした林道を道なりに歩いてしまい、林道終点に着いてコース間違いに漸く気付きました。どうやら大岩谷コースを歩いてしまったよう。ただこのコースも主稜に出るので、そのまま歩き続けることにしました。マイナーな道でしたが、無理もなく主稜に出ることが出来ました。但し、宮指路岳は遙か先に見えていました。強風の吹き荒れる尾根を歩くこと約2時間で漸く宮指路岳山頂に立てました。それまでは曇り空でしたが、少しは青空が見えるようになっていました。その空の下に、鈴鹿の山並みが一望でした。宮指路岳から次に仙ヶ岳を目指しました。そのルートには難路と書かれた標識があって少し心配されましたが、岩場やザレ場が続く細尾根は、むしろ変化があって面白く歩けました。そして仙ヶ岳の山頂に立ったときは15時が近くなっており、夕暮れの気配が漂い出していました。その先は野登山まで歩きたい気持ちがありましたが、それは諦めて仙鶏尾根を少し急ぎ足で下りました。

091

12/17

 釈迦ヶ岳(鈴鹿の山)
 前夜から雨が降り出しており、予想では午前中は雨でした。ところが朝の名古屋の空はどんよりと曇っているものの雨は止んでおり、回復の兆しが見えました。そこで昼には回復すると見て、前週に続いて鈴鹿の山へと釈迦ヶ岳に向かいました。御在所岳の北にある山です。朝明ヒュッテ前の広い駐車場には2,3台の車を見るだけでした。往路は猫谷林道を歩いて羽鶏峰峠経由で山頂を目指しました。歩き出したときは上空はまだまだ曇り空で、尾根はガスに隠されていましたが、登るほどに雲は薄れて、羽鶏峰峠に着く頃には青空も見えるようになりました。そして周囲の山を隠していたガスが消え出しました。羽鶏峰峠からは軽快な尾根歩きとなりました。風が強いものの陽射しが当たり出しましたので、風の冷たさもあまり気になりません。冬枯れの木立が心休まる風景を作っており、歩くのが楽しい尾根でした。そしてのんびり歩きのまま釈迦ヶ岳の山頂に立てました。山頂は木々が繁っており、四日市市方面が望めるだけでしたが、少し移動しますと鈴鹿の山並みが広く眺められる場所があり、そちらで休憩としました。もう空は晴れ上がっており、間近に御在所岳を眺めながらの休憩でした。下山は庵座谷のコースを下りました。こちらは急坂で谷に下り着き、谷沿いの道も険しさがある上に、何度も沢を過ぎることになり、少しスリルのあるコースでした。

092

12/25

 小金ヶ嶽〜三嶽
     (篠山市)
 12月24日で5ヶ月の名古屋滞在が終わりました。23,24日の土日は久々の晴れでしたが、両日とも仕事でつぶれてしまい、週末登山が出来ないまま姫路に戻って来ました。たまらず25日は休暇を取って、久々に兵庫県内の山へと向かいました。三嶽は晴れの日にこそ登ろうと以前から考えていた山です。この日はその希望通りに快晴です。まずは小金口から小金ヶ嶽を目指しました。11時からの登山でしたが、平日とあって駐車場には1台の車も見えません。他に登山者を見ないまま快晴の中を軽快に登って行きました。小金ヶ嶽の山頂が近づきますと一気に展望が広がり、北摂の山並みが一望でした。そして山頂では堂々とした三嶽が眺められました。この小金ヶ嶽で楽しいのは山頂から大タワへの岩尾根コースです。クサリ場の続く岩尾根を両手を使って思いっきり身体を動かしました。大タワに着きますと、いよいよ三嶽への登りです。その尾根歩きは多紀アルプスのメインコースだけによく整備されているのですが、少し整備し過ぎと言うか延々と階段道になっており、少し味気なさがありました。ただ登るほどに小金ヶ嶽の力強い姿が現れて来ました。三嶽の山頂は少し平凡さがあったため、少時の休憩で下山に向かいました。下山は御嶽道を歩いて、火打岩へと下って行きました。

093

12/31

 妙見山(多可町)
 2006年もあっという間に過ぎて、最後の日となりました。正月休みに入って、大急ぎで大掃除を済ませ、大晦日に向かったのが、高坂トンネルを越したときにいつも眺めていた妙見山です。この大晦日は快晴の予想でしたが、なぜか空はどんよりと曇っていました。但し、晴れの兆しは見えていました。コースはごく一般的な南麓の多可高校からのコースです。奥播州へと車を走らせますと、二日前に降った雪で、高い山々はすっかり雪化粧をしていました。ただ妙見山にはあまり雪は見えません。その妙見山ですが、登山道を登るほどに雪が見られるようになりました。山頂が近づくと10cm近く積もっており、すっかり雪景色になっていました。そして1時間ほどで着いた山頂は、以前と変わらぬ好展望地でした。曇り空でしたが、千ヶ峰を中心としたスカイラインが雄大に眺められました。風の冷たさもあって長居は出来ずに下山としましたが、素晴らしい展望に十分に満足出来ました。ところで天気ですが、下山中に急速に回復して、麓に着いたときは快晴の空に変わっていました。