京丹後市の磯砂山は兵庫県境に近く、県境とは800mほどしか離れていない。磯砂山は羽衣伝説の山としても知られており、一度登ってみたいと思っていた。その磯砂山を一般的な羽衣茶屋からのコースで登ろうと向かったのは、2019年11月最初の土曜日で、雲一つ無い澄んだ青空が広がる日だった。兵庫県の豊岡市側から県道11号線を走って県境を越えると、そこは久美浜町で町の中心部を抜けた先で国道312号線に合流した。その国道で比治山トンネルを抜けて峰山町に入ると、すぐに磯砂山の標識が現れたので、すんなりと県道704号線に入った。県道を南下して大路集落に入ると、そこからは磯砂山の姿を大きく見ることになった。更に南へと走ると一度民家は途切れたもののまた数軒が現れたとき、そこより磯砂山に通じる林道が分岐していた。分岐点から登山口まで1780mとあった。林道は緩やかな上に舗装されていたので、ごくスムーズに進むと羽衣茶屋の前に出た。そこは茶屋跡と呼ぶべき所で東屋とトイレがあり、その前は広い駐車スペースになっていた。そこから登山口まで310mだった。その登山口までも車を進められたので、登山口まで走ってみたところ、そこに車を止めるほどのスペースは無かった。引き返して羽衣茶屋の前に駐車とし、予定通り羽衣茶屋からスタートとした。そこからの登山の様子は下の写真帳をご覧いただきたい。舗装林道を歩いて登山口に向かうと、6分で登山口に到着した。そこから山頂まではもう600mほどの距離で、標識があって山頂まで1000段の階段があるとなっていた。登山で1000段は大したことは無いので、気楽な気持ちで階段道に入った。山頂までは階段ばかりでもなく普通の山道もあり、その山道を歩いていたとき山頂まで460mの標識が現れると、その位置で山頂とは反対方向に小径が分かれた。そこから200mほどの位置に女池があるようだったが、先に山頂に立とうと真っ直ぐ山頂を目指した。まだまだ階段道が続き山頂が近づいたと思えたとき展望地が現れた。西から南へと広く展望が開けていたが、磯砂山は山頂展望の素晴らしさが有名な山でもあるので、さっと眺めただけですぐに山頂に向かった。山頂に立ったのは登山口から30分後で、1000段の階段と言えども、けっこう早く登れたと言えそうだった。広々とした山頂は芝生が広がっており、そこには展望台もあって公園風になっていた。そこは聞きしに勝る素晴らしい展望地で、丹後、丹波、但馬の山並みがくっきりと眺められた。簡単に山頂に立てたことにちょっと申し訳ない気持ちで、その山頂展望を楽しんだ。その展望だけでなく、山頂には羽衣伝説を伝える石碑も置かれていた。25分ばかりの休憩を終えると下山とした。下山は往路を戻ったが、中間地点まで下りてきたとき女池への道に入った。南へと尾根歩きを続ける形で歩くと、小さなピークを越した先で左手に水が溜まっている所を見た。今少し歩いたが池と呼べそうな所は現れなかったので、引き返して水溜まりのそばに立った。標識は立っていなかったが、その水溜まりがどうやら女池のようだった。これは寄り道するまでもなかったと思いながら磯砂山の登山コースに戻ると、後は羽衣茶屋へと往路コースを戻って行った。
(2019/11記) |