TAJIHM の 兵庫の山めぐり <滋賀県の山
 
七々頭ヶ岳 (七七頭ヶ岳) 693.1m 長浜市(滋賀県)
 ななずがだけ
1/2.5万地図 : 木之本
 
【2012年9月】 2012-86(TAJI&HM)
 
   余呉町上丹生より  2012 / 9

 南麓の上丹生地区から見る姿は端正な富士型で、丹生富士とも呼ばれるとか。また山頂には西林寺の観音堂が建っており、信仰の山でもある。湖北の横山岳を登ろうと考えたとき、どうせなら一泊山行で行こうと考えた。そこで初日は横山岳に登るとして、二日目は疲れを考えて登山時間の少ない山を登ろうと考えた。距離的に横山岳に近い山とも考えて決めたのが、七々頭ヶ岳だった。初日の横山岳登山を無事終えて、その夜に泊まったのは、余呉湖畔の余呉湖荘。余呉湖の南岸に佇む静かな宿だが、そのそばから賤ヶ岳の登山道が始まっている。賤ヶ岳には1999年にもその登山道を登っていたので、今回は登る予定に入れていなかったのだが、間近に余呉湖を見て、山頂からも眺めたくなった。そこで急きょとなるが、二日目の午前は賤ヶ岳登山をすることにした。その賤ヶ岳登山だったが、宿をゆっくり出たため、歩き始めは9時が近い時間になっていた。そして山頂でもゆっくりと展望を楽しんだため、麓に下りてきたときは10時半になっていた。それから七々頭ヶ岳を目指して移動した。国道365号線を北へと走って、県道264号線に入る。上丹生地区が近づくと、前方にきれいな三角錐の山が現れた。一目で七々頭ヶ岳と分かる姿だった。持っていたガイドブックは新・分県登山ガイド「滋賀県の山」で、その記述通りに上丹生バス停を過ぎたときから、高時川に架かる橋に注意していたところ、少し走ったとき谷田部橋が現れた。その橋を渡って対岸に出ると、そこが七々頭ヶ岳の登山口だった。そばに駐車スペースがあって2台の車が止まっていたが、そばにいた人の姿から、どちらも釣りが目的のようだった。こちらもその駐車スペースに車を止める。もう11時を回っており、残暑厳しい中を登り出すことになった。ガイドブックでは上丹生側から始まるコースを登って山頂に立ち、下山は北東尾根を下って菅並地区へと下りるコースになっていたが、菅並地区から駐車地点に戻るのはちょっと面倒なので、上丹生コースをピストンすることにした。山頂に立つことを目的としていたので、それで十分だった。そのコースについては多くのガイドブックで取り上げられていることでもあり、ここでは詳細を記さないが、山頂にある西林寺観音堂に参る道として、古から歩かれていることが良く分かる趣のある道だった。ただ急傾斜の所もあって、蒸し暑さの中での登りはけっこうな厳しさだった。また登山道は自然林に囲まれており、山頂が近づくと何度か大きなブナを見かけた。その樹林の豊かさで、展望は良く無かった。山頂には1時間20分かかって到着する。一帯は平坦になっており、先に観音堂が現れて、その奥に三等三角点(点名・七頭ヶ岳)が置かれていた。山頂に着くまでは自然林の中を歩いていたのだが、山頂は植林地もあったりして、樹林としての風情は無かった。登山としては易しい部類と言えるのだが、蒸し暑さでけっこうバテており、木陰の中で身を横にして休んだ。そしてそのまま暫くは昼寝とした。山頂に着くまではほとんど風を受けなかったのだが、山頂では弱いながらも風を受けることが出来た。一息つけたところで、周囲を眺める余裕が出てきた。三角点の位置は全く展望は無かったが、観音堂のそばからは木立に遮られながらも、余呉湖や琵琶湖が眺められた。また「瑠璃池」の標識を見たので、それを覗きに行くことにした。登山道を下るのだが、すぐに着くと思っていたところ、ずっと下りが続いた。5分近く下ると、道が消えてしまった。その先はヤブであり、瑠璃池まで行けないのではと思っていると、そばにコンクリートで囲まれた水場があった。どうもそれを瑠璃池と呼んでいるようであった。ちょっと拍子抜けする思いで山頂に戻ったが、その瑠璃池への登山道は始めにブナ林を通ることになり、それを眺められたのは良かった。山頂では昼寝をしていたこともあって1時間ほど過ごして、予定通り登ってきた上丹生コースを引き返して、登山口駐車場へと戻って行った。下山で高時川のそばに下り着いたとき、河原で少しばかり涼を楽しんだ。
(2012/10記)(2021/4改訂)
<登山日> 2012年9月15日 11:14スタート/11:54〜57八丁目/12:34〜13:48山頂/14:50〜55登山道入口そばの沢で憩う/14:57エンド。
(天気) 雲の多い晴れ。登っているときは雲が広がったようで、陽射しを受けることは少なかった。気温は25℃と高くなかったが、湿度は高く、大汗をかきながらの登りだった。山頂では木陰が多くあり、風も少しあって涼しく過ごせた。展望はあまり無かったが、視界は悪くなかった。下山中は青空が少し増えた程度で、やはり雲の多く見られる空だった。
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 谷田部橋のそばから
 登山道が始まる 入
 口には七々頭岳観音
 参道と標柱があった

  草に覆われた参道を
  歩いて行く

程なく上り坂が始まり、登山道の雰囲気となった 古からの道らしく落ち着きが感じられた 自然林の緑が濃かった
暫く急坂の登りが続く 道が緩くなって、左手が開けた 西の空に見えていたのは行市山のようだった
行市山を大きく見る 登山道がえぐれたようになっている所を通る 周囲の自然林に巨木が混じる
この植林のテープは鹿の食害対策か 「八丁」の丁石を見る 背後にうっすらと琵琶湖が望めた
標高が上がってきて、見事な巨木を見る 行市山の背後に乗鞍岳が覗いている ブナの大木には何度か出会った
山頂が近づくと、登山道はごく緩やかになった 山頂に着いて最初に現れたのは小さなお堂で、西林寺観音堂だった
 観音堂の先にも開
 けた所があり、そ
 こに三角点が置か
 れていた

 三角点は三等三角
 点(点名・七頭ヶ
 岳)だった

 一休みを終えて観
 音堂の前に立つと
 樹間を通して琵琶
 湖望めた

    樹間から見える琵
    琶湖の風景を大き
    く見る

 右上の写真の左手
 の風景を見る

   上の写真の余呉湖
   の辺りを大きく見
   る
山頂には瑠璃池の標識があった 標識に従うと、始めにブナ林を通った すぐに着くものと思っていたが、何十mか下っ
て行く
突然、登山道は終わってしまった その先はヤ
ブだった 瑠璃池には行けないと思っていると
そばにコンクリートで囲った水場があった ど
うもそれを瑠璃池と呼んでいるようだった
山頂に戻って下山を始める 登って来たコース
を引き返す
下山ではブナの大木をじっくり眺める ブナの木の上方を見る 琵琶湖北岸の東山の彼方に比良山系を見る
東の方向に注意していると、横山岳が望めた 登山口に着く前に高時川のそばで涼をとる 登山口の谷田部橋が見えてきた