2020年9月は19日から4連休だった。その後半で和歌山県の龍門山登山に出かけた。一泊二日の予定だったので、初日は龍門山登山に当て、二日目は龍門山に近い山を登ることにした。そのとき思い付いたのが友ヶ島水道(紀淡海峡)を望める山を登ることで、ガイドブックの「新・分県登山ガイド和歌山県の山」を開いて該当したのが高森山だった。但しガイドブックの紹介コースは縦走コースだったので、他の情報を参考にして決めたのが、南麓にある和歌山市森林公園を起点として四国山と高森山の二山を登るコースだった。
この日、和歌山市加太地区に入ると海際を走る県道65号線を北上した。大川峠が近づいたとき森林公園の標識が現れたので、それに従って林道状の細い道を東へと走った。そして期待通りに和歌山市森林公園の管理棟の前に着いた。そこには駐車場があって、すんなりと車を止めた。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。管理棟のそばからは尾根に出られる小径が始まっており、標識では「夏の丘」と山頂広場に通じるようだったが、少し荒れ気味の遊歩道と言った感じの小径だった。「夏の丘」には立ち寄らず、20分ほど登って尾根に出ると、そこは広々とした広場になっており一帯が山頂広場だった。一角には東屋がありベンチもあって、休むには良い所だった。広場の端に立つと展望もあって、期待していた友ヶ島水道が間近にあり、友ヶ島や淡路島南部が眺められた。その山頂広場から東に向かえば四国山で、西に向かえば高森山だった。一休みを終えると、先に四国山に向かった。四国山は山頂広場との標高差は僅か10mほどだったので、緩やかに下って緩やかに登り返すだけだった。距離も短く山頂広場から10分も歩けば四国山の山頂に着いた。山頂には展望台が立っていたのだが、その展望台に10人近くの人が密になって立っていた。どうもハイカーではなく、望遠レンズを付けたカメラを持っている姿からして野鳥観察のグループと思えた。こちらは展望台からの風景を見たく、その密の中に入って展望を楽しんだ。友ヶ島水道の風景だけでなく、南の方向が遮るものもなく眺められて、展望台の名に相応しい展望が得られた。その四国山を後にして山頂広場に戻ると、次は高森山を目指した。高森山も山頂広場との標高差は50mしかなかったが、こちらは距離があるため、間に幾つか小ピークがあり何度かアップダウンを繰り返した。それでも易しい道であることに変わりなかった。山頂が目前になると左手から「秋の丘」からのコースが合流して、こちらも緩やかなまま山頂に着いた。高森山は何となく樹林に囲まれて展望は無いと思い込んでいたのだが、意外や展望は良かった。こちらは四国山とは違って北の風景と淡路島北部が眺められた。ごくうっすらと明石海峡大橋も見えていた。その高森山の山頂には幾つかベンチが置かれており、涼しい中でゆっくりと休むことが出来た。下山は山頂手前で分岐する「秋の丘」への小径に入った。その南西方向に下る小径は始めは展望コースで、友ヶ島水道の風景を見ながら下った。途中から樹林の中に入ったが、歩き易い径のまま下って行けた。往路の「夏の丘」への小径よりも雰囲気は良いと思えた。「秋の丘」には立ち寄らずに下りを続けると、山頂を離れてから25分で林道に下り着いた。そこからは5分で管理棟の前に戻ってきた。
(2020/11記) |